日本を代表するロガー田岡なつみとフィルマーの原直子(通称ナチョス)の⼆人が制作したドキュメンタリーフィルム「MAHOROBA」。
このフィルムはスペインのビルバオサーフフィルムフェスティバルを⽪切りに、世界中のサーフィンフィルムフェスティバルで上映され、ようやく日本でプレミア上映が昨日行われた。
日本の魅力を海外選手や海外のサーファーたちに伝えたい
この作品の題名の「MAHOROBA」は、日本の昔の言葉で素敵な場所、素晴らしい場所っていう意味。
「MAHOROBA」を制作するキッカケは、「なっちゃん(田岡なつみ)はコンテストで世界を回っているんですけど、私はカルチャー寄りのサーフィンの旅という形で世界を回らせてもらっているんですけど、その旅の途中で色々なムービーイベントなどに誘ってもらって。その時に自分たちの日本の作品があったら、もっと楽しくなるんだろうなって思って」とナチョスが言った。
「私がこの作品を作りたいと思ったのは、ずっとコンペティターとして活動してきたんですけど、コロナのときに試合が行われなくなって、そのタイミングで日本のいろんなところを旅していて、今までは海外にすごい興味があって、海外で映像を作りたいっていう思いが強かったんです。
でもコロナのおかげで日本の全国を旅することができて、ただ日本の魅力を、あの海外選手や海外のサーファーの人たちに伝えたいなっていう思いがあって、映像を作りたいと思うナチョスとちょうど意見が一致したので、私達は北海道を舞台にすることにしてMAHOROBAを作ることにしました。」と田岡が語った。
二人はこの作品を制作して、映画祭にいろいろノミネートをしていたが、初めてノミネートされたのがスペインのビルバオ映画祭だった。2人は上映会に参加するためにスペインまで足を運んだ。
「2人で行ったのは最初のスペインですけど、私は一人で他にも全部で11カ国作品選んでもらってスペイン、フランス、ポルトガル、カリフォルニア、ニューヨーク、ハワイ、ニュージーランド、イタリアとかも行きました。」とナチョスが語った。
最初にこのMAHOROBAは日本で流すというよりも海外で流す前提でも作ったのでやっぱり、ちょっと日本の皆さんが見たらって『えー』いうところもあるかもしれないんですけど、本当にちょっとわかりやすく日本の感じを出そうと思いました。
あと海外の映画祭にドキュメンタリーの部門で今回出品したので、そのときに、どうやって撮ろうって考えたときに、まず私となっちゃん。一対一の2人でドキュメンタリーをする手法をとって、でもやっぱりそこが何か映画みたいに美しくとか、監督がいてカメラマンがいて、被写体がいるっていう撮り方をしてないんですけど。
やっぱそこの2人で作ることの大変さとか、その手法が結構審査員の方たちによかったよって言ってもらえて選ばれた理由なども聞けたので。
あとやっぱり海外の映画祭に実際に行くことによって、本当にフィードバックをそのまま何か直で受けることもできたので、自分たちが思っているより、ここが良かったんだとか本当にダイレクトにみんなやっぱ伝えてくれる。
映画祭が、サーフィンだけじゃなくて横乗りとか他のジャンルの方々もいたので、全然サーフィンを知らない人たちもいっぱいいて。でも一番言われたのは、あの小さい女の子は何なの凄いね。とか日本がやっぱすごい美しいとか、勇気を持って進んだことをすごく褒めてもらうことが多かったですね。ビューティフルという言葉をたくさん頂きました。」
もっとハイクオリティなレベルアップした私達の作品を作っていきたい。
田岡は、「そうですね。海外の映画祭に行ったときに、やっぱこの2人だけで作ってる作品っていうのがなかなかなくて、本当に受賞作品とかを見ると、カメラマンが10人いて、もう制作費もすごいお金をかけて、何ヶ月もかけて作っている作品が、受賞されていたのを見て、何かちょっと悔しかったんですけど。
今後また2人でいろいろ映像、もっとハイクオリティなレベルアップした私達の作品を作っていきたいなと思っているので、今後もサポートよろしくお願いします。」と最後に締め括った。
一戦は絶対優勝して、世界チャンピオンを狙いたい。
今シーズンは世界最高峰のWSLロングボードツアーでキャリア初の準優勝を果たすなど、飛躍の年となった田岡なつみ。今シーズンを振り返り、今後の目標を語ってもらった。
「はじめてWSL-LTロングボードツアーの舞台でファイナルに進出できたのは自分にとって凄く大きい一歩だったと思ってます。
今回、1戦目が2番、2戦目が3番、3戦が5番で最終ランキングは5番。
いつも目標にしてたんですけど、その一番っていうのが手の届かない、まだ遠くにあるなと思ってたものが、今年でぐっと近づいたなって感じました。
来年は本当に一番を目指して、世界チャンピオンを目指して行こうと思ってます。
今回ポイントもそうだったんですけど優勝したポイントって凄くデカくて、優勝の重みを感じたので、一戦は絶対優勝して、またファイナルシリーズに出るを目標に、チャンピオン狙いたいと思ってます。」