宮崎県の木崎浜と日向を舞台に2週連続で行われるWSL公認「The Open Surfing Miyazaki Series」の第1弾となる「QS3000 IBK宮崎プロ・WSLプロジュニア Presented by RASH」は大会最終日。
本日は台風による大雨の影響で機材のトラブルが発生し、開始が遅れた。波はさらにサイズアップし、セットではダブルオーバーヘッド。風の影響を受けたハードなコンディションで、選手たちはフィジカルとメンタルの両方が試されるチャレンジングな戦いを強いられた。
女子プロジュニアは松岡亜音が優勝。
女子のプロジュニアのファイナルには、CSサーファーの松岡亜音、中塩佳那、松野杏莉、池田美来が勝ち上がった。さらにサイズアップが進む中でファイナルはスタートから松岡がバックハンドで5.25をスコアしてヒートをリード。
続けてバックアップ5.00をスコアして松岡がファイナルを完全にコントロール。先手必勝の松岡は、前回の御前崎のQS3000でも優勝しており、圧倒的なヒート展開で勝利した。
ブロンソン・メイディが男子プロジュニア優勝
男子のプロジュニアのファイナルは、インドネシアのブロンソン・メイディとマデ・アリヤナ、フィリピンのノア・アークフェルド、唯一の日本人選手となった小濃来波が勝ち上がった。
優勝候補のメイディはファイナルでも得意のエアマニューバーを披露。スタートからテールハイの物凄いブローテールリバースで7.75をスコア。アークフェルドもビッグセットでソリッドなターンを決め6.25をスコアして2位をキープ。
小濃も攻めて5.00をスコアし、ラストライドでも5.00スコアして逆転して2位でフィニッシュ。メイディはバックアップを5.50まで上げて今シーズンジュニア2勝目を決めた。
都築虹帆がQS3000で優勝
QS3000女子ファイナルには、セミファイナルで野中美波を下した都築虹帆と、中塩佳那を下し、プロジュニアでも優勝した松岡亜音が進出。松岡はプロジュニアを含め、このコンディションで4ヒートはハードな戦いとなった。
都築はヒート開始早々に深いボトムターンからクリティカルなセクションでのビッグターンをメイクし、8.50のエクセレントをマーク。これは大会のベストスコアとなった。
そして、勢いのある松岡はバックハンドでクリティカルなリエントリーをメイク。7.00をスコア。バックアップ5.00でヒートをリードする。ヒート後半までワンライドだった都築が波を捕らえて再びクローズセクションでのリエントリーをメイク。6.40をスコアして大逆転。見事、 の台湾オープン以来の優勝を決めた。
「優勝はすごく久しぶりで、悔しくて悔しくて仕方なかった時間がすごく長かったんですけど、その分今日の優勝は本当に嬉しくて。
チョー嬉しいです。この勝ちを味わうために私サーフィンやってるなって心の底から思える試合でした」と満面笑みの都築が語った。
「一緒に戦ったアノン選手(松岡)もジュニアの方では優勝してましたし、良い戦いになるなとは思っていたんですけど。
このハードなコンディションの中でも、自分らしくサーフィンするのがベストだと思っていたんで、そこだけに集中していました。いつも応援してくれているみんなに超最大のありがとうを伝えたいと思います。」
鈴木仁が5年ぶりにQS優勝。
QS3000男子は、セミファイナルでオリンピアンの稲葉玲王に対し、特大のエアリバースをメイクしエクセレント・スコアをマークした鈴木仁が圧勝しファイナル進出。リズムを掴んだ加藤翔平も安室丈を下してファイナル進出を決めた。
男子のファイナルが始まる頃には雨足も強まり、強風と相まってストーミーなコンディションとなり極めてタフな戦いとなった。
厳しい状況の中でのファイナルは加藤がリードをして前半を折り返す。しかし、後半に入り鈴木仁が2ターンコンボで5.50をスコアして巻き返した。そしてヒート終盤に2.90をスコアして逆転に成功。
最後は鈴木仁がバックアップを塗り替えてリードを広げ、2019年のWSL-QS1500湘南オープン以来の勝利を決めた。
ビッグウェイブからエアートリックまで、マルチな才能を発揮して周囲から大きな期待をされてきた鈴木仁。しかし、過去には大きな怪我をするなど期待に応える結果を残すことができずにいたが、ようやく圧倒的な力を発揮しメジャータイトルを獲得した。おめでとう!ジン!
