オーストラリアとブラジルが同点首位。ハワイ3位、日本暫定7位。2024 ISA 世界マスターズサーフィン選手権大会3日目

トム・カレン(USA)Credit: ISA / Sean Evans

サーフシティ・エルサルバドル – 2024年10月21日

2024年サーフシティ・エルサルバドルISAワールドマスターズ・サーフィン選手権(WMSC)の3日目、エル・スンザルには6~8フィートのソリッドなスウェルが押し寄せた。

終日、強力なグラウンドスウェルが安定して続き、6つの部門すべてにおけるメインラウンド2と、4つの部門におけるリパチャージラウンド2、そして男子マスターズ(40歳以上)とグランドマスターズ(50歳以上)のメインラウンド3の試合で素晴らしい波が提供された。

 

Highlights – Competition Day 3 – 2024 ISA World Masters Surfing Championship

 

大会3日目が終わり、オーストラリアとブラジルがチームランキングで同点首位に並んだ。今大会において6人のフルメンバーで挑んでいるのは5カ国だけ。

しかし、アルゼンチン、フランス、ハワイは早々に敗退し、イベントの重要な終盤戦にチームが全員勝ち残っているのは2カ国のみとなった。

 

現時点では、オーストラリアとハワイは女子カフナ(60歳以上)でそれぞれ1つのメダルを獲得することが確実視されており、ブラジルは4つの異なる部門でメダル獲得まであと1ヒートというところまで来ている。日本は現在7位のポジションとなっている。

 

メラニー・バーテルズは、情熱的なパフォーマンスで女子マスターズの頂点へ。

 

メラニー・バーテルズ(HAW) Credit: ISA / Sean Evans

 

ISAワールド・サーフィン・ゲームズ(WSG)で2度も銀メダルを獲得しているメラニー・バーテルズ(HAW)が、女子マスターズ部門で再びその実力を発揮した。

バーテルズは、メインラウンド2ヒートの終了間際に9.23というほぼパーフェクトなスコアを出し、7.67と合わせてヒートトータル16.90という、この日女子最高得点を獲得した。42歳の彼女の鋭い攻撃は容赦なく、1分近く続くライディングで、鋭いターンを駆使して力強く走り抜けた。

勝利を喜ぶバーテルズからは、純粋な情熱がほとばしっていた。再び競技に出場する機会を得たことへの感謝と感激は、彼女がチームとサポーターに心からの感謝を伝える前から明らかだった。

 

メラニー・バーテルズ(HAW)Credit: ISA / Pablo Franco

 

「ここにいることは自分にとって世界一の喜びです」とバーテルズは言った。「ハワイ代表になれるなんて最高です。私たちは今、特別な存在です。だから今、全力で臨んでいます。それに私はウェストサイド出身です。

ワイアナエは小さな町です。ワイアナエ高校のみんな、私たちはやりますよ。さあ、行きましょう。マカハのみんな、ワイアナエのみんな、私たちには希望があります。みんなでやろう。私たちならできる。行こう。」

 

バーテルズとともに勝ち進んだのは、WSLワールドタイトルで2位となったセレナ・ブルック(AUS)で、イベントのスタートは遅かったものの、7.77をスコアしてラウンドアップ。 リゼベス・ヴィンダス(CRC)も、ISA WSGメダリストのジャクリーン・シルバ(BRA)に続き、次のヒートで勝ち進んだ。

競技が再開すると、バートルズ、ブルック、ヴィンダス、シルヴァの4名が、メインラウンドの残り1つのヒートで戦い、それぞれのディビジョンの最初の2名のファイナリストが決定する。

 

ゲイリー・ファン・ウィーリンゲン Credit: ISA / Sean Evans

 

2011年マスターズ・シルバーメダリストのゲイリー・ファン・ウィーリンゲン(南アフリカ)は今日もまた確かな勝利を収めた。今日最初の2つのヒートでサーフィンした51歳の彼は、初日のパフォーマンスに匹敵するエクセレントなヒートトータルスコア、17.97をマークした。

このスコアには9.07と8.90が含まれており、ファン・ウィーリンゲンは、下位の選手をコンビネーションに追い込み、圧倒的な強さを見せた。

 

ゲイリー・ファン・ウィーリンゲン Credit: ISA / Pablo Franco

 

「大会が復活するのがとても楽しみだった」とファン・ウィーリンゲンは語った。「マスターズがイベントを開催してから11年が経っていることは誰もが知っています。フェルナンドがイベント開催を決定したと聞いたときは、みんな興奮しました。

 

自分にとって、これは常に素晴らしい機会でした。若い頃は、あまり国際的な大会には出場しませんでした。いつも地元の南アフリカの大会ばかりでした。ですから、マスターズに3度目、最初の2回も出場し、ビッグネームの選手たちと競い合えることは、本当にありがたいことです。

 

トム・カレン(USA)Credit: ISA / Sean Evans
トム・カレン(USA)Credit: ISA / Sean Evans
トム・カレン(USA)Credit: ISA / Sean Evans
トム・カレン(USA)Credit: ISA / Sean Evans
トム・カレン(USA)Credit: ISA / Pablo Franco

 

