メディーナ、優勝で完全復活をアピール。スペンサーが CS初優勝。都筑は3位入賞でランキング13位へ。

優勝したメディーナとスペンサー WSL / Thiago Diz 

プライア・デ・イタウナ – サクアレマ、ブラジル(2022年11月7日月曜日) – ワールド・サーフ・リーグ(WSL)2022年チャレンジャー・シリーズの第6戦「コロナ・サクアレマ・プロ pres.by Banco do Brasil」大会最終日。

 

 

女子ファイナルでアリッサ・スペンサー(USA)がテッサ・タイセン(FRA)に対し、キャリア最大の勝利を収め、男子ファイナルでは3度のWSL世界チャンピオンであるガブリエル・メディーナ(BRA)がラムジ・ブキアム(MAR)を破り、華々しく幕を閉じた。

 

これで、ハワイのハレイワで開催される今シーズン最後のチャレンジャーシリーズイベントで、残りの2023年チャンピオンシップ・ツアー(CT)の出場枠を獲得するための舞台が整ったことになる。

 

 

アリッサ・スペンサーが CS初優勝。

 

アリッサ・スペンサー  WSL / Thiago Diz

 

スペンサーは、これまでのキャリアで最大の勝利を手に入れた。CTの出場権を得るためには、決勝に進出する必要があり、大きなプレッシャーの中、彼女はそれを果たした。

 

スペンサーは、イベント中、冷静さとフォームを維持し、最高得点をスコアして、ビッグネームを倒し勝ち上がった。

 

アリッサ・スペンサー WSL / Daniel Smorigo

 

今日のファイナルデイでは、クオーターファイナル第4ヒートで好調のキーリー・アンドリュー(AUS)との対戦から始まり、セミファイナル第2ヒートでは、都筑有夢路(JPN)と対戦し、ソリッド・レフトハンダーで8.67(10点満点)のエクセレント・スコアを叩き出し、一気に調子を上げてきた。

 

アリッサ・スペンサー WSL / Daniel Smorigo

 

そして、ファイナルでは同じグーフィーフッターのテッサ・タイセン(FRA)とマッチアップ。ここでも彼女はチャンスを逃さず波をつかみ、トレードマークのスタイルを披露して7.17と5.73をスコア、勝利を確定させた。

 

この優勝により、スペンサーはCSランク6位にジャンプアップし、CT出場権獲得ライン近くのポジションを確保。ハワイのCS最終戦で2023年のCT入りをかけて戦う。

 

アリッサ・スペンサー  WSL / Thiago Diz

 

「1年を通して浮き沈みが激しく、イベントも多く安定した成績を残すのはとても難しいです。また、負けたときに自分を奮い立たせるのも大変です。でも、今年はたくさんのことをやってきたので、それが報われて本当にうれしいです」とスペンサーが言った。

 

「ブラジルは素晴らしいですね。ここのエネルギーが大好きで、私もその恩恵を受けています。この1週間はとても良いもので、最高の人たちに囲まれていたので、本当に幸せです。」と言った。

 

テッサ・タイセン WSL / Daniel Smorigo

 

2位となったタイセンは、ここサクアレマでのチャレンジャーシリーズにおいて、ランキング46位からファイナルまで勝ち上がり、素晴らしい活躍をした。今日のベスト・パフォーマンスを見せたセミファイナルでは、現在ランキング5位のテレサ・ボンバロ(PRT)を倒した。

 

「もちろん、すごくうれしいです。練習して一歩一歩進んできたので、このイベントでの自分の進歩にとても満足しています。今週は天候に恵まれず、大変だった。でもブラジルの雰囲気は本当に素晴らしいですね。ここは初めてだけど、滞在中は本当にエンジョイできました」。

 

 

ガブリエル・メディーナ、完全復活の狼煙を上げる。

 

ガブリエル・メディーナ WSL / Thiago Diz
ガブリエル・メディーナ  WSL / Daniel Smorigo

 

メディーナは再び歴史を作り、ラテン・アメリカでのチャレンジャー・シリーズ・イベント初優勝を果たした。

 

メディーナとブキアムのファイナルは、ブラジルのフロリアーノポリスで行われた2013年のワールド・プロ・ジュニア・チャンピオンシップの再戦で、メディーナは2014年に初のブラジリアンWSL世界チャンピオンとなる前に最初のタイトルを獲得していた。

 

メディーナとブキアムは、それ以来の友人であり、2023年のチャンピオンシップ・ツアー(CT)に一緒に参加する可能性がある。

 

メディーナとブキアム WSL / Thiago Diz

 

