ハンティントン・ビーチ、カリフォルニア、USA(2024年8月11日日曜日)-ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2024年チャレンジャー・シリーズ第4戦となるレクサスUSオープン・オブ・サーフィン・プレゼンテッド・バイ・パシフィコのファイナル・デー。波は一昨日をピークに徐々にサイズダウン。それでも朝のうちはクリーンでコンテスタブルなコンディションで試合が開始された。
男子クオーターファイナルからスタートし、女子クオーターファイナル、男女セミファイナル、ファイナルと続く。ハンティントン・ビーチのサーフ・レガシーにその名を刻むのは誰か注目が集まった。
ハンティントン・ビーチに集まった多くの観客は、サリー・フィッツギボンズとアラン・クレランドが優勝者リストに名前を刻むという、サーフィン史に刻まれる歴史的瞬間を目撃した。
フィッツギボンズは絶対的な復活を遂げ、USオープン・オブ・サーフィンの表彰台で2011年以来となるトップにプッシュした。
そして、クレランドがチャレンジャー・シリーズ初優勝を飾り、サーフ・シティUSAのレガシーとなるメキシコ人初のイベント・タイトルを獲得した。
このクレイジーな1週間で、ランキングは大きく入れ替わり、イアン・ゴウベイアが2025年CTクオリファイを果たし、新たな才能とフレッシュな顔ぶれがプッシュした。CTクオリファイへの戦いはサーフ・シティUSAを離れ、9月29日から10月6日まで開催されるEDPエリセイラ・プロでポルトガルへと向かう。
フィッツギボンズとクレランドは、2フィートから3フィートの一貫性のないスウェルで行われたファイナル・デーを圧倒。ファイナルでベラ・ケンワージー(USA)とマルコ・ミニョー(FRA)に勝利を収めた。
ランキングの入れ替わりは、大会期間中、さまざまな波乱と歓喜をもたらした。2025年チャンピオンシップ・ツアー(CT)出場権争いも残り2大会となり、新進気鋭の選手もベテラン選手もチャレンジャー・シリーズのリーダーボードに名を連ねている。
サリー・フィッツギボンズ、USオープン・オブ・サーフィン2勝目を飾る
サリー・フィッツギボンズ(AUS)は、ハンティントン・ビーチで開催されたUSオープン・オブ・サーフィンにおいて、2年連続でファイナル進出を果たした。彼女は現在、チャレンジャー・シリーズのランキング1位につけている。33歳の彼女は、ハンティントン・ビーチのウォーク・オブ・フェイムに選出された後、1週間を通して不動の地位を確立した。
「とても特別な場所であり、特別なビーチです」とフィッツギボンズは語った。「私はただショーアップし続けられることが好きなんです。その先に何があるかわからないから、ただ信じるしかない。今日は私の日かもしれない。それを何故やらないの?それがとても特別なことなんです」。
フィッツギボンズは、クオーターファイナルでソフィア・メディーナ(BRA)に豪快に勝ち、ファイナルデイを駆け抜けた。フィッツギボンズは、準決勝で現在5位のナディア・エロスターベ(EUK)を破り、決勝では南カリフォルニアの ベラ・ケンワージー(USA)と対戦した。彼女はハンティントン・ビーチで2度目のUSオープン・オブ・サーフィンのタイトルを獲得し、最高のパフォーマンスを披露し続けた。
「物事をつなぐことをやめ、点と点を結ぶのをやめたんです」とフィッツギボンズは付け加えた。 「今はただ楽しんでいます。個々のイベントごとに山を登っているようなものです。この試合の中には素晴らしいサーファーがたくさんいて、私はただ彼らに “続けろ “と言いたいだけです」。
女子ファイナルはフィッツギボンズと17歳のベラ・ケンワージー (USA)の間で展開された。ケンワージーは2024年チャレンジャー・シリーズで2試合連続のファイナル進出を果たした。
そのファイナルでは、ケンワージーがより良い波を見つけて6.93(10点満点)をスコアしクイックスタートを切った。南カリフォルニアの観客はケンワージーの健闘を称えたが、フィッツギボンズは得意のパワーターンで6.43を叩き出し、これに応戦。フィッツギボンズの20年以上にわたる競技経験が、ソリッドな波で発揮され、残り6分で5.63をスコアしてトップに立った。