ハワイのレジェンドであるマイク・ラトーニックは、2011年の金メダリストであるトム・カレン(USA)とともに、2つのマスターズ世界チャンピオンのうちの1人として、リパチャージに回った。

しかし、2人はリパチャージのヒートで2つの高得点をマーク。カレンは、この日最も大きな波の1つを乗り切り、9.17をスコアし、一方のラトニックは8.83をスコアしリパチャージを勝ち続ける。

 

スコット・シンドラー(AUS)Credit: ISA / Jersson Barboza

 

メインラウンドでカレンは絶好調のスコット・シンドラー(AUS)と対戦し、シンドラーはエクセレントなヒートトータルスコア16.84を記録してダニエル・ガルシア(ESP)とともにメインラウンド3に進出した。シンドラーはリパチャージに回ったが、ガルシアはラウンドアップした。

 

スペイン代表の唯一のサーファーであるガルシアは、メインラウンド3で素晴らしいヒートを展開し、ファン・ウィーリンゲンを上回り、この日、南アフリカの選手がスコアした2ウェイブ・トータルを上回るスコアを記録した。

 

ガルシアは、ヒートごとに徐々にスコアを伸ばし、直近のヒートでは9.40というこの日最高のシングルウェイブ・スコアをマーク。2ウェイブ・トータルでも18.07をスコアし、これもこの日のベストスコアとなった。ガルシアとファン・ウィーリンゲンは、男子グランドマスターズ・メインラウンドの最終ヒートで、デ・オリベンサとパブロ・ディアス(PUR)と対戦する。

 

男子マスターズはタイレル・ジョンソン(南アフリカ)とギルバート・ブラウン(コスタリカ)が大活躍。

 

絶好調の南アフリカ人サーファー、タイレル・ジョンソン(RSA)は、男子マスターズ・メインラウンド3で、まさに圧巻のヒートを披露した。43歳のジョンソンは、ホームブレイクの波を活かし、深いボトムターンから大きなターンへとつなげ、9.00と8.17というスコアを叩き出した。さらに、バックアップの波2本でも勝利を収めるに値するスコアを記録した。

 

「今の波は、自分にとって故郷のナホーンリーフを思い出させる」とジョンソンは言った。「深いボトムターンや大きなターン。自分にとって本当に故郷に戻ったような気分だ。興奮している。本当に本当に嬉しい」

 

ギルバート・ブラウン(CRC) Credit: ISA / Sean Evans

 

ジョンソンのヒート合計得点17.17は、この日の男子マスターズで最高得点だったが、この日早くに、ギルバート・ブラウン(CRC)が同部門でこれまでの最高シングルウェイブ・スコアとなる9.17を獲得していた。

ブラウンとジョンソンは、メダル獲得まであと1ヒートというところまで勝ち進み、ファイナルメインラウンドのヒートでは、ディエゴ・ロサ(BRA)と2度のISA WSGゴールドメダリスト、ヒラ・テリノトウファ(TAH)と対戦する。

 

ネクストコールは現地時間の明日午前7:15(中部標準時)で、男子マスターズメインラウンド4から午前7:30にスタートする予定。日本時間の 2024年10月23日22時15分です。

 

 

坂本尚應 Credit: ISA / Jersson Barboza
坂本應尚 Credit: ISA / Jersson Barboza
坂本應尚 Credit: ISA / Pablo Franco
坂本應尚 Credit: ISA / Sean Evans
坂本應尚 Credit: ISA / Sean Evans

サイズアップするコンディションの中、果敢にチャージを見せた本日の日本チームは、男子50歳以上クラスの坂本應尚がラウンド2H2に登場。4位でリパチャージ2に回るも、5.73と5.47をスコアして2位でラウンドアップ。リパチャージ3H2では再びトム・カレンと対戦となる。

友重達郎 Credit: ISA / Sean Evans

 

男子40歳以上クラスの友重達郎は、ラウンド2を4位でリパチャージへ。リパチャージ2では惜しくも4位となり今大会は16位でフィニッシュ。

 

清永亜希子 Credit: ISA / Pablo Franco
清永亜希子Credit: ISA / Jersson Barboza

 

女子40歳以上クラスの清永亜希子は、リパチャージ2で惜しくも4位となり今大会11位でフィニッシュ。

男子60歳以上クラスの久野孝は、リパチャージ2を2位でラウンドアップ。リパチャージ3へ勝ち進んだ。

女子50歳以上クラスの大江なぎさは明日午後の予定されているリパチャージ2に登場する。

 

日本選手

男子マスターズ(40歳以上):友重達郎 16位
男子グランドマスターズ(50歳以上):坂本應尚
男子カフナ(60歳以上):久野孝 


女子マスターズ(40歳以上):清永亜希子 11位
女子グランドマスターズ(50歳以上):大江なぎさ

スタッフ:大石純也、大村奈央

 

■2024 ISA WORLD MASTERS SURFING CHAMPIONSHIP

名 称  2024 ISA WORLD MASTERS SURFING CHAMPIONSHIP
主 催  国際サーフィン連盟(ISA)
期 間  2024年10月18日(金)~10月24日(木)※現地時間
開催地  El Sunzal El Salvador(エルスンザル/エルサルバドル)

大会URL     https://isasurf.org/event/2024-isa-world-masters-surfing-championship/