ケイティ・シマーズとジョン・ジョン・フローレンスがレクサスWSLファイナルズで2024年世界タイトルを獲得。

ケイティ・シマーズ(USA)とジョン・ジョン・フローレンス(HAW)© WSL / Thiago Diz
  • 10代のケイティ・シマーズが初の世界タイトルを獲得、最年少世界チャンピオンに輝き、1990年以来となるカリフォルニアのチャンプ誕生
  • ジョン・ジョン・フローレンス、歴史的3度目の世界タイトル獲得で世界の頂点に返り咲き
  • オリンピック金メダリストのキャロライン・マークスとイタロ・フェレイラが、世界ランキング2位

 

 

ローワー・トレッスルズ、サンクレメンテ、カリフォルニア(2024年9月6日金曜日)ケイティ・シマーズ(USA)とジョン・ジョン・フローレンス (HAW)は、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2024チャンピオンシップ・ツアー(CT)のシーズン最終イベントであるレクサスWSLファイナルズで歴史的勝利を収め、2024ワールド・チャンピオンに輝いた。

 

All The Highlights from the Lexus WSL Finals 2024

 

シマーズとフローレンスはともに第1シードとしてレクサスWSLファイナルズに出場し、カリッサ・ムーア(HAW)とガブリエル・メディーナ (BRA)が優勝した2021年の第1回WSLファイナルズ以来、初めてその座をキープしたデュオとなった。

 

 

ケイティ・シマーズが初の世界タイトルを獲得し、最年少の世界チャンピオンとなる

 

ケイティ・シマーズ(USA)© WSL / Thiago Diz
ケイティ・シマーズ(USA)© WSL / Tony heff

 

18歳のケイティ・シマーズ(USA)は、サーフィンの進化を新たなレベルへと導くべく、このスポーツを変えたシーズンを経て、2024年を初のワールド・タイトル獲得で締めくくった。

 

カリフォルニア、オーシャンサイドの誇りであるシマーズは、タイトルマッチでWSLチャンピオンのキャロライン・マークス(USA)と対戦し、18.37(20点満点)というWSLファイナルで最も高いヒート・トータルを記録し、彼女のパフォーマンスを歴史的な偉業へとプッシュした。

 

カリフォルニアにとって40年ぶりの女子世界タイトル(最後が1983-84年のキム・メアリッグ)となったシマーズは、親しい友人たちに胴上げされ、家族とオーシャンサイドのコミュニティに囲まれた。

 

ツアー2シーズン目のシマーズは、レクサス・パイプ・プロ、リップカール・プロ・ベルズ・ビーチ、VIVOリオ・プロの3戦でCT優勝を果たし、わずか9ヶ月でオリンピック・デビューを果たした。

 

 

ケイティ・シマーズ(USA)© WSL / Pat Nolan

 

「とても意味のあることです」とシマーズは語った。 「文字通り、今日はあらゆる感情を経験しました。クレイジーな気分。信じられないです。今日はみんなからたくさんの愛を感じました。全部自分のためという見方もできるし、僕を支えてくれている人たちのためという見方もできる 」

 

 

女子タイトルマッチが第3試合まで行われたのは、史上2度目。タイトルマッチ第1試合でマークスが勝利しこの最終対決をリードした。

 

オープニング・エクスチェンジでシマーズがエクセレントな8.50(10点満点中)をマークし優位に立ったバックアップも8.37をスコア。しかしマークスはファイナルにおける女子のシングルウェイブ・スコアの最高得点をマーク。ほぼパーフェクトな9.60で試合を締めくくった。

 

キャロライン・マークス© WSL / Tony-Heff

 

しかし、タイトルマッチ第2試合でシマーズはパワフルでプログレッシブなフォームで9.17をマークし、マークスのオープニング・ウェイブを上回るスコアを叩き出した。

 

マークスは8.00で応戦したが、シマーズは終始持ち前のセンスとパワーで攻め続けた。彼女はまたもパーフェクトに近い9.20をマークし、歴史的なヒート・トータルを記録すると、会場に集まったオーシャンサイドのファンを沸かせた。

 

ケイティ・シマーズ(USA)© WSL / Thiago Diz

 

