2024年8月7日水曜日、USA、カリフォルニア州ハンティントン・ビーチ– ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の2024年チャレンジャー・シリーズ第4戦「レクサスUSオープン・オブ・サーフィンpresented by Pacifico」で、世界のエリート・クラスのチャンピオンシップ・ツアー(CT)へのクオリファを目指す選手たちが、2~3フィートの厳しいコンディションの中、待望のデビューを飾った。
男子と女子のオープニングヒートは、男子ラウンドオブ80と女子ラウンドオブ48が終了。明日、競技が再開されると、トップシード選手たちが登場となる。
厳しいコンディションの中、フロリダのゾーイ・ベネデット(USA)は、この日の最終ヒート、女子のラウンドオブ48、ヒート8でヒート・トータル15.33(20点満点)をマークし、この日のベスト・パフォーマンスを記録した。
北米クオリファイング・シリーズ(QS)リージョナル勝者のベネデットは、ロージー・スマート (AUS)と共に、タヒチでオリンピック代表として出場していたタイナ・ヒンケル(BRA)とサノア・デンプフル・オリン (CAN)を相手に、まさにホームのような戦いぶりを見せた。今、ベネデットはCT出場権獲得に向けてプッシュしている。
「最初のヒートは、いつも自分にとって最も難しいヒートだと思う。この時期の東海岸は最高の練習になるし、午後には風が強くなるか、少し小さくなることも分かっています。いい感じだし、まだ調子が上がってきていない。1月のワールド・ジュニア・チャンピオンシップではいいスタートが切れたけど、チャレンジャーでは調子が上がらないんです」。
WSLワールド・ジュニア・チャンピオンに君臨する シエラ・カー(AUS)は、パートタイム・ホームである南カリフォルニアに戻り、彼女のダイナミックなフォアハンドでタフなコンディションをライトアップした。
カーのシグネチャーであるプログレッシブなスタイルは、素晴らしい7.50(10点満点中)を叩き出し、早い段階でヒート勝利を決めた。この新星の勝利により、元CTライバルのペイジ・ハレブ(NZL)とペルーの新鋭ダニエラ・ロサス(PER)が敗退。松岡亜音(JPN)がバックハンドを駆使してヒート2位で勝ち進んだ。
「アウトで波を待っていた時は、残念ながら自分が思っていたよりもずっと悪く感じました。」と語ったカー。
「結局、7.50のセットで、それほど良いサーフィンが出来たとは思えませんでしたが、大きい波だったので助かりました。
(フィジーのワイルドカードに選ばれて)とても興奮しています。フィジーでの楽しい数日間から戻ったばかり。楽しい大会になりそうです。お父さんのキャディを見るのも楽しいし、試合ですからね」。
元WSLワールド・ジュニア・チャンピオンで、サンクレメンテ出身のキラ・ピンカートン(USA)は、ラウンドオブ32へ勢いを持ち込む強いフォームでデビューした。
ピンカートンに加え、都築虹帆(JPN)、テレサ・ボンバロ(PRT)、ケアラ・トモダ・バナート(HAW)、ルイーズ・レプロント(RSA)、そして脇田紗良(JPN)もヒート勝利を収め、トップシード選手との戦いに備える。
ノースアメリカの新進気鋭のタレントの一人、オーウェン・モス(USA)は、パワフルなフォアハンド・アタックを披露し、14.20をスコアしデビュー戦を飾った。
今年初め、モスはノース・アメリカのプロ・ジュニアで印象的な活躍を見せ、ワールド・ジュニア・チャンピオンシップへの出場権をスコアした。そして今、ノースカロライナ出身のモスは、世界のトップ・コンテンダーの中で頭角を現そうとしている。
「ホームでの経験が役に立っているのは間違いないし、ここでは東海岸よりも少し沖から来る波が分かるんです」と語ったモス。「ノースカロライナでは、ピークは突然やってくるもの。ここでは波が来るピークを認識しやすいんです。一度に1つの波、一度に1つのヒートに集中すればいい。みんなが言ったことだけど、本当なんです」
男子のヒート4でカウア・コスタ(BRA)とワイルドカードのジョン・メル(USA)が、カレントNo.6のジョーディ・ローラー(AUS)と元CTerのカルロス・ムニョス (CRC)を下すという番狂せがオープニング・ラウンドを混乱させた。
コスタのフォームはスタートから崩れることなく、序盤に7.00をマークして対戦相手にプレッシャーをかけ、バックアップ・スコアを見つけると、サンタクルーズ出身のメルがヒート2位で勝ち進む中、ヒート終了までしっかりと持ちこたえた。
「ヒートに勝ち上がれて、とても嬉しいし、このイベントのために毎日サーフィンをしてコンディションに慣れました。」と語ったコスタ。「ここに来れて最高です。最高の波を待って、7.00を20分ほど待ったんです。その波が来るまでは、ただチャンスが来るように祈っていたんです。神に感謝です。」
さらに、男子最終ヒートではコスタと同じブラジリアンのヘイター・ミューラー(BRA)が、同じく2位で勝ち上がったコロヘ・アンディーノ(USA)とともにラウンドアップ。
2023WSLワールド・ジュニア・チャンピオンの ジャービス・アール(AUS)、カイアス・キング(AUS)、ディラン・モファット(AUS)、ダニエル・エムズリー(RSA)、 ルーク・トンプソン(RSA)もラウンドオブ64に勝ち上がった。
本日は、ラウンドオブ80からH2伊東李安琉、H6安室丈、H7大音凛太が登場。
伊東李安琉はスタートから7.00をスコアするもヒート終盤までワンライド。最後にバックアップを掴んで4位から2位にジャンプアップして急場を凌ぎラウンドアップ。H6安室丈、H7大音凛太は惜しくも敗退。
女子は、ラウンドオブ48からH2松岡亜音、H3都築虹帆、H4脇田紗良、H5野中美波、H7都筑有夢路が出場。
都築虹帆、脇田紗良がトップ通過を決めて、松岡亜音、都筑有夢路が2位でラウンドアップ。野中美波は惜しくも敗退となった。
明日試合が再開となれば、男子ラウンドオブ64ではH1西慶司郎、H4伊東李安琉、H14大原洋人、H16五十嵐カノアが登場する。
女子ラウンドオブ32では、H1松岡亜音、H3都築虹帆、H4脇田紗良、H8都筑有夢路が登場。
がんばれ!日本!
