【速報!】五十嵐カノアがベルズで準優勝の快挙。CT第5戦リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ大会最終日リポート

ベルズ・ビーチ、ビクトリア、オーストラリア(2025年4月27日日曜日)- 2025年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)の第5戦、リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ・プレゼンテッド・バイ・ボンソイはファイナルデーがオン。今日、ベルズ・ビーチでイベントの勝者が決定する。

 

ボウルは4~6フィートまでサイズアップ。男子クオーターファイナルの残り2ヒートから再開。その後、女子セミファイナル、男子セミファイナル、男子ファイナルと続く。

 

 

 

昨日、強敵イーサン・ユーイングを倒して、ベルズでキャリア初のセミファイナルへ勝ち上がった五十嵐カノアは、セミファイナルH1でQFでジョーディ・スミスを下したモーガン・シビリックと対戦。

 

ハイタイドでコンディションが悪化してオンホールドとなり、3時間後に試合が再開。しかしヒートは超スローな展開。カノアがロースコアを2本まとめて4.67をスコアするのみ。

 

五十嵐カノア(JPN)WSL / Ed Sloane

 

かなり緩慢なセクションが目立つが、残り12分でようやくモーガンが波を掴みファーストセクションでビッグリエントリーを決め4.50をスコア。

 

カノアもビッグセットを掴み6.00をスコア。ヒートをリードする。

 

残り5分、波数が少ない中で優先権を維持していたカノアだったが、波を乗る意思を見せたように判断されて優先権がモーガンに移ってしまうアクシデント。

 

しかし、優先権がない中でもカノアはバックアップを伸ばしてリードをキープ。モーガンはワンライド。ニード4.51。セットが入れば逆転可能なスコアだ。

 

しかし、その後もカノアはトリッキーなセクションを巧みに乗りこなし、4.27をスコア。そのまま逃げ切り、ファイナル進出を決めた。

 

 

 

「あのヒートには期待していたんです。エイトやナインが出ると思ったし、そうですね、ちょっとガッカリですけど、でも同時に自分にとって、コンテストのファイナルに残れたことは本当にうれしいです。もっとチャンスがあればと思います。1セットでもあれば、本当にエキサイティングだったと思います。

あのプライオリティはそれほど重要ではありませんでした。できるだけ素早く波に乗るように心がけました。」とヒート後のインタビューでカノアが答えた。

 

 

ファイナルでは、オーストラリアのジャック・ロビンソンと対戦したカノア。子供の頃から神童として注目を集めてきた親友同士の対戦だ。ジャックがオープニング・ライドでブローテール。しかしインコンプリート。

 

五十嵐カノア(JPN)WSL / Ed Sloane
ジャック・ロビンソン(AUS)WSL / Cait-Miers

 

それに対しカノアのオープニング・ライドでは、スロープの長いビッグセットをセレクト。緊張している様子もなくクローズセクションでビッグリエントリーを決めて6.33をスコアして、ヒートをリードする。

 

ジャックが波に乗ると大きな歓声が上がる。スムースなカーヴィングでインサイドまで繋ぎ、ハイパフォーマンスで6.37をスコア。

 

五十嵐カノア(JPN)WSL / Ed Sloane

 

カノアは得意のオフザトップでテールをスライドさせるリスキーな技を繰り出す。さらにリップでテールを蹴り出して大きなスプレーをあげるカノアは6.70をスコアしてトータル13.03とする。ヒート後半に入りトップスコアを7.17に塗り替えたカノアは完全にヒートをコントロール。

 

ニード7.50と追い込まれたジャック。残り時間10分を切って波を掴む。ロングウォールを切り裂くカーヴィングターンを駆使し、インサイドでのレイバックスラッシュをメイク。ラッキーセブンの7.77をスコアして逆転トップに躍り出る。

 

ニード6.98と追い込まれたカノアは優先権を持って波を待つ。しかし、カノアの前にはスコアリング・ウェイブは入ってこなかった。

 

五十嵐カノア(JPN)WSL / Ed Sloane

 

2019年のバリ島クラマスでの初優勝以来の勝利目前だったカノアだが、勝利はお預け。だが確実に調子を上げているカノア。2度目の勝利を獲得できる日も近い。今後のオーストラリアン・レッグでの活躍が楽しみだ。

 

リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ Presented by Bonsoy のハイライトは、WorldSurfLeague.com をご覧ください。