伊東李安琉と都筑有夢路は9位。男女ベスト8決定。レクサスUSオープン・オブ・サーフィン大会4日目

アメリカ、カリフォルニア州、ハンティントン・ビーチ(2024年8月10日土曜日)-2024年チャレンジャー・シリーズ第4戦、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)レクサスUSオープン・オブ・サーフィンPresented by Pacificoは大会4日目。

 

 

男女ラウンドオブ16ヒートでは、大会最終日のスポットをかけた、USオープン・オブ・サーフィンの歴史に残る対戦が繰り広げられた。

 

今日、チャレンジャー・シリーズランキングの上位選手は、USオープン・オブ・サーフィンの重要なフィニッシュを控えて、チャンピオンシップ・ツアー(CT)クオリファイ・レースの大混戦に直面。

 

 

オールスターのクオーターファイナル・ヒートは、有名なハンティントン・ビーチで何千人もの観客が見守る中、ファイナル・デーの幕開けを飾る。

 

南カリフォルニアの強豪たちがファイナル・デーに進出

 

USオープン・オブ・サーフィンのタイトルを西海岸に持ち帰るべく、南カリフォルニアの強豪選手たちがラウンドオブ16を勝ち上がった。

 

アリッサ・スペンサー(USA) Credit: © WSL / Pat Nolan
アリッサ・スペンサー(USA) Credit: © WSL / Pat Nolan

 

アリッサ・スペンサー(USA)は、現在チャレンジャー・シリーズNo.1のイザベラ・ニコルズ(AUS)を下し、ファイナル・デーにもう一人の南カリフォルニア勢を加えることに成功。

 

ベラ・ケンワージー (USA)Credit: © WSL / Emma Sharon

 

スペンサーの特徴であるバックハンドのパワーとフォアハンドのセンスは、ホームの海で決定的な勝利をスコアした。今、この21歳は、同じ南カリフォルニアのベラ・ケンワージー (USA)とのクオーターファイナルに臨み、どちらがハンティントンビーチのレジェンドへのチャンスを広げることができるか。

 

「ヒート中は確かに激しいヒートで、ヒートのスタートではアクティブでいることを心がけていた」とスペンサーは語った。

「スコアになりそうな波が来れば、どんな波でも一か八かの勝負をするつもりでした。ただ、自分たちのプランに忠実に、プライオリティを持って残りのヒートを戦い抜きました。自分にとって本当に大きなヒートでした。USオープンで3年振りにヒートを勝ち上がって、初のファイナルズデイですが、ここで止まらず勝ち進みたいです。」

 

カリフォルニアの レイキー・ピーターソン(USA)とキラ・ピンカートン (USA)はここで敗退となったが、ベラ・ケンワージーは予選で脅威となった都筑有夢路(JPN)にに大差をつけて勝利した。

 

好調なクロスビー・コラピント(USA)Credit: © WSL / Pat Nolan

 

クロスビー・コラピント(USA)は、元CTコンペティターのイアン・ジェンティル(HAW)をラウンドオブ16で下し、サンクレメンテ・ファイナルズデイへの流れを作った。

 

そして、CTのベテラン、コロヘ・アンディーノ(USA)も2021年世界タイトル争いを戦ったモーガン・シビリック(AUS)を下した。

 

アンディーノのパワーとエアリアルのコンビネーションは、彼を2023 WSLワールド・ジュニア・チャンピオンシップ準優勝のジャクソン・バンチ(HAW)と対戦するファイナル・デーにプッシュした。

 

コロヘ・アンディーノ(USA)Credit: © WSL / Pat Nolan
コロヘ・アンディーノ(USA)Credit: © WSL / Emma Sharon

 

「2021年のポルトガル大会以来のファイナルズデイだと思うけど、誰が数えてくれたんだ(笑)」とアンディーノは語った。

「ここまで4ヒートをメイクできて最高です。ここ2年間はどんなヒートもメイクするのが難しかったし、とてもラッキーだと思っている。明日はファイナルズ・デイに乗り込んで最高のショットを見せたい。」

 

 

ビーチの南カリフォルニアのファンには残念なことに、WSLワールド・ジュニア・チャンピオンシップのリマッチで、WSLワールド・ジュニア・チャンピオンのジェット・シリング(USA)は、ジャクソン・バンチ(HAW)を下すための彼のフォームを見つけられなかった。

サリー・フィッツギボンズのハンティントンでのマジック・ウィークはファイナルデイまで続く

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS)Credit: © WSL / Emma Sharon

 

元CTベテランのサリー・フィッツギボンズ(AUS)の素晴らしい1週間は、ラウンドオブ16でも続き、現在チャレンジャー・シリーズ2位のエリン・ブルックス(CAN)に大勝した。