海は静かなまま終盤を迎え、ケンワージーが次のスコアチャンスを得られない中、フィッツギボンズが踏ん張った。これでフィッツギボンズはハンティントン・ビーチで2011年以来の表彰台に返り咲いた。
ベラ・ケンワージーが2024年チャレンジャー・シリーズで2試合連続ファイナル
ベラ・ケンワージー(USA)は、2024年チャレンジャー・シリーズで2試合連続でファイナル進出を決めた。クオーターファイナルでは2024年CTルーキーのアリッサ・スペンサー(USA)、セミファイナルでは元CTのブロンテ・マコーレー(AUS)を含む強豪を圧倒した。フィッツギボンズに次ぐ2位となった彼女は、ランキングを2位に上げ、2025年のCTクオリファイヤーに名を連ねたいところだ。
「すごくいい気分だし、前回の成績を上回ることができて本当に嬉しい」とケンワージーは語った。「サリーはインスピレーションの源で、彼女を見て育ってきたんです。彼女とヒートをシェアして戦えるなんて最高でした。おめでとう、サリー」。
アラン・クレランド、メキシコ初のUSオープン・タイトル獲得で歴史に名を刻む
アラン・クレランド・ジュニア (MEX) は、待望の大躍進を遂げ、ランキングを41上げて10位となった。クレランドは自身初のファイナル進出とチャレンジャー・シリーズ優勝を決めた。
彼の今日の活躍は、クオーターファイナルでの2024年CTルーキーで昨年のイベント準優勝者、クロスビー・コラピント(USA)との激突から始まった。準決勝では2022年世界ジュニア・チャンピオンのジャービス・アール(AUS)を退けた。メキシコ人サーファーがUSオープン・オブ・サーフィンで優勝したのは今回が初めてとなる。クレランドは、メキシコ人初のCTクオリファイを果たし、さらなる成功を収めようとしている。
「今の気持ちを表現する言葉もありません; 母国や友人たちからこれほど多くのサポートを受けられるなんて、本当にクレイジーです」と語ったクレランド。
「これまでの人生で経験したことのないことです。大きな大会では優勝したことがなく、WSLでは2勝目です。この国の代表として、そしてここで応援してくれている人たち、それはとても素晴らしいことで、本当に幸せです。」
男子ファイナルでは、クレランドと マルコ・ミニョー(FRA)のチャレンジャー・シリーズ初ファイナリストが対戦した。ミニョはオープニングライドで7.33を記録し、クレランドにプレッシャーをかけた。しかし、クレランドは自らフォアハンドを何度もヒットさせ、6.00をマークし、ミニョを僅差でリードした。
しかし、2022/2023 WSLヨーロッパ・クオリファイ・シリーズ(QS)勝者のミニョは、15分近く海がフラットになる前にリードを奪い返した。ハンティントン・ビーチは、我慢強いクレランドに最後のチャンスを与え、彼はメジャー・ターンを見事にコンビネーションさせてメイク。ニード6.61に対して6.70をマークし、メキシコ人初のUSオープン・オブ・サーフィンのタイトルを獲得した。
「ずっと冷静でいられたこと、自分自身を信じていたこと、波があることを信じていたこと」と勝因について尋ねられたクレランドは付け加えた。「その後、残り30秒が聞こえて、桟橋にいた人たちが波が来ると叫んだので、残り時間なしでその波でサーフィンをしました。そして今、ここにいますが、ただビックリで動揺してます。」
マルコ・ミニョが準優勝でランキング急上昇。
マルコ・ミニョ(FRA)は、このイベントで最高のパフォーマンスを披露し、クレランドと共にチャレンジャー・シリーズ・ファイナル進出を果たし歴史的な活躍を見せた。
彼の今大会のハイライトは、ラウンドオブ64でのシングルウェイブ・スコア9.67とヒートトータル18.24(20点満点)である。ミニョは、クオーターファイナルでオーストラリアのジョージ・ピター(AUS)に勝利し、セミファイナルで2023年ワールド・ジュニア・チャンピオン準優勝のジャクソン・バンチ(HAW)と対戦した。
