JPSAガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロで、辻裕次郎と前田マヒナが優勝。

JPSAガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロで、辻裕次郎と前田マヒナが優勝。 


メンズ優勝は辻裕次郎!
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クラマス、バリ/インドネシア(2014年4月23日水曜日)バリ島で開催のJPSAジャパンプロサーフィンツアー2014 のショートボード開幕戦「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」は、素晴しいコンディションをキープし続けたクラマスで、ついにクライマックスを迎え、ファイナルデイに相応しい素晴しいパフォーマンスの連続となった。

 

良い波を見極め、鋭いカーヴィングで高得点を叩き出した田中英義。

 

ファイナルデイは男子のセミファイナルからスタート。ファーストヒートは、田中英義が、フォアハンドのカーヴィングで、ヒートスコア11.90 (6.65+5.25)をマーク。辻裕次郎がキレのあるバックハンドで11.90(6.50+5.40)をマーク。ふたりは同スコアでファイナル進出。田嶋鉄兵は途中で板が折れるアクシデントに見舞われ、田中海周も後半追い上げたが、惜しくもここで敗退となった。

 

セミファイナル このフローターの後サーフボードが真二つになってしまった。田嶋鉄兵

 

第2ヒートでは椎葉順が、オープニングライドで、カーヴィングのコンビネーションから、インサイドでのエアリバースをメイクし5.50をスコア。渡辺寛もバックハンドのビッグマニューバーで6.00をスコア。前半は2人がリードしたものの、後半に入りイベントを通してハイポイントをマークした喜納海人がフォアハンドのコミットしたターンを連発。大橋海人もヴァーティカルに当て込むバックハンドで7.75をスコア。バックアップも6.90を揃えてトップへ。ヒート後半にスコアをまとめた喜納海人が2位に滑り込み、ファイナルへ勝ち上がった。

 

バックハンドで彼らしいサーフィンを見せてファイナル進出を果たした。大橋海人

 

昨年のリベンジを果たし、前田マヒナがクラマス・タイトルを獲得する 


女子優勝の前田マヒナ。 

 

女子のファイナルは、田代凪沙、橋本小百合、谷口絵里菜、前田マヒナという顔触れ。ファイナルは、昨年のクラマスの覇者である橋本小百合が、ビッグターンと力強いカーヴィングのコンビネーションで、7.25というハイスコアをマーク。素晴しいスタートを見せ、2年連続優勝に一歩近付く。

 

技にキレがあったベテランの谷口絵里菜が2位

 

前田マヒナもバックハンドで5.25をスコア。その後しばらく凪が続き、ビッグセットを待っていた谷口がオープンフェイスの波をキャッチ。得意のカーヴィングで5.75を手に入れた。更に谷口はカーヴィングとフローターのコンビネーションで6.10をスコアすると逆転に成功。田代は思うような波を掴めない。橋本はバックアップを探し続ける。

 

長身を活かした大きなマニューバーで高得点を出した橋本小百合 3位

 

そして、ヒート後半エンジンがかかって来た前田マヒナがバックハンドのビッグマニューバーで7.75をスコアして3位からトップへ。谷口はその後もアベレージスコアをマークするも逆転に必要なスコアを掴めない。ヒート終盤ビッグセットが入り、各選手がハイパフォーマンスを見せる。谷口がラストウェイブで6.90をスコアするも、僅かに逆転ならず。前田マヒナが昨年のリベンジを果たし、JPSA開幕戦を優勝した。

 

女子ファイナルではリズムを掴めなかった田代凪沙は4位

 

2010年の鴨川以来となるJPSAでの優勝を手にした辻裕次郎。 


感極まる辻裕次郎

 

 

男子のファイナルは、辻裕次郎、田中英義、大橋海人、喜納海人の4名。ヒートは、田中英義がファーストウェイブで8.0。辻裕次郎はファーストウェイブで5.00、セカンドウェイブで8.75をスコアして、ヒートスコア13.75でファイナルをリードする。大橋海人は5.35、3.25で2位に付ける。喜納海人はセミファイナルまでのサーフィンが見られない。

