
ライバル達が次々と敗退。加藤嵐がグランドチャンピオンに王手。川合美乃里、初グラチャン決定

10月15日(土)、千葉県長生郡一宮町釣ヶ崎海岸(志田下)で開催中のJPSAショートボード最終戦「ブルーエコシステムプロ supported by 夢コーポレーション」は大会3日目。
本日は男子ラウンド7、女子ラウンド2までが終了。男子ベスト16、女子ベスト8が決定。
ついに本日はトップシードが登場。グラチャン争いの渦中に居る選手達が激しいデッドヒートを繰り広げ、ドラマチックな展開となった。

男子ではラウンド6でランキング3位の大野修聖が3位で敗退、そしてランキング2位の大澤伸幸がラウンド7でまさかの敗退。

カレントリーダーの加藤嵐は、ラウンド7のヒート5に登場。プレッシャーからか思ったようにスコアを伸ばせずにヒート終盤まで4位を強いられる。終盤に大逆転。1位で明日のファイナルデイに駒を進めた。

本日のラウンド8進出のベスト16が決定した時点で、男子のグラチャン争いは、ランキングトップの加藤嵐とランキング4位の田中英義、5位の西修司の3名に絞られた。

全8戦中、上位7戦のポイント合計で年間ランキングを決定するJPSAショートボード において、加藤嵐がグラチャンをとるシナリオは以下である。
西修司は、加藤嵐が、もしラウンド8で4位敗退すると優勝することで加藤嵐を逆転できる。しかし、そのラウンドで加藤嵐が3位敗退では西修司は逆転出来ない。
田中英義は、加藤嵐がラウンド8で敗退し、優勝することで逆転出来る。しかし加藤がクオーターファイナル進出すると8580ポイントとなり、優勝しても8400ポイントで、加藤嵐を逆転できない。
ということは、加藤嵐は、ライバルの結果に関わらず、クオーターファイナル進出を決めることで初のグランドチャンピオンを決めることが出来ることとなる。

女子の川合美乃里は、巨大なリードを持って最終戦に挑んだ。緊張からか、まさかのファーストラウンドを3位となったが、この瞬間に川合の初のグランドチャンピオンが決定した。
今シーズンのJPSAは明日のファイナルデイを残すのみ。全てが決定する。

取材、撮影:山本貞彦
風はサイドオフで面はクリーンながら、サイズダウンして波はムネカタ。引きは朝の9:40。引きの時間はシャバシャバしていたものの、午後に向け波もアップ。エクセレント連発、エアーも連発。役者も揃い、どのヒートも見応えある戦いとなった。
朝から晴れました。ということで、志田下の朝は逆光。ポイントが分かれると判断し、設営をするもジャッジが不可能ということに。急遽、選手会を開き、意見交換。結果、時間を遅らすことで、解決しました。
グラチャン争いの大野修聖はR-6で敗退。大澤伸幸、善家尚史もR-7で敗退となり、R-7を勝ち上がった加藤嵐が王手をかけた。
残るチャンスは田中英義、西修司。
ただ、加藤が次のR-8で負けたとして、田中、西は優勝しか道はなく、途中敗退で加藤に決まる。
また、加藤はR-8を勝ち上がった時点で、田中、西は優勝しても追い越すことはできず、加藤のグラチャン決定となる。
大野修聖
引きいっぱいで正面からさらに左へ移動。ジャッジからはライトの波は背中になり、見づらい状況。しかし、狙いはライト。賭けになるもポイントを加算できず。追い込まれレフトにも行くが、残念ながらR-6で敗退。
大澤伸幸
茅ヶ崎応援団と家族に見送られ、ヒートへ。最初に1本乗って、6.50ポイント。その後、波を待つ。待つ。待つ。終了が迫る中、2本目で何とか逆転するも、最後の最後で稲葉玲王が大逆転ラウンドアップで3位敗退という結果に。
海から上がってきて「あそこまで待ったら、待つしかなかった。。。」と。
でも、最後まで諦めず戦った姿、カッコ良かったです。
加藤嵐
やはり、多くの注目を浴び、多くの人に声をかけられる。本人は気にせず、冗談言って、ひょうひょうとしているけど緊張していたね。海では待つポイントもズレて、波を逃すことも。でも、乗ればきっちり仕事。素晴らしい。
今回のMC陣は細川哲夫に、ゲストMCとして、脇田貴之、田中譲。的確な解説、最高です。
小野嘉夫
茨城の大会で引退した後、牛越理事長から声をかけられ、今回初めてジャッジとして参加。選手を引退したことで、現場を離れることになることに不安もあり、誘いを受けたそうです。ジャッジの難しさ、大変さを実感したとのこと。でもやって良かったと笑顔。
福島寿美子
今シーズンで大会参戦を引退することに。来シーズンからは、アメリカ、ロサンゼルスに語学(英語、スペイン語)留学することになっているそうです。キャスターをやりたいという夢に向けての勉強。ガンバです。
川合美乃里
R-2にて、3位敗退するも、1000ポイント加算。これで2016年の女子のグランドチャンピオンが確定。
しかし、敗退という現実と自分の演技ができなかったことが悔しかったか、涙が止まらず。テレビのインタビューには何とか笑顔で答えるも、「あと2戦あるので、頑張ります。」というのが精一杯。
でもね、この試合は負けたけど、一年通して頑張ったからグラチャンが取れたんだよ。この経験は次に活かせばいい。だから、胸張っていいんだよ。おめでとう!
喜納海人
自分のヒートがスタートしたことを知らず、隣のビーチで練習。仲村拓久未の知らせで大慌てで、ゼッケンを取りに。自転車は借り物です。
茅ヶ崎応援団
今日応援する選手は佐藤魁、森友ニ、金尾玲生、福島竜也、大橋海人、大澤伸幸。
田中英義
グラチャン争いに残るヒデ。順位がめまぐるしく変わる中、敗退が濃厚となった時の起死回生の一発、見事です。ジャッジにもアピール。
黒川日菜子
波次第だったサーフィンが大きく変わった。スピード、フロウとも格段に上達。グッド、エクセレントスコアをたたき出し、16.25ポイントを獲得。今日の女子のハイスコア。

小林直海
スタイルがあっていい。人とは違うサーフィンを目指すとの公言通り、華があります。プロはこうでなきゃ。
高橋みなと
クリスタルドリームスサーフボードの赤羽社長からの熱血指導。これがあっての上達だね。次はレールワークだ。
今日のスケジュール終了後には船本光雄バンドのライブも行われた
自分のサーフィンを思い切り見せる大原洋人は今日もエクセレント







写真、取材:山本貞彦
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