茨城に続き2連勝の善家尚史、地元開催のオールジャパンプロで男泣き。橋本恋は今季初優勝

茨城に続き2連勝の善家尚史、地元開催のオールジャパンプロで男泣き。橋本恋は今季初優勝 


後輩の力とモモトに担がれる善家尚史

 

2016年9月9日金曜日、神奈川県藤沢市鵠沼海岸:JPSAジャパンプロサーフィンツアー2016ショートボード第6戦 ロングボード第4戦「サンマリエ ALL JAPAN PRO」は大会3日目。

 

本日ショートボードはファイナルデイ。朝はロングボードからスタート。ショートのセミファイナル、ファイナルを挟んで、ロング女子はラウンド1、男子はラウンド2のヒート4までが終了した。

 

鵠沼のコンテスト会場

 

 

昨日、セミファイナル進出を決めた地元鵠沼出身のサーファー。波を知り尽くしたローカルナレッジを使い、前回の茨城で初優勝を決めた善家尚史と、毎年ハワイのビッグウェイブで素晴しい写真を残している河村海沙のふたりがセミファイナルの第一ヒートで対戦した。

 

善家尚史

 

 

プライオリティ・ミスで波を乗らずに優先権を失ってしまい、リズムを崩して精彩を欠く河村海沙に対し、オープニングライドから着実にスコアを上げて行く善家尚史。昨日までのビッグカーヴィングターンを封印された河村は自滅。善家尚史が2試合連続でファイナル進出を決めた。


 

3位でフィニッシュ河村海沙

 


第2ヒートでは、カレントリーダーの加藤嵐が、安井拓海と対戦。加藤嵐はオープニングライドからエクセレントをスコアしてヒートをリード。確実にスコアを伸ばしリードを広げて行く加藤に、ヒート後半に入り7.00をスコアし追い上げを開始する安井拓海。

 

そして残り時間5分でエアリバースを決めた安井拓海が6.25で大逆転。追い込まれた加藤嵐の前には波は来ず。安井拓海がファイナル進出を決めた。

 

カレントリーダー加藤嵐は更にリードを広げる

 

 

女子のセミファイナル第一ヒートでは橋本恋と西元エミリが対戦。9.25のパーフェクトに近いエクセレント・スコアをマークした橋本恋が、パワフルなサーフィンで好調だった西元を抑えてファイナル進出。

 

第2ヒートではカレントリーダーで15歳の川合美乃里が、鈴木姫七を抑えて、3試合連続でファイナル進出を決めた。

 

 

3位の西元エミリ。あとは優勝だけ。
鈴木姫七は今シーズンのベストリザルト

 

嬉しいオールジャパンタイトル。橋本恋

 

川合美乃里と橋本恋のファイナルは、スタートから橋本恋がレフトで4.75、続けて4.00ポイントをスコア。アベレージを2本揃え先制攻撃。勢いは止まることはなく、今度はライトでフォアハンドのコンビネーション・ターンで7.25をスコア。ファイナルをコントロールする。

 

JPSA今季初優勝の橋本恋
川合美乃里連勝ならず。

 

 

4.20をスコアした川合美乃里もヒート後半にバックハンドで6.5をスコアし追い上げる。しかし橋本恋が逃げ切り、今シーズン初優勝でオールジャパンタイトルを獲得した。

 

 

ファイナルを戦った善家尚史と安井拓海

 

茨城のクオーターファイナルのリマッチとなった、善家尚史と安井拓海のファイナルは、生まれ育った鵠沼の波を縦横無尽に切り刻む善家尚史が、ライトブレイクで6.75をスコア。

 

善家尚史

 

 

ヒート前半をリードした善家は、ギャラリーの大声援に後押しされて、バックハンドのストレートアップのリエントリーでで7.50をスコア。善家尚史はリードを大きく広げて行く。

 

 

アウェーの安井拓海だったが淡々の自分のサーフィンを見せた

 

起死回生のエアリバースで逆転を試みる安井拓海だがニード8.75と追い込まれ万事休す。善家尚史は、地元応援団の期待に応え、茨城での勢いそのままに2連勝を決めた。

 

善家尚史

 

 

今回3位でフィニッシュし、1460ポイントを獲得した加藤嵐。年間ポイント合計を7160とし、2位にアップした田中英義との差を760ポイントと広げた。

 

また今回と茨城で2連勝した善家尚史がランキング3位に浮上。最終2試合を残しJPSAグランドチャンピオン争いに加わることとなった。

 



善家尚史

朝はロングボードのヒートからスタートで。
「朝は弱いので、良かったです。」「それに波も自分好みになってきたし。」
後輩の海沙との対戦に。
「負けられないです。でも、一番緊張しているかも。」
フロウある演技について尋ねると。
「板も調子良いです。スピード出るんですよね。」

大洗での初優勝に続き、2連勝!
地元鵠沼で勝てたこと。
試合終了後のインタビューでは
「本当にサーフィンをやってきて良かったです!」と涙。

難しい鵠沼の波。
パワーゾーンをつかむため、右に左に。ローカルだけあって、わかってる。でも、それは普段から練習せずにはできないこと。努力が報われるということは、こういうこと。本当におめでとう!

橋本恋
昨年の生見の大会以来の優勝。セミではライトの波で9.25ポイント。この演技でファイナルもその勢いのまま優勝へ。おめでとう!

川合美乃里
ひねりの美乃里(小川幸男談)も波のセレクトに苦しんだ。それでもコンスタントにファイナル進出は立派。

喜納元輝
年一回のJPSA参戦。モンタナ州で気象予報士。海まで12時間。なので、普段は川でサーフィン。ロングは今年11回目。でもノーズにマニューバー。サスガです。

石塚晃
鵠沼に15年住んでいた。久々の鵠沼でしたけど、体が覚えていた。

ラウンド1を勝ち上がった橋本梨花
ベテランらしい落ち着いた演技を見せる新城譲

 

 

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今回もサーフメディアでは現地から最新情報をお伝えしますのでお楽しみに。

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今回もライブ中継が行われるので要チェック!

ライブ中継はこちら。http://www.namiaru.tv/ust/jpsa/

 

取材、撮影:山本貞彦