増田来希、川瀬心那、カイ・クシュナー優勝。日本の未来を育てる「ビラボン・スーパーキッズ・チャレンジ」

撮影:佐原健司 2018年のWSLジャパンレッグ第3戦となる「Billabong Super Kids Challenge Shonan 2018」が7月8日(日)に神奈川県藤沢市鵠沼海岸で開催された。天候は朝から快晴。オンショアのスモール・コンディションでのスタートとなったが、午後から台風8号からのスウェルも入り始めサイズアップ。

リベンジを果たし優勝した増田来希
リベンジを果たし優勝した増田来希
キッズたちの真剣勝負
キッズたちの真剣勝負

子供達には十分過ぎるコンディションとなり、9日(月)からウエイティング期間が始まるQS1,500「ムラサキ湘南オープン」の前哨戦としても非常に盛り上がる大会となった。

 

今年で3年目となる「Billabong Super Kids Challenge Shonan」は、ビラボンがグローバル的に行っているキッズ育成を視野に入れたイベントのひとつで、18歳以下のJunior(ジュニア)の予備軍として注目されるCadet(カデット)U-16と、そのカデットの育成を含めた親子で挑むGrommet(グロメット)U-12クラスの大会。

 

DSC_5576 今年も大会のために来日したビラボンのシェーン・ドリアンは、20年以上もの間、彼の地元であるハワイのビッグアイランドで「ケイキ・クラシック」という子供たちのための大会を行っている。DSC_5496子供達のためにエントリー費を無料にして、多数のプレゼントが用意されるキッズイベントはドリアンが先陣を切って始めたもの。

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ヒート前にジャクソンに指示を出すシェーン

DSC_3923今年シェーンは、息子のジャクソンを連れて来日。11歳のジャクソンはGrom(U12)に日本のキッズとともに出場し、シャープなサーフィンを見せてQFまで勝ち上がるも惜しくも敗退。しかしスター性を感じさせるポテンシャルの高さを見せてくれた。

前半の作戦が功を奏した増田来希 
前半の作戦が功を奏し、リベンジ優勝を果たしたカデットの増田来希

 

カデット・アンダー16は、ファイナルには、昨年のイベントでもファイナルに残った宮崎出身の増田来希(マスダ・ライキ)、ジュニア・イベントでも既に活躍する村田嵐、徳島の金沢呂偉、地元藤沢の鈴木耀竣という4名が顔をそろえた。

バックハンドでチャージを見せた増田来希
バックハンドでチャージを見せた増田来希

ファイナルでは、一人右側でポジションニングした増田が、レフトブレイクに的を絞り5.17、2.90をスコアしてヒートをリード。

村田嵐
村田嵐

今回伊豆のJPSAから駆け付け、好調なサーフィンを見せファイナルまで勝ち上がり勢いのある村田嵐も4.50をスコアして2位のポジションにつける。しかし増田は更に6.0をスコア。2位の村田を大きく引き離す。ヒート後半にサイズのあるレフトで5.17をスコアした村田が猛反撃を見せた。

金沢
金沢 呂偉
鈴木耀竣
鈴木耀竣

ファイナル唯一のレフトハンダーで、順調に勝ち上がってきた鈴木耀竣は、ファイナル中盤に、右の増田のポジションに移動するもスコアは伸ばせない。またファイナルでは、そこまでの圧倒的なサーフィンが見えなかった金沢 呂偉が、ヒート後半に猛チャージを見せるもそこまで。

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DSC_5558スタートからスコアを集め、戦いを有利に進め主導権を握り常にリードを続けた増田来希が昨年のリベンジを果たし、初のメジャータイトルを獲得した。

優勝した川瀬心那
優勝した川瀬心那

U16ガールズでは、中塩佳那、川瀬心那、馬庭彩という昨年のファイナリスト3名が2年連続で勝ち上がった。そしてISAジュニアのグアム代表というアイル・フィッツジェラルドがファイナル進出。

DSC_4128ファイナルは川瀬がスタートからバックハンドで先制攻撃を仕掛け、ヒートスコア8.53でリード。

DSC_4131昨年のチャンピオンで今回もカデットにも出場した中塩佳那がバックハンドのワンマニューバーで4.27をスコアして追い上げる。ニード4.27の中塩はキープビジーでチャージを続けるも逆転ならず。先手必勝の昨年2位の川瀬がリベンジを果たして見事優勝した。

第3位:アイル・フィッツジェラルド(GUM)
第3位:アイル・フィッツジェラルド(GUM)
第4位:馬庭彩
第4位:馬庭彩

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優勝したカイ・クシュナーをみんなで祝福
優勝したカイ・クシュナーをみんなで祝福

 

グロムのファイナルでは、カリフォルニアからお父さんと来日していたカイ・クシュナー、先月千葉で行われたジュニアマスターズのキッズで優勝した渡邉壱孔、大阪の寺田文太、辻岡堅太朗が顔をそろえた。

 

カイ・クシュナー
カイ・クシュナー

 

今回カリフォルニアでコーチングをするトンマさんこと戸祭さんの勧めで大会に参加したというカイが、スタートからバックハンドで6.83の高得点をスコア。素晴らしいスタートダッシュを見せる。

 

DSC_4153ikko優勝候補でファイナルまでも圧倒的な強さで勝ち上がった渡邉壱孔は、3.67、4.27とベスト2をそろえてトップに躍り出る。しかし、残り5分でセカンドウェイブを掴んだカイが5.33をスコア。ヒートスコア12.63で大逆転し、嬉しい初タイトルを掴んだ。

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寺田文太
辻岡堅太朗
辻岡堅太朗

 

毎年、子供達のレベルの高さに驚かされるスーパーキッズチャレンジ。大人顔負けの素晴らしい演技を見せるキッズは、年を追うごとに低年齢化しているようだ。

 

東京オリンピックで盛り上がりを見せているサーフィンのなかで、サーフィンキッズの親御さんたちも子供たちの応援に力が入る

 

シェーンも言っていたが「サーフィンを楽しむこと」が大事であるということ。それを忘れずに子供達の笑顔が絶えないイベントが続いていって欲しいと思った。

 

 

DSC_5602カデット(U-16)
優勝:増田来希
第2位:村田嵐
第3位:金沢呂偉
第4位:鈴木耀竣
DSC_5597ガールズ(U-16)
優勝:川瀬心那
第2位:中塩佳那
第3位:アイル・フィッツジェラルド(GUM)
第4位:馬庭彩
DSC_5592グロム(U-12)
優勝:カイ・クシュナー(USA)
第2位:渡邉壱孔
第3位:寺田文太
第4位:辻岡堅太朗

 

http://www.worldsurfleague.jp/2018/superkids/live-jp.php