安井拓海と橋本恋がダブルグレードの「サーフアイランド種子島プロ」でJPSA今季初優勝

圧倒的なサーフィンを披露して優勝した安井拓海

DSC_3111

撮影:佐原健司 http://kenjisahara.com/

会場は宇宙センター内の灯台下ポイント
会場は宇宙センター内の灯台下ポイントへ移動して行われた。

 

種子島で初開催となるJPSAショートボード第6戦「サーフアイランド種子島プロ」は大会最終日。ホテル前ポイントがスモールコンディションのため、宇宙センター内灯台下ポイントへと会場を移動してスタート。時折、風雨が強まる悪天候のなか、コンディションはオンショアながらセット胸と見応えのある大会最終日となった。

 

笹子夏輝
笹子夏輝

今回、ダークホース的な二人がQFで対戦。好調な笹子夏輝は、小嶋海生とのクロスヒートを制しセミファイナル進出。「初のJPSAでのマンオンマンヒートで緊張しました。最後はカイくんに乗られて、やられたと思いましたが命拾いしました。」とコメント。

小嶋海生
小嶋海生。ラストウェイブで惜しくも逆転ならず。後半の活躍に期待したい
安井拓海
試合のブランクを感じさせないサーフィンを見せた安井拓海
仲村拓久未
好調だった仲村拓久未だが、Wタクミの戦いに敗れた。

 

安井拓海はQFで、昨日に続く勢いを続けスタートからエクセレントをスコア。さらにバックアップを7.50として圧倒。仲村拓久未もエアリバースを2本メイクして応戦。レイバック・スラッシュなどチャージを続けるも惜しくも敗退となった。

 

小川幸男
激しいデッドヒートを演じた小川幸男

辻裕次郎と小川幸男のクオーターファイナルも、ライディングごとにトップが入れ替わる激しいクロスヒートの展開。ヒート後半にバックハンドでスコアを重ね、最後に6.9をスコアしてリードを広げた辻裕次郎がセミファイル進出を決めた。

田中樹
惜しくも敗退となった田中樹
渡辺寛
渡辺寛

ベテラン田中樹と渡辺寛とのQFヒートは、僅差ながら渡辺がセミファイナルへラウンドアップ。

キレのあるサーフィンで圧勝した橋本恋
キレのあるサーフィンで圧勝した橋本恋
西元ジュリ
西元ジュリ

女子のセミファイナルでは、橋本恋がスタートからエクセレント・レンジのスコアを2本揃えて、現在ランキング3位の脇田紗良を抑えて、ファイナル進出。ヒート2ではランキング2位の西元ジュリが、海外QSで経験を積む、野呂玲花を倒してファイナル進出を決めた。

辻裕次郎
渡辺寛に惜しくも敗れた辻裕次郎

男子のセミファイナルでは、勢いが止まらないJPSA今年初参戦の安井拓海が、今回好調だった笹子夏輝を圧倒してファイナル進出。グーフィー対決の辻裕次郎と渡辺寛のヒートは、優先権をうまく使った渡辺寛がバックハンドで6.75をスコア。ニード7.6と追い込まれた辻裕次郎は惜しくもここで敗退となった。

 

橋本恋と西元ジュリのファイナル。

 

女子のファイナルは、海外の試合転戦する橋本恋とランキング2位のハワイ在住の西元ジュリの戦い。先制攻撃を仕掛けたのは、セミファイナルで高得点をたたき出した橋本。

西元ジュリ
西元ジュリ

その勢いのまま差を広げていく橋本は、セクションを見つけてターンを繰り返し、エクセレントに近い7.50をスコア。5.75でバックアップしファイナルをリード。西元ジュリも6.25をスコアして追い上げるも、波とのリズムが合わず。橋本恋がJPSA今季初優勝を決めWポイントをゲットした。

DSC_3165

 

安井拓海と渡辺寛のファイナル。

渡辺寛
渡辺寛

 

男子ファイナルは、今大会のファイナルまでに2本のエクセレントをたたき出した安井拓海と、パーソナルトレーニングで体幹を鍛え、サーフィンスキルに磨きをかける渡辺寛が対戦。

 

そのオープニングライドを掴んだのは渡辺寛。バックハンドでストレートアップの強烈なライディングで6.25をスコアし、ファイナルをリード。安井拓海もフォアハンドで5.25をスコアして反撃する。そして渡辺寛は更にバックハンドで6.25をスコア。リードを広げていく。

