苦節10年、善家尚史が悲願のJPSA初優勝! 加藤嵐がランキング暫定トップへ。

苦節10年、善家尚史が悲願のJPSA初優勝! 加藤嵐がランキング暫定トップへ。JPSA第5戦I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯


地元の後輩、カイサとナオミに担がれるナオ

 

2015年9月4日(日)、茨城県大洗町 大洗海岸:茨城県大洗町大洗海岸で開催中のJPSAショートボード第5戦「第21回 I.S.U茨城サーフィンクラシックさわかみ杯」は大会4日目。

 

JPSA初代チャンピオンの善家誠氏の息子である善家尚史が、初優勝を決めた。小学生から中学生にかけて子役として、いくつかのテレビドラマに出演していた善家。

 

高校時代から本格的に地元の湘南・鵠沼でサーフィンを開始。そして、2005年に行われたJPSA最終戦のプロアマでQF進出。これを機にプロサーファーへ転向した彼は、日々トレーニングを続け、苦節10年にして悲願の勝利を手に入れたのだ。


 

父親譲りのシャープなカーヴィングが冴えていた善家

 

 

2015年度JPSAランキング17位の善家尚史。今大会は、ラウンド4から出場してラウンド5までの2つの4メンヒートを1位でラウンドアップ。そして、クオーターファイナルでは安井拓海、セミファイナルでは田中樹といった強豪2名とのマンオンマンヒートに競り勝ち、ファイナル進出。

 

今大会は一度も負けることが無かった善家

 

 

最後は開幕戦で優勝して、今大会も絶好調で優勝候補の一人とされていた、カリフォルニア在住に小林桂との対戦。スローな展開となったファイナルデも、しっかりとスコアリング・ウェイブを見つけ出し、後半追い上げて来た小林に一度もトップの座を渡す事無く圧勝した。

 

嬉しさを全身で表現する善家尚史


苦節10年

プロ転向後、初優勝することが出来ました!!

小さなツボミを育て続け、ようやく花を咲かせてくれました。

正直、もう自分というツボミはダメだと思っていましたが、ここに来て大きな大輪の花を咲かせる事が出来ました。これからは、咲いてくれたこの花を大事に育て、枯れぬよう再度頑張って行きたいと思います!

そして、この花の肥料は、皆様の応援だとおもいます。

まだまだ、未熟な花
これからも、皆様の応援という肥料を、与え続けて下さい!!
よろしくお願いします!!

最後に、応援本当にありがとうございました!!


善家尚史フェイスブックより

 

 

 

予報とは裏腹に波はサイズダウンのコシハラ。潮が多い時は波は張らず。引いてくるとレフトの波は開かず、ライトのみ。そのライトも岩に阻まれ、今日も難しいコンディションで波のセレクトで勝敗が分かれた。


川合美乃里
ファイナルも終盤までリードされるも、キッチリ決めて逆転ライド。
パドルバックの競争となり、ファーストプライオリティーを奪取。これが勝負の分かれ目。ポテンシャルのある波は入らず、そのままタイムアップで今季初優勝。カレントリーダーは更にリードを広げる。

今大会は追い込まれても、冷静に自分のサーフィンを心掛けたミノリ。
武器であるストレートアップだけでなく、スピードを活かした演技ができるようになったのが勝因。おめでとう!

西元萌エミリ
干潮で岩が出ているクセのある波にもヒートを追うごとに適応。日本の波に慣れてきたか。

善家尚史
今日は波が見えていた。プライオリティーを上手く使い、少ないセットをゲット。インサイドまで丁寧に乗り継ぎ、ポイントを加算。これぞ練習の成果。嬉しい初優勝、本当におめでとう!

毎回、ヒートが終わるとゴミを持ち帰る。できそうでできないことをサラッとやってのける尚史。実力あるだけでなく、そんな人格者だからこその優勝だったと思う。

小林桂
ニード5.17ポイント。試合終了直前、最後のセットで逆転を狙うも結果は4.67ポイントで逆転ならず。
バリに続き、二度目の優勝はお預けとなった。

田中樹
体重軽い者が有利な小波でありながらのこの演技。実は台風の時の波乗りで、腰を痛めていた。それでも試合となれば全開。
ローカル小野嘉夫にアドバイスを受けるも善家の勢いは止められなかった。

ビーチクリーン
台風のせいで川からのゴミが大量に打ち上げられていた大洗の磯場ポイント。多くのギャラリー、スタッフ、プロサーファーのおかげでキレイになりました。

会場には大洗のマスコット「アライッペ」も登場。

小野嘉夫含む地元のギャラリーも、善家の演技に拍手喝采。

安井拓海
R-5を終了直前での大逆転で勝ち上がるも、クォーターで善家に敗れる。

 

 

JPSA ショートボード第5戦「第21回I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯」

男子
優勝:善家尚史
2位:小林桂
3位:田中樹、西修司

女子
優勝:川合美乃里
2位:西元萌エミリ
3位:橋本恋、武知実波

敢闘賞
男子:佐藤魁
女子:西元梨乃ジュリ

※ 波のコンディション不良のため、エクスプレッションセッションは中止となりました。

加藤嵐
今回はランキング上位の選手が揃って欠場。3位だった加藤嵐は、クオーターファイナル進出。ポイント数を5700まで引き上げて、ついにトップの座を奪った。

武知実波
ベスト8の壁を破り3位入賞。自身のブログでは、過去最高成績を残せたことを喜び、今週水曜日から始まるの湘南での活躍を誓った。http://minamitakechi.blogspot.jp/

大澤伸幸

今回はクオーターファイナルで西修司に破れて5位でフィニッシュ。

橋本恋
今回はセミファイナルで破れて3位。

西修司
今回はセミファイナルで小林桂に敗れて3位

 

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今回もサーフメディアでは現地から最新情報をお伝えしますのでお楽しみに。

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今回もライブ中継が行われるので要チェック!

ライブ中継はこちら。http://www.namiaru.tv/ust/jpsa/

 

取材、撮影:山本貞彦