五十嵐カノアがGWM オージー・トレブルのトップを独走。CT第7戦ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ

五十嵐カノアがランキングでトップ  WSL / Aaron Hughes

オーストラリア、ウエスタン・オーストラリア州マーガレット・リバー(2025年5月14日水曜日) – 2025年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)は、ミッドシーズン・カット前の最後のストップとなる第7戦、ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロが5月17日から27日まで開催される。

 

マーガレットリバーのメインブレイク © WSL / Hughes

 

世界トップクラスのサーファーたちは、初開催の GWM オージー・トレブル(ベルズ、バーレー、マーガの3試合の合計点で王者を決定する)の最終戦に向けて、メインブレイクにフォーカスを移している。

 

今シーズンのスケジュールの中で最もワイルドな波での挑戦となる今イベント。ウエスタン・オーストラリアの南西部の美しさとパワーは、CT サーファーたちに他の場所では味わえない挑戦を提供している。

 

強い風、巨大なロングスウェル、オープンオーシャンのリーフ、スタンドアップによるスクエアバレルは、イベント期間中に見られるマーガレット・リバーの顔の一部だ。

 

 

マーガレット・リバーで、初代GWM オージー・トレブルの勝者が決定する

 

 

マーガレット・リバーの大会期間の初日は、ボンソイ・ゴールドコースト・プロで、CT 史上最も記憶に残るファイナルの 1 つが行われたわずか 1 週間後。元 WA 勝者のフィリッペ・トリード(BRA)が、CT 優勝者のベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)とともに、ウィナーズサークルに再び加わった。

 

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロの現チャンピオンであるガブリエラ・ブライアン(HAW)とイタロ・フェレイラ(BRA)は、ゴールドコーストで予想よりも早く敗退したが、ランキング1位の座を維持し、イエロー・リーダーのジャージを着て登場。

 

五十嵐カノア WSL / Aaron Hughes
五十嵐カノア WSL / Beatriz Ryder

 

とはいうものの、オーストラリアでは今ひとつのブライアンとフェレイラは GWM オージー・トレブルのランキングで順位を落としている。トレブルをリードする好調の五十嵐カノア(JPN)とイザベラ・ニコルズ(AUS)、そして、その後に続くトリードとサクラ・ジョンソンに注目が集まる。

 

 

西オーストラリアでミッドシーズン・カットも決定する

 

ここ数年、西オーストラリアのマーガレット・リバー・プロは、一部の選手たちにとって厳しいイベントとなっている。この場所で、ツアーを継続する選手と、チャレンジャー・シリーズ(CS)に戻って 2026 年の CT への復帰を争う選手が決まるからだ。

現在のCTランキングはこちらから

 

今シーズンは、女子選手たちにこれまでとは違ったプレッシャーがかかるだろう。2026 年からは、出場選手数が 18 人から 24 人に増員されるため、実際に降格となる選手は 1 人だけとなる。

 

 

サリー・フィッツギボンズ (AUS)WSL / Ed Sloane

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS)はゴールドコーストでのファイナルに進出したものの、ランキングは 1 位も上昇せず、マーガレットリバーに向かう今も、依然として最下位の座から抜け出せないでいる。

しかし、15 位と 9 位のポイント差は 3,200 ポイント未満と、西オーストラリアではまだ多くのことが起こりそうだ。特に、メインブレイクで活躍が期待されている ブリサ・ヘネシー(CRC)とレイキー・ピーターソン(USA)は、現在カットラインを下回っている。

 

リアム・オブライエン(AUS)WSL / Beatriz Ryder

 

同様に、男子でもジョージ・ピター(AUS)、サミュエル・プポ(BRA)、マシュー・マギルヴィレイ(RSA)、リアム・オブライエン(AUS)など、近年ウエストで好調な選手たちが、カットライン周辺に名を連ねている。そのため、ランキング15位以下の選手たちは、不安を抱えているだろう。

 

西オーストラリア期待のブロンテ・マコーレーがワイルドカードで出場

 

 

ブロンテ・マコーレー

 

サーフィン界が、元CTスターのジュリアン・ウィルソン(AUS)がワイルドカードとして4年ぶりのツアー出場、優勝まであと1ポイントのところまで迫った姿を目撃してからわずか1週間。

メインブレイクで素晴らしいパフォーマンスを見せるブロンテ・マコーレー(AUS)が、フルタイムの競技からの引退を発表してから1年も経たないうちに競技に復帰することになった。

 

ブロンテ・マコーレー(AUS)© WSL / Aaron Hughes

 

元世界ランキング11位の彼女は、ホームイベントで過去4回の出場中3回セミファイナルに進出するなど、好調を維持している。

ホームの観客の前でこれまで見せてきたパフォーマンスと、ハードで正確かつテクニカルなバックハンドを武器に、ウェストオーストラリアのマーガレット・リバー・プロで、彼女は上位シード選手たちに脅威となるだろう。

マコーレーは、今シーズン残りの大会を欠場するタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)のリプレイスとして出場することになった。

 

 

欠場者のリプレイスメントが発表

 

 

マコーレーがウェストン・ウェブの代役を務める一方、ナディア・エロスターベ(ESP)は、第 3 戦後に第 1 子の出産準備のため欠場したジョアン・ディフェイ(FRA)の代役を引き続き務める。

イアン・ジェンティル(HAW)は、怪我の回復を続ける 3 度の世界チャンピオン、ガブリエル・メディーナ(BRA)の代役を再び務める。

 