 

安井拓海。勝利のガッツポーズ
安井拓海。勝利のガッツポーズ

 

ニード7.25と追い込まれた安井拓海だったが、ライトブレイクで2本のビッグリエントリーをメイクし、今回3本目のエクセレント8.50をスコア。大逆転に成功する。JPSA初優勝を目指す渡辺寛は逆に7.51と追い込まれ、今シーズンJPSA初参戦の安井拓海が、圧倒的なサーフィンでダブルグレードの勝利を手に入れた。

 

IMG_7235男子

優勝:安井拓海 4000ポイント
2位:渡辺寛 3440ポイント
3位:辻裕次郎、笹子夏輝 2920ポイント
5位:小嶋海生、仲村拓久未、小川幸男、田中樹 2440ポイント

IMG_7214女子
優勝:橋本恋 4000ポイント
2位:西元ジュリ 3440ポイント
3位:脇田紗良、野呂玲花 2920ポイント


IMG_7251敢闘賞
男子:仲村拓久未
女子:黒川日菜子

 

 

IMG_7131

辻裕次郎と西元ジュリがランキング・トップに

 

今回の獲得ポイントと賞金が2倍というダブルグレードでのイベント開催。グランドチャンピオン争いには、非常に重要なイベントだったことは言うまでもないが、今回の試合で上位を占めた選手がJPSAランキング上位の選手ではなかっため、現在のランキングが大きく変化することはなかった。

 

だが、トップ5が破れる中で、唯一ファイナルデイに残った辻裕次郎が3位となり、2920ポイントを獲得。合計7850ポイントでランキング・トップに躍り出ることになった。そして、今回優勝の渡辺寛が11位から4位ジャンプアップした。

 

辻裕次郎は2014年のグランドチャンピオンであり、今年再び2度目の王冠を手にすることができるのか。ツアー終盤戦の茨城、千葉、仙台の試合は益々ヒートアップしてきそうだ。

 

今回のダブルグレードの試合後のランキングが非常に気になるところで、オフィシャルの発表前に計算してみた。

 

JPSAトップ5(種子島での順位)4戦終了後のランキング予想
1位の加藤嵐  5330+2000(今回9位)=7330 2位
2位の大野修聖 5300+1800(今回13位)=7100 3位
3位の辻裕次郎 4930+2920(今回3位)=7850 1位
4位の大澤伸幸 4920+1800(今回13位)=6720 5位
5位の田中英義 4600+1600(今回17位)=6200 6位

11位の渡辺寛 3530+3440(今回2位)=6970 4位
※決定ランキングはJPSAサイトをご確認ください。

 

西元ジュリ
西元ジュリ

 

 

女子は、ランキングトップを独走する野中美波と、昨年のグラチャンで現在4位の川合美乃里が、ISA世界ジュニアサーフィン選手権出場のため今回は欠場。

 

ランキング2位の西元梨乃ジュリが準優勝で3440ポイントを獲得。5380+3440=合計で8820ポイントとなり、ランキングトップへ。また3位だった脇田紗良は、5360+2920=8280ポイントとなり、ランキング2位へ。

 

海外の試合を転戦し今年JPSA2戦目で優勝した橋本恋は、優勝の4000ポイントを加えて5460ポイントとなり、今シーズンJPSA初参戦の野呂玲花は今回3位で2920ポイントを獲得するも上位に食い込むことはなかった。

 

次回のJPSAジャパンプロサーフィンツアー2017 ショートボードは、台風の影響で延期になった第5戦「第22回I.S.U茨城サーフィンクラシックさわかみ杯」※プロトライアル同時開催)が10月5日(木)~8日(日)で開催予定。また来週末はロングボード最終戦「クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ」が茅ヶ崎で開催予定。

 

昨夜のウェイルカムパーティでは花火も打ち上げられた。
昨夜のウェイルカムパーティでは花火も打ち上げられた。

 

サーフメディアは現地からFBで最新情報をお伝えします。
https://www.facebook.com/SURFMEDIA.JP

ライブ中継はこちら。http://www.namiaru.tv/ust/jpsa/

JPSAオフィシャルサイト:http://www.jpsa.com/