オーストラリアのベテランであり、元イベント優勝者である彼女のフォームは否定できず、15.00のヒート・トータルを記録し、クオーターファイナル進出を決めた。

8月8日(木)、フィッツギボンズはハンティントン・ビーチ・ウォーク・オブ・フェームの殿堂入りを果たした。11度のWSLチャンピオンであるケリー・スレーター(USA)、4度のWSLチャンピオンであるリサ・アンダーソン(USA)、その他多くのエリートリストに加わることになる。

 

サリー・フィッツギボンズ(AUS) Credit: © WSL / Emma Sharon

 

「レイキー・ピーターソンを見ていると、まだ興奮してくる、特に2フィートのハンティントンではそう簡単に消えやしない。なぜかすごく興奮するんです」とフィッツギボンズが語った。

「今日の、そこに至るまでの過程も良かった。ツアーが僕によくしてくれたのは、ビッグマッチに備えることだと思う。キャリアのこの時点では、点と点をつなげようとするのをやめて、ただその瞬間を楽しもうと考えている。この大会に何かをもたらすことができればと思う。

 

ミゲール・プポとアラン・クレランドがエレクトリックなパフォーマンスを見せる

 

ミゲール・プポ(BRA)Credit: © WSL / Pat Nolan
ミゲール・プポ(BRA)Credit: © WSL / Emma Sharon

 

元CTのベテラン、ミゲール・プポ(BRA)は、ラウンド16で伊東李安琉(JPN)を圧倒し、ワールドクラスのフォームを見せた。プポのエアリアルは、エクセレントな8.33を叩き出し、ヒートトータルを15.33にプッシュし、伊東を圧倒。

これでプポは、2019年のヤゴ・ドラ(BRA)以来となるUSオープン・オブ・サーフィンのタイトルを母国にもたらす最後の男子候補となった。

 

「ライトで何度もチャンスがあったし、特に最初の1本は本当にいい波だった。」とプポが言った。

「カレントがあるし、波も曲がってくるから計算が必要で大変だった。エアをゲットできて嬉しかったし、本当に良いセットをゲットできたので、良いスコアになると思ってタイミングを計っていた。[イアン・ゴウベイア)とは喜びを分かち合ったし、アスリートゾーン全体が彼に拍手を送るという今まで見たことのないことが起こったよ。」

 

アラン・クレランド(MEX)は、元CTのマイケル・ロドリゲス(BRA)を8.17で下し、 ジャービス・アール(AUS)、マルコ・ミニョ(FRA)、ジョージ・ピター(AUS)と共にファイナルズ・デイを迎えた。

 

 

ヘリテージ・ヒートがUSオープン・オブ・サーフィンで開催

トム・カレン (USA)Credit: © WSL / Pat Nolan
シェーン・ベッシェン(USA)Credit: © WSL / Pat Nolan

 

ヘリテージ・ヒートでは、3度のWSLチャンピオンであるトム・カレン (USA)が、元CTコンペティターであるマット・アーチボルド(USA)、マイク・パーソンズ (USA)、シェーン・ベッシェン(USA)、そして最近ハンティントン・ビーチ・サーフィンの殿堂入りを果たしたジェフ・デフェンボー(USA)と共に、サーフィンのレジェンドへの特別なオマージュが繰り広げられた。

 

マット・アーチボルド(USA)Credit: © WSL / Pat Nolan

 

「トム・カレンのような人たちと一緒にいた。僕は1985年か86年にピアの近くでサーフィンをして育ったんだけど、トムやオッキーのようなサーフィンをしたかったんだ」とハンティントン・ビーチのディフェンボーは語った。「それにシェーン・ベッシェンやマット(・アーチボルト)、マイク(・パーソンズ)とも競い合った。いつも彼らを追いかけていたから、とても光栄だよ」。

 

 

伊東李安琉と都筑有夢路は9位

 

コーチの相澤と伊東李安琉 Credit: © WSL / Pat Nolan

 

ラウンドオブ16では伊東李安琉がヒート2で元CTサーファーのブラジリアン、ミゲール・プポと対戦。波は一晩で波数も減り大きくサイズダウン。

 

昨日はエアリバースでエクセレントをスコアした伊東だったが、今日はプポがスタートからエアリバースをフォアハンドでメイクし、8.33のエクセレントをスコアしてヒートを開始する。伊東はバックハンドで5.67をスコアして開始。

 

伊東李安琉 Credit: © WSL / Emma Sharon
伊東李安琉 Credit: © WSL / Pat Nolan

 

プポはすかさずバックハンドでバックアップを揃えて、7.00をスコアして伊東にプレッシャーを与えて、大差を付けて引き離していく。伊東のニードスコアは9.66。スコアリング・ウェイブを優先権を持って待ち続けた。終盤にバックアップを3.10まで伸ばすも、最後は優先権を持ったプポにマークされて終了。

 