「ラムジ(ブキアム)は本当に仲の良い友人で、以前ファイナルを一緒にやったことがあり、彼は僕がとても尊敬している人です」と、メディーナは言った。「彼はハードなトレーニングをし、素晴らしいサーフィンをしているので、CTに出場して欲しいと思っています。

 

ブラジルのイベント、特にこのサクアレマでのチャレンジングな1週間で、ついに優勝するチャンスを得たことに興奮しています。そして100%健康であることも嬉しいし、ハワイの本番まであと1ヶ月となった。」

 

 

ガブリエル・メディーナ  WSL / Daniel Smorigo

 

メディーナは、クオーターファイナルでマキシム・フスナット(FRA)、セミファイナルでローカルヒーローのジョアン・チアンカ(BRA)という強豪選手を倒した。

フスナットとキアンカは、ブキアムと同様にサクアレマ・プロで優勝することで2023年のCT出場権を獲得できる可能性があった。キアンカはチャレンジャーシリーズのランキングを8位に上げ、ブキアムは4位につけている。

 

ラムジ・ブキアム WSL / Daniel Smorigo

 

「ブラジルがとても好きです。この国、この国の人々とは素晴らしいつながりがあり、自分の結果にとても興奮しています」とブキアムは語った。

 

「メディーナは僕の大好きなサーファーで、彼に勝つためにはベストなサーフィンをしなければならないと思っていた。でも僕にとっては、彼が世界最高のサーファーなんだ。ここでは素晴らしい時間を過ごすことができたし、ランキングを上げることができたと思う。今はCT入りを目指します。」

 

都筑有夢路が3位入賞。CSランキング13位へ。

 

都筑有夢路 WSL / Daniel Smorigo

 

今回ファーストラウンドからキレのあるターンを繰り出していた都筑有夢路は、クォーターファイナル第3ヒートでサクアレマを第2のホームとするサマー・マセード(BRA)と対戦。スタートから7.17をスコアして圧倒的な強さでセミファイナル進出。

 

セミファイナルでは優勝したアリッサ・スペンサーと対戦。WJCファイナルでも対戦した二人。その時は都筑が勝利し、そのリベンジを果たしたいスペンサー。両者とも高得点を叩き出し、激しいデッドヒートを繰り広げたが僅差でスペンサーが勝利。

 

惜しくも敗れた都筑だが、3位入賞という素晴らしい結果を手に入れ、今月26日からハワイのハレイワで始まるCS最終戦に向けて弾みをつけた。

 

 

ハワイで決定する2023年CTクォリファイの残り枠

 

 

今回のイベントで、ハワイでの最終イベント前に2023年のCTへのクオリファイを保証するチャンスがあったのは、キアンカ、ブキアム、イアン・ジェンティル(HAW)、そしてファイナルに進出したフスナットの4人。

 

しかし、この4人は2023年のCT入りに一歩近づいたと言える。ブキアムはランキング4位、ジェンティルはランキング5位につけ、フスナットは現在、オーストラリアのリアム・オブライエンと同率6位、キアンカは8位につけている。

ランキング34位で日本人トップの脇田泰地 WSL / Daniel Smorigo

 

日本人選手のCSランキングは、34位の脇田泰地がトップ、52位 稲葉玲王、 59位 村上舜、91位 上山キアヌ久里朱、101位 大原洋人というランキング。

 

 

女子のチャレンジャーシリーズ・ランキングでは、メイシー・キャラハン(AUS)、モリー・ピックラム(AUS)、ケイトリン・シマーズ(USA)の3名がすでにCT入りが確定している。

 

ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)は現在ランキング4位につけており、こちらも実質的に確定と思われており、今回セミファイナルまで勝ち上がり、結果を残したテレサ・ボンバロ(PRT)は、ハレイワ前の最終クオリファイ・スポットに浮上した。

 

スペンサーは現在カットラインぎりぎりの位置におり、ハレイワで再び大きな勝利を収めれば、出場権を獲得することができるだろう。

 

今回3位入賞し、ランキングを5つ上げて13位となった都筑有夢路がトップ。 WSL / Thiago Diz

 

 

日本人選手では、今回3位入賞し、ランキングを5つ上げて13位となった都筑有夢路がトップ。 26位 野中美波、28位 前田マヒナ、33位 脇田紗良、39位 松永莉奈、55位 松田詩野、65位 黒川日菜子と続く。

 

 

詳しくは、WorldSurfLeague.comをご覧ください。

 

CT入りを目指す彼らの活躍を期待し、エールを送り続けたい。がんばれ!日本!

 

2022年11月1日~8日 CS第6戦
コロナ・サクアレマ・プロ Presented By Banco do
ブラジル、リオデジャネイロのサクアレマ