 

 

9ポイントを2本揃えながらインタフェアで勝利を逃した喜納海人

 

今回絶好調の辻裕次郎はバックハンドで際どいターンを繰り返す。そんな好調に波を掴む辻裕次郎に対して、パドルバトルで喜納海人が痛恨のパドリング・インターフェアを侵す。これが僅差のファイナルで致命的なミスとなった。

 

素晴しいパフォーマンスを見せた辻裕次郎

 

そして、それまで1本しか波に乗っていなかった田中英義が9.5ポイントをマークして、一気に1位へ。喜納海人も9.10をマークするも、インタフェアでバックアップが半分に。しかし、最後まで諦めない喜納海人は、ダブルバレルで9.5ポイント。最後までインターフェが響いて逆転出来ず。

 

僅か2本しか波に乗らずエクセレント2本をマークした田中英義だったが
ダブルバレルをメイクした喜納海人

 

残り時間も5分を切り、2位の辻裕次郎が逆転するためには8.76が必要。マキシマム・ウェイブを使い切った辻裕次郎に後はない。このまま田中英義が逃げ切ると誰もが思った。しかし、辻裕次郎がバックハンドで渾身の力を振り絞って、パワーを込めたビッグリエントリーを2発決めてガッツポーズ。なんとこのライディングにジャッジは9.50を与え、辻裕次郎が大逆転。エクセレントが連発する激しいデッドヒートとなったファイナルを制し、2010年の鴨川以来のJPSA優勝を手にした。

 

 

 

「ギリギリで予選から勝ち上がってきたので、ファイナルでは自分のサーフィンが出来て良かったです。自分的には、マキシマムの12本目というのを意識せずに出来たのが良かったと思います。あの最後の波で点数が出ていなかったら、ヒデヨシ(田中英義)が優勝だなって思っていました。応援ありがとうございました。良いおみやげが持って帰れます。今年もASPのQSを中心に回って行こうと思うので、JPSAも出れる試合には出たいと思っています。」

 

 

ファイナル終了後に、バリ日本親善試合のファイナルが行われ、デデ・スリアナが、スタートから素晴しいビッグ・マニューバーを披露してエクセレントの8.75をスコア。加藤嵐も5,25をスコアして反撃する。そして、セカンド・ウェイブでコミットしたターンを繰り返した加藤嵐は、6,75をスコアしてトップの座を奪う。

 

その後2位のデデは波を捕らえるもスコアに繋がらない。加藤嵐がリードのままの残り時間10分を切るが、デデが5.35をスコアして、再びトップへ。加藤に必要なスコアは7.36。しかし、その後、加藤の前にスコアリング・ウェイブは現れず、逆にデデは駄目押しの7.30でバックアップを塗り替える。後半追い上げた田中英義が、7.85をスコアして2位に浮上。デデが勝利を決め、素晴しいコンディションで行われた全コンテストが幕を閉じた。

 

男子優勝:辻裕次郎、第2位:田中英義、第3位:喜納海人、第4位:大橋海人

女子優勝:前田マヒナ、第2位:谷口絵里菜、第3位:橋本小百合、第4位:田代凪沙

 

 

今回サーフメディアは、コンテスト期間中、バリ島在住のサーフィンフォトグ「ノブ・フク」氏の写真とキャプションで、現地から最新情報をお伝えしました。

 

優勝は逃したもののバリサムドラ ビル ベストパフォーマー賞で賞金50万円を手に入れた喜納海人
ウイナーズ/前田マヒナ、辻裕次郎
親善試合でハイスコアを出した選手にバリニーズ1人、ジャパニーズ1人にそれぞれに$500が贈られ仲村拓久未とデデ・スリアナ

 

 

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