ウィンター・ヴィンセント(AUS)
ウィンター・ヴィンセント(AUS)© WSL / Cait Miers

 

ラムジ・ブーキアム(MAR)は、リップカール・プロ・ベルズ・ビーチで負った膝の怪我から回復中だ。ブーキアムの代役は、オーストラリアのチャレンジャー・シリーズ選手で、先ごろフィリピンで開催されたWSLワールド・ジュニア・チャンピオンシップで2位に入ったウィンター・ヴィンセント(AUS)が務める。

20歳のヴィンセントは、オーストラリアのCSサーファーで4位ランクの選手で、このイベントに出場していない選手としては最高位となる。

 

マイキー・マクドナー(AUS)© WSL / Cait Miers
マイキー・マクドナー(AUS)© WSL / Andrew Shield

 

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロのWSLイベント・ワイルドカードは、CSで2番目にランクされている、まだこのイベントに出場していないオーストラリア人サーファー、マイキー・マクドナー(AUS)に決定した。

昨シーズンのゴールド・コースト・プロ・チャレンジャー・シリーズで優勝したマクドナーは、2018年に16歳でワイルドカードとしてリップカール・プロ・ベルズ・ビーチに出場している。

 

 

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Think Mental Health WA トライアルがメインブレイクで行われた結果、元 CT 選手である ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)と、同じく西オーストラリア出身のグーフィーフッターで、QSシリーズで活躍した ウィロー・ハーディ(AUS)が、最後の 2 枠を獲得した。2 人は、西オーストラリアのトップサーファー 12 人が参加した予選を勝ち抜き、メインイベント出場権を獲得した。

 

 

五十嵐カノアはH3、コナーはH1

 

五十嵐カノア  WSL / Beatriz Ryder

 

ベルズで準優勝し、バーレーでも3位と好調な五十嵐カノアは現在世界ランク4位。 GWM オージー・トレブルのランキングではトップを維持する。

そんなカノアはオープニングラウンドH 3でアラン・クレランド(MEX)vs. エドガード・グロッジア(BRA)というルーキー2名と対戦。

 

コナー・オレアリー: WSL / Cait-Miers

 

長女が生まれたばかりのコナー・オレアリー(JPN)は、H1でバーレーで優勝して勢いのあるフィリッペ・トリード(BRA)イマイカラニ・デ・ヴォルト(HAW)と対戦する。現在コナーはランキング19位。なんとかミッドシーズンカットをクリアして欲しい。がんばれ!日本!

 

 

詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

 

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ 男子オープニング・ラウンドのマッチアップ:

HEAT 1:フィリッペ・トリード(BRA)vs. コナー・オレアリー(JPN)vs. イマイカラニ・デ・ヴォールト(HAW

HEAT 2:イーサン・ユーイング(AUS)vs. マシュー・マクギリヴレイ(RSA)vs. ライアン・カリナン(AUS

HEAT 3:五十嵐カノア(JPN)vs. アラン・クレランド(MEX)vs. エドガード・グロッジア(BRA

HEAT 4:ジョーディ・スミス(RSA)vs. ジョアオ・チアンカ(BRA)vs. マイキー・マクドナー(AUS

HEAT 5:ヤゴ・ドラ(BRA)vs. リアム・オブライエン(AUS)vs. ウィンター・ヴィンセント(AUS

HEAT 6:イタロ・フェレイラ(BRA)vs. ジョージ・ピター(AUS)vs. ジェイコブ・ウィルコックス(AUS

HEAT 7:イアン・ジェンティル(HAW)vs. バロン・マミヤ(HAW)vs. コール・ハウシュマン(USA

HEAT 8:ジャック・ロビンソン(AUS)vs. マルコ・ミニョ(FRA)vs. サミュエル・プポ(BRA

HEAT 9:ミゲル・プポ(BRA)vs. アレホ・ムニーツ(BRA)vs. イアン・ゴウベイア(BRA

HEAT 10:レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)vs. グリフィン・コラピント(USA)vs. クロスビー・コラピント(USA

HEAT 11:和井田リオ(INA)vs. ジョエル・ヴォーン(AUS)vs. デイヴィッド・シルバ(BRA

HEAT 12:ジェイク・マーシャル(USA)vs. セス・モニーツ(HAW)vs. ジャクソン・バンチ(HAW

 

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロ女子オープニングラウンドのマッチアップ:

HEAT 1:モリー・ピックラム(AUS)vs. ソイヤー・リンドブラッド(USA)vs. ナディア・エロスターベ(ESP

HEAT 2:ケイトリン・シマーズ(USA)vs. レイキー・ピーターソン(USA)vs. ブロンテ・マコーレー(AUS

HEAT 3:ガブリエラ・ブライアン(HAW)vs. ヴァヒネ・フィエロ(FRA)vs. ウィロー・ハーディ(AUS

HEAT 4:イザベラ・ニコルズ(AUS)vs. ルアナ・シルバ(BRA)vs. サリー・フィッツギボンズ(AUS

HEAT 5:タイラー・ライト(AUS)vs. エリン・ブルックス(CAN)vs. ブリサ・ヘネシー(CRC

ヒート 6:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)vs. キャロライン・マークス(USA)vs. ベラ・ケンワージー(USA

 

ライブ観戦

ウエスタン・オーストラリア・マーガレット・リバー・プロは、2025年5月17日から27日まで開催される。

詳細については、WorldSurfLeague.comをご覧ください。