最終決戦となった第3試合でシマーズは、フォアハンドのアタックで6.33をマークし、マークスはバックハンドでソリッドな7.17をスコアした。

 

しかし、シマーズはもうひとつのせっとを見定め、複数の強力なビッグターンで8.33という素晴らしいスコアを叩き出し、ヒートをコントロール。初の世界タイトルを獲得した。

 

ケイティ・シマーズ(USA)© WSL / Tony-Heff

 

「私はそこで、ただ踊って、自分のやりたいようにサーフィンをしたかったのです。」と語ったシマーズ。「サーフィンが素晴らしいからみんなここにいる。私たちはただ波に乗っているだけです。」

 

 

ジョン・ジョン・フローレンス、歴史的3度目の世界タイトル獲得で世界の頂点に返り咲く

 

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)© WSL / Thiago Diz
ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)© WSL / Pat-Nolan

 

若くして、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は将来のワールド・タイトル・コンテンダーのレッテルを貼られ、2016年と2017年にその夢を現実にした。

怪我に悩まされた7年間を経て、2度のオリンピック選手、夫、そして父親となったフローレンスは、歴史的な3度目の世界タイトルを獲得して世界の頂点に返り咲いた。

 

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)© WSL / Thiago Diz

 

エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)とガブリエル・メディーナ(BRA)がそれぞれ2014年と2015年に連覇した後、31歳の彼は2016年に初の世界タイトルを獲得し、ブラジルの最初のストームーを押さえ込んだ。

そして6年間、ブラジルが支配してきたツアーに再び終止符を打ち、フローレンスはメディーナ、アンディ・アイアンズ (HAW)、ミック・ファニング (AUS)、トム・カレン(USA)らと並び、3つ目の世界タイトルを獲得した。

 

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)© WSL / Pat-Nolan

 

「涙があふれてくるよ。」とフローレンスは言った。「信じられないよ。この7年間は本当にタフだった。怪我もたくさんあったし、このポジションにいるために戦い続けてきた。家族、妻、息子、チーム、みんな、彼らなしでは成し遂げられなかった。怪我をしたり、落ち込んだり、ここまでの数年間は本当に色々なことがあったんです。」

 

 

 

 

男子タイトルマッチ1では、フローレンスと2019年WSLワールドチャンピオンのイタロ・フェレイラ(BRA)の間でWSLチャンピオン同士の戦いが繰り広げられた。

 

スローなスタートは、フェレイラの激しいパフォーマンスで、フローレンスを早い段階でコンビネーションに追い込んだ。

 

イタロ・フェレイラ(BRA)© WSL / Pat-Nolan

 

フローレンスは7.17で応戦し、フェレイラが得点を重ねる間、非常に忍耐強く耐えた。ニード8.16と追い込まれたフローレンスは、珠玉のローワー・トレッスルズの波をスコアし、クリティカル・セクションごとにパワーとプログレッションを発揮して8.33を叩き出し、試合終了のホーンが鳴ると同時にヒートを勝ち上がった。


タイトルマッチ第1試合での自信を取り戻したフローレンスは、WSLファイナル史上最高スコアとなるパーフェクトに近い9.70をマークし、トレードマークのレイバックで勝利を決定づけた。

 

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)© WSL / Thiago Diz

 

フェレイラは2本の素晴らしいライディングを見せたが、ブザーが鳴ったときにはパーフェクトに近い9.96が必要で、フローレンスは待望の3つ目の世界タイトルを獲得し、最大のライバルであるガブリエル・メディーナ(BRA)とタイトル数を並べることになった。

 

「なんて日だ」とフローレンスは言った。「ここまで来るのは本当に大変な道のりだった。世界タイトルを3つも持っている選手のリストはとてもすごいし、その一員になれたことは本当に楽しい。ゲイブ(メディーナ)と同点に並べたことに興奮している。彼はとても激しい選手だし、僕たちはクオリファイも同時にしたからね」。

 

 

オリンピック金メダリストのキャロライン・マークスとイタロ・フェレイラは世界ランキング2位。

キャロラインの応援団 © WSL / Thiago Diz

 

