
ベルズ・ビーチ、ビクトリア、オーストラリア(2025年4月24日木曜日)- 2025年ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)第5戦、リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ、プレゼンテッド・バイ・ボンソイは大会3日目。クリーンな3~4フィートの波が提供され、コンペティションはバックアップ・サイトであるウインキポップに移動して行われた。
ガブリエラ・ブライアン、キャリア初のイエロージャージを獲得


世界ランキング1位のケイティ・シマーズ(USA)がヒート1で敗退した後、ガブリエラ・ブライアン(HAW)はヒート5でナディア・エロスターベ(ESP)に勝利し、ランキング1位とキャリア初のイエロー・ジャージーを獲得。
エロスターベは序盤から攻めるも、2ウェイブ・トータル15.00ポイント(20点満点)をマークしたブライアンの勢いを止めるには至らず。ブライアンのサーフィンは、ここベルズの波にパーフェクトにマッチしているようで、彼女は2週間も前にエルサルバドルで行われたファイナルの再戦となるクオーターファイナルで、イザベラ・ニコルズ(AUS)と対戦することになる。
「それを聞いて、とてもうれしいです」とブライアンは語った。「インタビューを受けるまで、まったく予想していませんでした。このポジションに立ったのは初めてなので、この瞬間をずっと忘れないでしょう。今年の最大の目標のひとつは、ただひたすら上達し、決して立ち止まらないことでした。
オフシーズンは、自分自身とパワフルなサーフィンに集中したいと思っていました。女子サーフィンは大きく進化しており、それが自分のモチベーションを高めてくれます。イザベラ・ニコルズはベルズをとてもよく知っているので、クオーターファイナルで彼女と対戦できることを楽しみにしています。イエロージャージを着る日が待ちきれません」
ピックラムとシマーズがラウンドオブ16で敗退

この日のオープニングでは、イベントホープで現在世界ランキング3位のモリー・ピックラム(AUS)が、ここベルズ・ビーチでクオーターファイナル進出を決めていたルアナ・シルバ (AUS)に敗れる大番狂わせが発生。
ピックラムは、ヒートをコントロールしているように見えたが、マッチアップの後半にセットの波でフォールした後、シルバが襲いかかり、3つのマッシブなバーティカル・スナップをジャムして7.33(10点満点)をスコアし、ヒート・トータル13.66でヒート勝利を決めた。

その数ヒート後、カレント・ワールド・ランキング1位で、リップカール・プロ・ベルズ・ビーチの勝者であるケイティ・シマーズ (USA)は、CTのベテランであり、2度のベルズ優勝者(2011、2012)であるサリー・フィッツギボンズ (AUS)を上回ることが出来ず、彼女は豊富な経験を披露し、待望のヒート勝利を決めた。

フィッツギボンズは、ヒートを通してテイクオフする度に高いスコアをマークし、一方シマーズはリズムを掴むのに苦労した様子。過去2年間、チャレンジャー・シリーズに後退していたフィッツギボンズにとって、今日のクオーターファイナル進出は、この1年でCTレベルでは最高の成績であり、2025年のエリート・レベルのスポットを維持するために大きな力になることだろう。
男子のトップシードがウィンキポップでスタンダードを確立

2023年リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ勝者のイーサン・ユーイング(AUS)は、男子ラウンドオブ32のファースト・ヒートで、同じオーストラリアのライアン・カリナン(AUS)と対戦。
ユーイングは、オープニング・ライドで8.83を記録し、3つの巨大なレイル・ターンを披露。カリナンは反撃に出たものの、いくつかのビッグ・マニューバーで失敗し、リードを奪うことが出来ず、今シーズンを再び軌道に乗せるために大きな結果が必要となるゴールドコーストを見据えることに。

もう1人の元ベルズ勝者、ジョーディ・スミス(RSA)(2017)は、ラウンドオブ16でイマイカラニ・デヴォルト (HAW)を下して、ラウンドオブ16へのスポットを確保。
スミスは先週エルサルバドルで優勝したばかりで、5シーズン以上にわたって好調なスタートを切っている。もし、スミスがファイナルまで勝ち進めば、この場所でサーフした数は70ヒートを超えることになる。
「30時間サーフィンしたようなものです」と語ったスミス。「今週中に70ヒートを達成したいですね。イマイカラニ・デヴォルトは素晴らしいサーファーで、全てのトリックを持っています。
彼が波の終わりに何をしたのか分からなかったので、彼のエアーがどんなものだったのか話していて、セットが来たら何を狙えばいいのか分かりました。もう少しスウェルがあり、安定した波が来るようです。このサーフィン歴は長いので、何を期待すればいいかは分かっていますし、あとはサーフィンをして楽しむだけです」。

五輪銀メダリストの五十嵐カノア (JPN)とリアム・オブライエン(AUS)は、この日最もエキサイティングなヒートでサーフィンをし、マッチアップの間中、リードが何度も入れ替わった。
オブライエンは序盤に2本の好スコアをマークしリードを奪うと、五十嵐はなかなかスコアが伸びず苦戦。残り数分となったところで、五十嵐はバックトゥーバックのセットを見つけると、彼のトレードマークであるサージカルな テクニックで仕事に取り掛かり、最後の2ウェイブ・トータルをスコアしてエクセレントな16.10を記録し、リードを奪って勝利を手にした。
シビリック、大会3日目にワイルドカードの旗を揚げる