今大会、好調な伊東李安琉だっただけに悔しい敗退となったが、最高のサーフアリーナで伊東の名前は世界に響き渡った。そして今大会の9位という結果を受けてランキングを22位アップ、36位まで浮上し後半戦へ繋げた。

 

都筑有夢路 Credit: © WSL / Emma Sharon

 

都筑有夢路はヒート7でベラ・ケンワージーと対戦。その頃になると午後のハイタイドを迎えて、波のサイズもダウンし緩慢なセクションが多い厳しんコンディション。前回のバートプロで優勝して勢いのあるケンワージーがスタートから、肩の張った波をセレクト。スコアを揃えてヒートをリードする。

 

都筑有夢路 Credit: © WSL / Pat Nolan

 

都筑は思ったような技を出すための波を掴むことができないで苦戦。ヒート終盤に入り、都筑はポテンシャルのある波を掴み3.77をスコアするが、ケンワージーは5.17とベストスコアを伸ばし、リードを広げ、ラストウェイブで5.57とトップスコアを塗り替えて圧勝。

 

都筑は惜しくもここで敗退となったが、今回の9位という結果でランキングを6位あげて、21位まで浮上。後半戦に繋げる結果を得た。がんばれ!日本!

 

イベント主催者は、現地時間の明日8月11日(日)午前7:00に再集合し、その日の競技順を決定し、午前7:35にスタートする見込みだ。

 

 

レクサスUSオープン・オブ・サーフィン男子ラウンド16結果:
HEAT 1:ジャービス・アール(AUS)15.23 DEF. イアン・ゴウベイア(BRA)7.70
HEAT 2:ミゲル・プポ(BRA)15.33 DEF. 伊東李安琉(JPN) 8.77
HEAT 3: アラン・クレランド(MEX) 12.67 DEF. マイケル・ロドリゲス(BRA)10.97
HEAT 4:クロスビー・コラピント(USA)11.20 DEF. イアン・ジェンティル(HAW)11.03
HEAT 5:ジョージ・ピター(AUS)12.70 DEF. カイオ・イベリ(BRA)10.10
HEAT 6:マルコ・ミニョ(FRA)13.43 DEF. ダコダ・ウォルターズ(AUS)12.90
HEAT 7:コロヘ・アンディーノ(USA)12.23 DEF. モーガン・シビリック(AUS)9.66
HEAT 8:ジャクソン・バンチ(HAW)13.63 DEF. ジェット・シリング(USA)12.57

レクサスUSオープン・オブ・サーフィン女子ラウンド16結果:
HEAT 1:ルアナ・シルバ(BRA)14.34 DEF. エリー・ハリソン(AUS)10.94
HEAT 2:ナディア・エロスターベ(EUK)13.00 DEF. キラ・ピンカートン(USA)12.10
HEAT 3:ソフィア・メディーナ(BRA)12.00 DEF. テッサ・タイセン(FRA)11.66
HEAT 4:サリー・フィッツギボンズ(AUS)15.00 DEF. エリン・ブルックス(CAN)9.80
HEAT 5:ブロンテ・マコーレー(AUS)9.83 DEF. レイキー・ピーターソン(USA)9.33
HEAT 6:ヨランダ・ホプキンス(ポルトガル)12.10 DEF. ケアラ・トモダ・バナート(HAW)10.03
HEAT 7:ベラ・ケンワージー(USA)10.74 DEF. 都筑有夢路(JPN) 6.40
HEAT 8:アリッサ・スペンサー(USA)13.44 DEF. イザベラ・ニコルズ(AUS)11.03

レクサスUSオープン・オブ・サーフィン男子クオーターファイナル組み合わせ:
HEAT 1:ジャービス・アール(AUS) vs. ミゲール・プポ(BRA)
HEAT 2:アラン・クレランド(MEX)対クロスビー・コラピント(USA)
HEAT 3:ジョージ・ピター(AUS)対マルコ・ミニョ(FRA)
HEAT 4:コロヘ・アンディーノ(USA)対ジャクソン・バンチ(HAW)

レクサスUSオープン・オブ・サーフィン女子クオーター・ファイナル組み合わせ:
HEAT 1:ルアナ・シルバ(BRA)対ナディア・エロスターベ(EUK)
HEAT 2:ソフィア・メディーナ(BRA)対サリー・フィッツギボンズ(AUS)
HEAT 3:ブロンテ・マコーレー(AUS) vs. ヨランダ・ホプキンス(POR)
HEAT 4:ベラ・ケンワージー(USA)対アリッサ・スペンサー(USA)

 

ライブで見る

レクサスUSオープン・オブ・サーフィン Presented by Pacificoは2024年8月11日まで開催。大会の模様はWorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリで生中継されます。

 

大会オフィシャルサイト:

◾️Huntington Beach Longboard Classic

Huntington Beach, California, United States 8月3 – 6日

◾️Lexus US Open of Surfing  Presented By Pacifico

Huntington Beach, California, United States 8月 6 – 11日