ディフェンディング・ワールド・チャンピオンのキャロライン・マークス (USA)は、22歳のオリンピック金メダリストとして、キャリア2度目の世界ランキング2位となった。

第2シードで大会に臨んだサンクレメンテ在住のフロリディアンは、2024年パリオリンピック金メダル決定戦のリマッチで、2021年2位のタティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)との対戦に勝利。

 

タティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)© WSL / Pat-Nolan

 

レクサスWSLファイナルズで初めて行われたオール・グーフィーフッターの戦いは、ウェストン-ウェブがマークスを追い込み、彼女のベストを引き出した。第1試合でモリー・ピックラム(AUS)、第2試合でブリサ・ヘネシー(CRC)に勝利していたブラジリアンだったが、マークスは再びウェストン-ウェブを抑えて勝利し、タイトルマッチでシマーズと対戦する事となった。

 

 

3度目のレクサスWSLファイナルズに登場したイタロ・フェレイラ(BRA)は、第2位となった2022年同様に第1試合からタイトル・マッチへ向けてチャージを繰り返した。

 

東京オリンピックの金メダリストである彼は、その比類なきエネルギーを発揮し、第1試合でイーサン・ユーイング(AUS)、第2試合でジャック・ロビンソン(AUS)というオーストラリアの2人の世界タイトル候補を破り、第3試合ではグリフィン・コラピント(USA)と対戦した。

 

グリフィン・コラピント(USA)© WSL / Thiago Diz
グリフィン・コラピント(USA)© WSL / Thiago Diz
地元サンクレメンテのコラピント応援団© WSL / Thiago Diz

 

フェレイラは、サンクレメンテの地元ヒーローであるコラピントに対し、7.60を記録し、ヒートをコントロールした。コラピントはヒート後半に調子を取り戻し、7.33をスコアしてフェレイラを追い上げた。

イタロ・フェレイラ(BRA)© WSL / Pat-Nolan

 

しかしフェレイラのバックハンド・フレアーでコラピントのニードスコアは7.20まで跳ね上がり、世界No.2のコラピントのラストライドは7.00とわずかに及ばず。フェレイラに2度目のワールドタイトルへのチャンスを与えた。

 

 

 

2024 レクサスWSLファイナルズ女子結果
女子タイトルマッチ3:ケイトリン・シマーズ(USA)15.16 DEF. キャロライン・マークス(USA)7.17
女子タイトルマッチ2:ケイトリン・シマーズ(USA)18.37 DEF. キャロライン・マークス(USA)14.17
女子タイトルマッチ1:キャロライン・マークス(USA)17.43 DEF. ケイトリン・シマーズ(USA)16.87

女子第3試合:キャロライン・マークス(USA)14.20 DEF. タティアナ・ウェストン-ウェブ(BRA)13.83
女子第2試合:タティアナ・ウェストンウェブ(BRA)13.77 DEF. ブリサ・ヘネシー(CRC)13.17
女子第1試合:タティアナ・ウェストンウェブ(BRA)12.74 DEF. モリー・ピックラム(AUS)9.40

2024レクサスWSLファイナル男子結果
男子タイトルマッチ2:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)18.13 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA)16.30
男子タイトルマッチ1:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)15.50 DEF. イタロ・フェレイラ(BRA)15.33

男子第3試合:イタロ・フェレイラ(BRA)14.47 DEF. グリフィン・コラピント(USA)14.33
男子第2試合:イタロ・フェレイラ(BRA)14.57 DEF. ジャック・ロビンソン(AUS)9.94
男子第1試合:イタロ・フェレイラ(BRA)15.47 DEF. イーサン・ユーイング(AUS)14.83

レクサスWSLファイナルズは、レクサス、パシフィコ、レッドブル、805ビール、SHISEIDO、YETI、Bonsoy、True Surf、Surfline、Pura Vida、Eventbrite、Vissla、カップヌードル、Hoag、Chase Travel、Rad E Bikes、Surf Water、Blu Green Haircare、Sambazon、Florence Marine X、I-SEA、Onewheel、iHeartによってサポートされている。

詳細はWorldSurfLeague.comを参照のこと。