元CTサーファーでリップ・カール・トライアル勝者のモーガン・シビリック(AUS)は、大会3日目のラウンドオブ32のH 7で、ベルズ優勝者のコール・ハウシュマン(USA)を下し、またもや大番狂わせを起こした。
シビリックは、ウィンキポップのダウン・ザ・ライン・ウォールで堂々とサーフィンを披露し、ラウンドオブ16進出を決め、2025年のチャレンジャー・シリーズ・キャンペーンに向けて自信をつけたいところ。
「これは素晴らしい気分です」と語ったシビリック。「見た目はとてもきれいだけど、実際はとてもトリッキー。本当にスマートなヒートをサーフできたと思うし、今はとても調子が良いので、このイベントを通して調子を上げていけたらと思います。ここで多くの時間を過ごしてきて、ホームのように感じているし、波も自分に合っています。だからこの調子でいきたいですね」。
この日の最終ヒートでは、2025年のルーキー、アラン・クレランド・ジュニア (メキシコ)がベルズでの快進撃を続けるが、レオナルド・フィオルバンティ (イタリア)との超エキサイティングなマッチアップで惜しくも敗退。一進一退の攻防が繰り広げられたが、最終的にはフィオラバンティのスピードと正確さがジャッジに評価された。
マルコ・ミニョ(FRA)、ベラ・ケンワージー(USA)、エリン・ブルックス(CAN)、そしてワイルドカードで地元期待のエリー・ハリソン(AUS)が敗退となった。
リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ Presented by Bonsoy のハイライトはWorldSurfLeague.com をご覧ください。
リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ女子ラウンドオブ16結果:
HEAT 1:ルアナ・シルバ(BRA)13.66 DEF. モリー・ピックラム(AUS)12.64
HEAT 2:レイキー・ピーターソン(USA)13.33 DEF. ソイヤー・リンドブラッド(USA)9.67
HEAT 3:サリー・フィッツギボンズ(AUS)12.73 DEF. ケイトリン・シマーズ(USA)10.10
HEAT 4:ブリサ・ヘネシー(CRC)9.77 DEF. ベラ・ケンワージー(USA)9.33
HEAT 5:ガブリエラ・ブライアン(HAW)15.00 DEF. ナディア・エロスターベ(EUK)10.03
HEAT 6:イザベラ・ニコルズ(AUS)13.67 DEF. エリン・ブルックス(CAN)10.03
HEAT 7:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)11.17 DEF. キャロライン・マークス(USA)9.47
HEAT 8:タイラー・ライト(AUS)12.27 DEF. エリー・ハリソン(AUS)6.13
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ女子クオーターファイナル・マッチアップ:
HEAT 1:ルアナ・シルバ(BRA) vs レイキー・ピーターソン(USA)
HEAT 2:サリー・フィッツギボンズ(AUS) vs. ブリサ・ヘネシー(CRC)
HEAT 3:ガブリエラ・ブライアン(HAW) vs. イザベラ・ニコルズ(AUS)
HEAT 4:ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW) vs. タイラー・ライト(AUS)
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ男子ラウンドオブ32結果【HEAT 1 – 8
HEAT 1:イーサン・ユーイング(AUS)15.00 DEF. ライアン・カリナン(AUS)12.80
HEAT 2:コナー・オレアリー(JPN)13.43 DEF. マルコ・ミニョ(FRA)12.33
HEAT 3:五十嵐カノア(JPN)16.10 DEF. リアム・オブライエン(AUS)14.33
HEAT 4:セス・モニーツ(HAW)15.70 DEF. ミゲール・プポ(BRA)13.50
HEAT 5:ジョーディ・スミス(RSA)13.93 DEF. イマイカラニ・デヴォルト(HAW)12.17
HEAT 6:ジョエル・ヴォーン(AUS)11.97 DEF. クロスビー・コラピント(USA)11.50
HEAT 7:モーガン・シビリック(AUS)12.17 DEF. コール・ハウシュマン(USA)8.17
HEAT 8:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)14.70 DEF. アラン・クレランド(MEX)14.10
リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ男子ラウンドオブ32残りマッチアップ【HEAT 9 – 16
HEAT 9:イタロ・フェレイラ(BRA) vs. ザビエル・ハックスタブル(AUS)
HEAT 10:マシュー・マクギリヴレイ(RSA) vs. グリフィン・コラピント(USA)
HEAT 11:和井田リオ(INA) vs. サミュエル・プポ(BRA)
HEAT 12:バロン・マミヤ(HAW) vs. イアン・ジェンティル(HAW)
HEAT 13:ヤゴ・ドラ(BRA) vs アレホ・ムニーツ(BRA)
HEAT 14:ジェイク・マーシャル(USA) vs ジョアオ・チアンカ(BRA)
HEAT 15:フィリッペ・トリード(BRA) vs. ジョージ・ピター(AUS)
HEAT 16:ジャック・ロビンソン(AUS) vs. ジャクソン・バンチ(HAW)