JPSA2022 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第4戦「ムラサキ鴨川プロ supported by 秀吉内装」。本日が最終日となり決勝まで行われ、今大会のチャンピオンが決定する。
本日のマルキポイントは予報通りに朝から小雨。朝の5時に会場に着くと、昨日より波が小さい。というより、ウネリが少なく、ヒザというサイズ。若潮で朝8時が引きいっぱいで、午後3時まで上げ続ける。
試合がは7時15分から男子R-5からスタート。さすがにH-1は潮も引き切らず、波も繋がり気味のブレイク。波が張らないから、スピードをつけて無理やり技を入れる感じ。
しかし、潮が上げに変わったところでセット間は長いものの、沖からも波が割れ出す。ワイドながら、そのキレた波をうまく掴めば、技も入るし点も出る。最終的には少ないチャンスにミスをしない選手が勝ち上がる結果となった。
今日の見どころは、男子のグラチャン争い。その1位の西慶司郎と2位の金沢呂偉が何とセミファイナルで激突。ここは金沢が踏ん張り、西を撃破。これで金沢がカレントランキングのトップに躍り出た。
4戦終わって金沢が6280点。相対する2位の西は6080点と差は僅か200点。グランドチャンピオンは全5戦中、上位4戦のポイント合計で決まる。金沢の最低点は840点で、西は1280点。この差がどう響くか。
西が最終戦を優勝した場合でも、金沢はセミまで進出しないと逆転できずという計算。つまり、まだまだわからないということ。これで宮崎日向の最終戦がますます面白くなったことは間違いない。
金沢呂偉が今シーズン・ツアー2勝目でランキングトップ
金沢呂偉
R-5では危ないところもあったが、すぐに修正してくるところが今の強さ。セミで西慶司郎を倒し、その勢いのままファイナルでも大音凛太を破って、今期ツアー2勝目を決めた。
西との戦いで感じたのは、追うものと追われるものの差。今の金沢には失うものは無しの潔さがあった。
また、自分のサーフィンで何に点が出るということが理解できていること。だから、点を離されても焦らずに波を待つことができる。これが今の金沢の強さだ。
「最後にスコアが出たときはガッツポーズ出ちゃいましたね。先制攻撃第一で、プライオリティあるときはくっついて、ないときは離れて。そういう作戦で今回はやっていました。アウトに出てたら、(あの波が)ボンて入ってきて、ラッキーって感じでしたね。」
その波に対する確信はあったのかという問いに対し「波は大きし、肩切れているから行っても良いなみたいな感じで、行ったら(スコア)出ちゃったみたいな感じでした。
今季2勝目で嬉しいですが、まだ宮崎もあるし、この次は南房総のプロジュニアもあるし、次はそれに向けて頑張ります。」
大音凛太
鴨川の波を熟知しているだけでは、ここまで勝てない。ベースとなるスキルがあるからこその結果だ。
高さのある波のボトムからトップへ上がるスピード。そして、縦に蹴り込んでから、一気にボトムへの落とすのは巧みなボードコントロールができるから。この準優勝で更なる上を目指すきっかけとなったことだろう。
西慶司郎
セミでは金沢に点差を離されたことで、無理な攻めでワイプアウトを重ねた。いつもは完璧な試合運びを見せる西だったが、ここは焦りか、迷いもあったのか。
しかし、この敗退で西の頭の引き出しには、この結果がインプットされた。これで最終戦までには戦うだけの作戦が叩き込まれることだろう。まだまだ西の進化は止まらない。
岩見天獅
どんなコンディション、どんな相手でも自分のサーフィンで戦う岩見。R-5ではエクセレントの9.00ポイントを叩き出し、クォーター、セミまで順当に勝ち上がる。
しかし、そのセミで大音凛太にプライオリティーインタフェアを犯すして、ベスト1スコアに。このセミでも試合をコントロールしていただけに痛いミスとなった。
でも、サーフィンは十分キレていたし、オリジナルのムーブも身につけた。次回はもっと強くなって戻ってきてくれるだろう。
向かう所敵なし。中塩佳那4戦全勝。
中塩佳那
これで開幕から4連勝とぶっ切りの強さを見せている中塩。グランドチャンピオンも決定して、あとは最終戦の宮崎日向を残すのみ。プロ転向年度にグラチャンに加え、全戦優勝は前人未到。これで最終戦も目が離せない。