イベント主催者は、現地時間の午前7:00 に再集合し、7:35の競技開始を目指す。
レクサスUSオープン・オブ・サーフィン女子ラウンドオブ48結果:
HEAT 1:キラ・ピンカートン(USA)9.96 DEF. フィリッパ・アンダーソン(AUS)9.63、エラ・マカフレイ(USA)8.57、ジャニール・ゴンザレス・エチェバリ(EUK)6.47
HEAT 2:シエラ・カー(AUS)10.83 DEF. 松岡亜音(JPN)10.27、ダニエラ・ロサス(PER)10.17、ペイジ・ハレブ(NZL)9.77
HEAT 3:都築虹帆(JPN)13.00 DEF. フランシスカ・ベセルコ(POR)10.34、アリアン・オチョア(EUK)9.74、マファルダ・ロペス(POR)9.40
HEAT 4:脇田紗良(JPN)13.07 DEF. サラ・バウム(RSA)13.00、ソル・アギーレ(PER)8.84、ゾーイ・マクドゥーガル(HAW)8.17
HEAT 5:テレサ・ボンバロ(POR)10.97 DEF. ラウラ・ラウプ(BRA)10.26、サラ・フレイレ(USA)9.76、野中美波(JPN)8.43
HEAT 6:ケアラ・トモダ・バナート(HAW)11.50 DEF. ノラ・リオッタ(HAW)10.67、レイラニ・マクゴナグル(CRC)9.83、タリア・スウィンダル(USA)8.50
HEAT 7:ルイーズ・レプロン(RSA)11.56 DEF. 都筑有夢路(JPN)10.80、エウェレイウラ・ウォン(HAW)10.30、ジェシー・ヴァン・ニーケルク(RSA)8.34
HEAT 8:ゾーイ・ベネデット(USA)15.33 DEF. ロージー・スマート(AUS)12.00、タイナ・ヒンケル(BRA)11.73、サノア・デンプフル・オリン(CAN)7.70
レクサスUSオープン・オブ・サーフィン男子ラウンドオブ80結果:
HEAT 1:ジャービス・アール(AUS)13.00 DEF. マイケル・ダンフィ(USA)12.83、ジャクソン・ベイカー(AUS)9.90、カイ・ポーラ(HAW)4.57
HEAT 2:オーウェン・モス(USA)14.20 DEF. 伊東李安琉(JPN)10.27、タリー・ワイリー(AUS)10.00、ギルヘルム・リベイロ(POR)9.23
HEAT 3:カイアス・キング(AUS)10.60 DEF. カイ・マーティン(HAW)10.33、ジョーガン・クズネット(FRA)8.93、フレデリコ・モライス(POR)8.63
HEAT 4:カウアン・コスタ(BRA)12.87 DEF. ジョン・メル(USA)12.66、カルロス・ムニョス(CRC)10.77、ジョーダン・ローラー(AUS)10.47
HEAT 5:ディラン・モファット(AUS)13.76 DEF. キアン・マーティン(SWE)10.93、ロバート・グリリョ(HAW)8.90、エイサン・オズボーン(USA)5.33
HEAT 6:ダニエル・エムズリー(RSA)12.54 DEF. ルエル・フェリペ(BRA)11.73、ミヒマナ・ブレイ(PYF)10.93、安室丈(JPN)10.57
HEAT 7:ルーク・トンプソン(RSA)12.30 DEF. 渡部太郎(USA)12.24、大音凛太(JPN)9.37、ポール・サンプソン(RSA)9.13
HEAT 8:ヘイター・ミューラー(BRA)13.46 DEF. コロヘ・アンディーノ(USA)13.00、タイド・リー・アイルランド(RSA)10.90、ライアン・ハッカビー(USA)9.17
レクサスUSオープン・オブ・サーフィン女子ラウンド32のマッチアップ:
HEAT 1:ソイヤー・リンドブラッド(USA) vs. エリー・ハリソン(AUS) vs. キラ・ピンカートン(USA) vs. 松岡亜音(JPN)
HEAT 2:ナディア・エロスターベ(EUK) vs ルアナ・シルバ(BRA) vs シエラ・カー(AUS) vs フィリッパ・アンダーソン(AUS)
HEAT 3:サリー・フィッツギボンズ(AUS) vs. テッサ・タイセン(FRA) vs. 都築虹帆(JPN) vs. サラ・バウム(RSA)