「ずっと優勝出来なかったんで、嬉しいを超えた嬉しいです。」と感動する鈴木が語った。
「去年の日向でやったQSも3位という結果で、QS1500湘南オープンで優勝して、そこから1回も優勝がなかったんで、やっと5年ぶりの優勝です。昨年の千葉でのQS3000での2位も凄く悔しい思いをしたんで、やっと獲れたかなって感じです」
「自分ができることをコツコツやって、家族とかサポートしてくださる皆さんに助けてもらって一歩一歩、努力し続けてこれたかなって感じです。」
強さの要因について尋ねられると「正直言うと自分のサーフィンには凄く自信があるんですけど、昔から凄く熱くなって周りが見えなくなって、サーフィンがガチャガチャしちゃったりがあったんです。
今はコーチとかもやらせてもらったり、試合で勝つための動かし方とか、やり方とかを自分なりに凄く勉強してきたんで、それが今活きてきているのかなって思います。」
この勝利を誰に伝えたいかと言う質問に対しては「お父さんお母さんお姉ちゃんですね。本当にずっと支えてもらったんで、一番に伝えたいです。
とりあえずこれで1勝。QS3000で優勝ということで、まだまだこれから自分のサーフィン人生は続くと思うので、これからも優勝のみならず、楽しませるようなサーフィンしていくので、これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。」
このあとは2024年9月17日(火)~21日(土)の日程で、会場を宮崎県日向市お倉ヶ浜に移して、QS3000 IBK日向プロ・WSLプロジュニア Presented by RASHが開催される。
Men’s
優勝:鈴木仁 ( $5,411 / 3000pts)
2位:加藤翔平 ( $2,705 / 2340pts)
3位:稲葉玲王、安室丈 ( $1,352 / 1825pts)
5位:渡邉壱孔、矢作紋乃丞、堀越力、鈴木一歩 ( $676 / 1423pts)
Women’s
優勝:都築虹帆 ( $5,411 / 3000pts)
2位:松岡亜音 ( $2,705 / 2340pts)
3位:中塩佳那、野中美波 ( $1,352 / 1825pts)
5位:脇田紗良、松野杏莉、都筑有夢路、大村奈央 ( $676 / 1423pts)
QSアジアランキング(9/14付)
Men’s
1位:加藤翔平 6,138点
2位:伊東李安琉 5,745点
3位:鈴木仁 5,320点
4位:安室丈 4,145点
5位:渡邉壱孔 3,748点
https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/mqs?regionId=6&year=2024
Women’s
1位:池田美来 9,085点
2位:都築虹帆 6,798点
3位:野中美波 6,530点
4位:中塩佳那 5,810点
5位:松田詩野 5,652点
https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/wqs?regionId=6&year=2024
Men’s ジュニア
優勝:ブロンソン・メイディ(IDN) ( $1,100 / 1000pts)
2位:小濃来波( $700 / 800pts)
3位:ノア・アークフェルド (PHL) ( $480 / 650pts)
4位:マデ・アリヤナ(IDN) ( $410 / 500pts)
Women’sジュニア
優勝:松岡亜音( $1,100 / 1000pts)
2位:松野杏莉 ( $700 / 800pts)
3位:中塩佳那 ( $480 / 650pts)
4位:池田美来( $410 / 500pts)
アジア・ジュニアランキング(9/14付)
Men’s
1位:マデ・アリヤナ(IDN) 3,200
2位:ブロンソン・メイディ(IDN) 2,600
3位:ウエスティン・ハースト(IDN) 2,000
4位:酒井仙太郎 1,995
https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/mjun?regionId=6&year=2024
Women’s
1位:中塩佳那 3,450
2位:池田美来 3,250
3位:川瀬心那 2,850
4位:佐藤李 2,190
https://www.worldsurfleague.com/athletes/tour/wjun?regionId=6&year=2023
シチズン プロマスター賞:鈴木仁、都築虹帆
プレゼンターは伊勢志摩文化開発株式会社 代表取締役:三戸 敬稔氏
ライブ中継:https://www.worldsurfleague.com/events/2024/qs/308/ibk-miyazaki-pro/main
https://www.worldsurfleague.com/events/2024/jun/314/ibk-miyazaki-pro-junior/main
大会特設サイト: https://theopensurfing-japan.com/