ただ、常勝の中塩にもピンチはあった。R-4では珍しく後手に回り、波のチョイスもイマイチ。初の敗退かと思われた終了間際、起死回生の一発。この勝負強さと点を出せるサーフィンが中塩の真骨長。
ヒート前に昼寝でリラックス。5連勝目指す。
「1本目から5.25出せて、1発でも4.75出せたので凄くリズムが良かったなというのが一つで、6.25のライディングも、そんな出ないかなと思ったんですけど。
そこまでに点数も出せて、セミファイナルから乗る位置がわかっていたので、そこで待っていればセミファイナルみたいに8点ぐらい出せるかなと思って、待っていました。
勝利の秘訣はマイペースなところかなって思っていて、ゼッケンもらうギリギリまでウエット来ていなかったりとか、さっきも寒すぎて1回寝ました。
セミファイナルの前に20分ぐらい寝ました。そこでちょっと体を休めることができたので良かったなって思います。
新島のときもゼッケンをもらう前に砂浜で寝てたらしくて、テントの中とかで寝てて、寝るってことがリラックスできて良いのかなって思います。
次の日向は好きな場所なので、毎回エクセレントが出せるぐらい自分のサーフィンができたらなって思います。
ヒデヨシくん(田中)に俺は4連勝しているから、それを越せるように頑張れって言われたので、次も優勝して越せるように頑張ります。
西田来生と森友ニ
大会に新しい風を吹き込んでくれた西田来生と森友ニ。R -4も勝ち上がり、クォーターファイナルまで進出するも快進撃はここまでとなった。
西田来生は軽さは否めないものの、自分のサーフィンで積極的に仕掛ける姿勢は高評価。
試合を離れフリーサーフィンに目覚めた森友ニの戦い方は、今までになくクリエイティブでワクワクさせてくれた。
このような選手が増えると試合も面白いし、バラエティに富むことで選手全体のレベルも上がると思う。次回もぜひ挑戦して欲しい。
JPSA2022 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第4戦「ムラサキ鴨川プロ supported by 秀吉内装」
男子
優勝:金沢呂偉(¥720,000)
2位:大音凛太(¥360,000)
3位:西慶司郎、岩見天獅(¥205,000)
5位:太田拓杜、森友二、西田来生、仲村拓久未(¥100,000)
女子
優勝:中塩佳那(¥220,000)
2位:都築虹帆(¥110,000)
3位:宮坂麻衣子、川瀬心那(¥ 65,000)
5位:池田美来、野呂玲花(¥40,000)
7位:松岡亜音、松山黎音(¥30,000)
次回は最終戦となるショートボード第5戦「さわかみ 日向プロ」が 10月23日(日) ~ 10月26日(水) 予備日:27日(木) 宮崎県日向市お倉ヶ浜 にて開催される。
JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/
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【ムラサキ鴨川プロ supported by 秀吉内装】
▼大会名
JPSA2022 さわかみ Japan Pro Surfing Tour ショートボード第 4 戦
ムラサキ鴨川プロ supported by 秀吉内装
▼開催期間
2022 年 10 月 4 日〜10 月 6 日(予備日:10 月 7 日)
▼開催場所
千葉県鴨川市 東条海岸(マルキポイント)
▼協賛関係
特別協賛:株式会社ムラサキスポーツ
協賛:株式会社秀吉内装
ツアー協賛:さわかみグループ
後援:鴨川市
主催:一般社団法人日本プロサーフィン連盟
▼ABEMA LIVE 配信
■10/4 (火) 大会 1 日目
https://abema.tv/channels/world-sports-2/slots/95Kb4PooGKAmiX
■10/5 (水) 大会 2 日目
https://abema.tv/channels/world-sports-2/slots/95Kb46NvQh1xH5
■10/6 (木) 大会 3 日目
https://abema.tv/channels/world-sports-2/slots/95Kb3noaL2V7aX