HEAT 4:エリン・ブルックス(CAN) vs. ソフィア・メディーナ(BRA) vs. 脇田紗良(JPN) vs. フランシスカ・ベセルコ(POR)
HEAT 5:レイキー・ピーターソン(USA) vs. ヨランダ・ホプキンス(POR) vs. テレサ・ボンバロ(POR) vs. ノラ・リオッタ(HAW)
HEAT 6:ヴァヒネ・フィエロ(FRA)vs.ブロンテ・マコーレー(AUS)vs.ケアラ・トモダ・バナート(HAW)vs.ラウラ・ラウプ(BRA)
HEAT 7:ベラ・ケンワーシー(USA) vs アリッサ・スペンサー(USA) vs ルイーズ・レプロン(RSA) vs ロージー・スマート(AUS)
HEAT 8:イザベラ・ニコルズ(AUS) vs. メイシー・キャラハン(AUS) vs. ゾーイ・ベネデット(USA) vs. 都筑有夢路(JPN)
レクサスUSオープン・オブ・サーフィン男子オープニング・ラウンド64のマッチアップ:
HEAT 1:イアン・ゴウベイア(BRA) vs 西慶司郎(JPN) vs ナット・ヤング(USA) vs ジャービス・アール(AUS)
HEAT 2:ミゲール・プポ(BRA) vs ジョシュ・バーク(BRA) vs ジャドソン・アンドレ(BRA) vs マイケル・ダンフィ(USA)
HEAT 3:エドガード・グロッジア(BRA) vs リーバイ・スローソン(USA) vs ラファエル・テイシェイラ(BRA) vs オーウェン・モス(USA)
HEAT 4:サミュエル・プポ(BRA) vs ジョアオ・チアンカ(BRA) vs マキシム・フスナット(FRA) vs 伊東李安琉(JPN)
HEAT 5:マイキー・マクドナー(AUS) vs ジョエル・ヴォーン(AUS) vs オスカー・ベリー(AUS) vs カイアス・キング(AUS)
HEAT 6:マイケル・ロドリゲス(BRA) vs. ジャスティン・ベクレ(FRA) vs. マテウス・ハーディ(BRA) vs. カイ・マーティン(HAW)
HEAT 7:ジェイコブ・ウィルコックス(AUS) vs. デビッド・シルバ(BRA) vs. アラン・クレランド(MEX) vs. カウアン・コスタ(BRA)
HEAT 8:クロスビー・コラピント(USA)対 イアン・ジェンティル(HAW)対 リーフ・ヘイズルウッド(AUS)対 ジョン・メル(USA)
HEAT 9:コール・ハウシュマン(USA) vs. ケイド・マトソン(USA) vs. マルコ・ミニョ(FRA) vs. ディラン・モファット(AUS)
HEAT 10:アリスター・レジナート(AUS) vs. ウィンター・ヴィンセント(AUS) vs. ルッカ・メシナス(PER) vs. キアン・マーティン(SWE)
HEAT 11:ジョージ・ピター(AUS) vs. カイオ・イベリ(BRA) vs. カイ・オドリオゾラ(ESP) vs. ダニエル・エムズリー(RSA)
HEAT 12:ノーラン・ラポーザ(USA) vs. ダコダ・ウォルターズ(AUS) vs. ルーク・スライペン(RSA) vs. ルエル・フェリペ(BRA)
HEAT 13:アレホ・ムニーツ(BRA) vs イーライ・ハンネマン(HAW) vs ルーカス・シルヴェイラ(BRA) vs ルーク・トンプソン(RSA)
HEAT 14:大原洋人(JPN) vs ディミトリ・プーロス(USA) vs シオン・クロフォード(HAW) vs 渡部太郎(USA)
HEAT 15:ガティエン・デラヘイ(FRA)vs ジャクソン・バンチ(HAW)vs ジェット・シリング(USA)vs ヘイター・ミューラー(BRA)
HEAT 16:五十嵐カノア(JPN) vs モーガン・シビリック(AUS) vs チャーリー・キュボーン(FRA) vs コロヘ・アンディーノ(USA)
ライブで見る
レクサスUSオープン・オブ・サーフィン Presented by Pacificoは2024年8月11日まで開催。大会の模様はWorldSurfLeague.comと無料のWSLアプリで生中継されます。