「パスクアレス(メキシコ)で彼(アラン・クレランド)と一緒にサーフィンをしたことを覚えています。」とミニョが語った。「彼は7歳、私は9歳で、こうしてUSオープンのファイナルを戦えるなんて。神の恩恵でしかないです。信じられません。」
USオープンで最終戦の2試合を前に、ランキングが大きく変動。
ファイナルズ・デイは、2025年のCT出場権獲得に向け、複数の選手がプッシュしてランキングを上げた。
オーストラリアのジョージ・ピター(AUS)はクオーターファイナルまで勝ち上がり3位に入り、夢の実現に1つ近づいた。また、バスクのナディア・エロスターベ(EUK)も1つ順位を上げ、次の大会に向けてより良い位置につけている。
元CT選手のアレホ・ムニーツ(BRA)、ミゲル・プポ(BRA)、マイケル・ロドリゲス(BRA)も、チャレンジャー・ランキングでトップ10入りを果たした。
2022年ワールド・ジュニア・チャンピオンのジャービス・アール(AUS)はセミファイナルで37ランクアップし、現在17位につけている。
大原洋人はランキング15位。
今大会が終了し、大原洋人は順位を6つ下げて15位。伊東李安琉が22個ランクアップで36位。37位に西慶司郎、74位大音凛太、78位安室丈。女子は都筑有夢路が6つアップで21位。23位 松岡亜音、28位脇田紗良、33位都築虹帆、38位野中美波と続く。残りはポルトガルとブラジルの2戦。がんばれ!日本!
次の2024年チャレンジャー・シリーズはEDPエリセイラ・プロで、9月29日から10月6日まで開催される。この大会は、2024年チャレンジャー・シリーズ6大会のうちの5大会目となり、2025年のチャンピオンシップ・ツアー出場権を獲得するための重要なポイントとなる。
2024 レクサスUSオープン・オブ・サーフィン Presented by パシフィコ
女子ファイナル結果
優勝- サリー・フィッツギボンズ(AUS)12.06
2位 – ベラ・ケンワージー(USA)11.96
男子ファイナル結果:
優勝- アラン・クレランド・ジュニア(MEX)12.70
2位 – マルコ・ミニョ(FRA)12.60
女子セミファイナル結果:
HEAT 1:サリー・フィッツギボンズ(AUS)13.90 DEF. ナディア・エロスターベ(EUK)9.57
HEAT 2:ベラ・ケンワージー(USA)13.80 DEF. ブロンテ・マコーレー(AUS)13.43
男子セミファイナル結果:
HEAT 1:アラン・クレランド(MEX)14.73 DEF. ジャービス・アール(AUS)11.67
HEAT 2:マルコ・ミニョ(FRA)11.83 DEF. ジャクソン・バンチ(HAW)11.77
女子クオーターファイナル結果:
HEAT 1:ナディア・エロスターベ(EUK)13.23 DEF. ルアナ・シルバ(BRA)12.50
HEAT 2:サリー・フィッツギボンズ(AUS)12.40 DEF. ソフィア・メディーナ(BRA)11.84
HEAT 3:ブロンテ・マコーレー(AUS)10.00 DEF. ヨランダ・ホプキンス(POR)8.70
HEAT 4:ベラ・ケンワージー(USA)14.17 DEF. アリッサ・スペンサー(USA)8.70
男子クオーター・ファイナル結果:
HEAT 1:ジャービス・アール(AUS)12.47 DEF. ミゲール・プポ(BRA)10.47
HEAT 2:アラン・クレランド(MEX)13.97 DEF. クロスビー・コラピント(USA)13.00
HEAT 3:マルコ・ミニョ(FRA)13.13 DEF. ジョージ・ピター(AUS)12.80
HEAT 4:ジャクソン・バンチ(HAW)12.63 DEF. コロヘ・アンディーノ(USA)12.00
ライブで見る
レクサスUSオープン・オブ・サーフィン Presented by Pacificoは2024年8月11日まで開催。大会の模様はWorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリで生中継されます。