ケリーはトリプルクラウンのジョン・ジョンを下してビラボン・パイプ・マスターズで優勝。

ケリーはトリプルクラウンのジョン・ジョンを下してビラボン・パイプ・マスターズで優勝。 


ケリー・スレーター/cestari
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バンザイ・パイプライン、オアフ/ハワイ(2013年12月14日土曜日)ケリー・スレーター(USA)は、ソリッドな10~15フィートのコンディションで行われたファイナルで、トリプルクラウン勝利者のジョン・ジョン・フローレンスを下し、彼にとって7度目となるビラボン・パイプ・マスターズ・タイトルを獲得した。

 

激戦となった35分のファイナルでスレーターは、僅差でジョン・ジョン・フローレンス(HAW)を下した。第2位となったフローレンスは、2013年のVANSトリプルクラウン・チャンピオンとなった。ビラボン・パイプ・マスターズのファイナル・デイは、2013年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアー(WCT)シーズンを締めくくるのに相応しいスタイルで、ミック・ファニング(AUS)をASPワールド・チャンピオンとして王位につかせ、2014年のASPトップ34リストを確定させた。

 

 

 

ケリー/kirstin

優先権がない方が、おそらく少し有利だったのかもしれないね。

 

「不思議なファイナルだった。」と、スレーターが言った。「ジョン・ジョン(フローレンス)と僕は、しばらくの間、波を待った。そして、我々はどちらもファイナルの後半まで良いスコアを手に入れることは出来なかったんだ。それが短時間の勝負になると思ったよ。ファイナルでは波を待つことに時間をかけず、多くの波を取りに行くことが出来た。優先権がない方が、おそらく少し有利だったのかもしれないね。」

 

パイプラインのビーチを埋め尽くした数万人のギャラリーの前で、スレーターの56回目のエリートツアー勝利が達成され、このサーフィンというスポーツの中で最も偉大なアスリートは、2013年の最終日に感情を表現した。「今日のギャラリーは、僕がこれまでパイプで見た中で最も多いと思う」と、スレーターが言った。

 

「信じられないよね。今朝は暗いうちに目が覚めたんだけど、友人のロス・ウィリアムスが自分の家に来て、人が凄過ぎて、自転車で走る道さえなかったと言っていたよ。特に波が良い場合、我々はパイプに居られることに本当にエキサイトする。ビーチに居た人をはじめ、インターネットやテレビでライブを見てくれていた全ての人々をエキサイトさせた思う。」

 

 

 

 

今日は、自分の人生で最もスペシャルな一日になったよ

 

「サーフィン・キング」の最終的なツアーからの離脱という、スレーターを取り巻く憶測は、ここ数年間、シーズンの最終イベントのお決まりだった。しかし、今回はステージで自らその件に関して応えた。「去年、キャリア最後の年に、興奮させるものは何ですかと誰かに尋ねられた。僕は、パイプでジョン・ジョン(フローレンス)とファイナルを戦うことと答えたんだ。だから今日は、かなりスペシャルな一日になった。」と、スレーターが言った。

 

「優勝出来て、更に嬉しいよ。ベスト・ウェイブでベスト・サーファーに対してサーフィンをしたい。だから自分はツアーを回っている。今日は感情的になった。特にミック(ファニング)がクォーターでタイトルをつかみとったときはね。2014年に僕に何が起きるかは分からない。しかし、それは僕をカムバックさせるために、充分に怒らせたと思う。今日は、自分の人生で最もスペシャルな一日になったよ」、スレーターは続けた。

 

僕は子供の頃から夢見たことである。ビッグでパーフェクトなウエスト・アングルのパイプラインでパイプ・マスターズでショーダウンすること。5年前、僕がこのスポーツから離れていたならば今日はなかった。僕は今日のような日をもっと経験したい。だから来年も戻って来ると思う。

 

ファニング/kirstin

 

僕はこのグループの一員になれて光栄に思う 。

 

ファニングにとって2013年のASPワールド・タイトルへの道は、ファイナル・デイの豪華ショーに他ならなかった。ラウンド5とクオーターファイナルで、巨大なパイプラインをスコアして、奇跡の大逆転を決めて、ワールドタイトルを獲得した。それは偉大なるトム・カレン、アンディ・アイアンズに並ぶ3度目のワールドタイトルとなった。

 

「自分自身をトム・カレンとアンディ・アイアンズと同じ輪の中に入れたことはなかった」と、ファニングが言った。「トム(カレン)は、すごく謎の人物で、我々のスポーツに『スタイル』というものを吹き込んでくれた。アンディは素晴しいレジェンドであった。そして、彼は僕にとって最高の親友だった。僕はこのグループの一員になれて光栄に思う 。僕は1つ目のタイトルの時はハッピーで、2度目は圧倒された。3度目?それに対する語が見つからないよ。」

 

トリプルクラウンのジョンジョン/kirstin

 

パイプのファイナル・デイまで、僕にチャンスがあるとは正直、思わなかった。

 

ジョン・ジョン・フローレンスは2度目のVANSトリプルクラウン・タイトルを獲得した。しかし惜しくもファイナルでスレーターに敗れ、彼の夢であるパイプ・マスターズ・トロフィーを目前で逃した。「これは自分にとって2度目のトリプル・クラウンですが、かなり特別な感じがします。」と、フローレンスが言った。「最初の年、僕はそれについて本当に考えていなかった。若くて、ただ楽しんでいたんです。今年はトリプル・クラウンを狙ってイベントに入りました。しかし、パイプのファイナル・デイまで、僕にチャンスがあるとは正直、思わなかった。この結果は来年のモチベーションになりますね。」

 

 

もっとパーフェクトな波でサーフィンして、ファイナルをメイクしたかった。

 

昨年のビラボン・パイプ・マスターズ・チャンピオンであるジョエル・パーキンソン(AUS)は、セミファイナルでケリー・スレーターに落ちた。パーキンソンは炸裂するイプライン・コンディションで、彼自身の2つのソリッド・スコアをポストしたが、スレーターのパーフェクト・ヒートに終止符を打つことができなかった。

 

「もっとパーフェクトな波でサーフィンして、ファイナルをメイクしたかった。」と、パーキンソンが言った。「どこに彼がパドルしようと波は彼のところへ入って来た。でも、10を出せれば、再びゲームになると知っていたので、自分自身を諦めたりはしていなかった。イベントを通しベストだった2名のサーファーが、ファイナルまで勝ち抜く素晴しいイベントだった。」

 

 

パイプ・マスターズは日本語放送。

今回のビラボン・パイプ・マスターズは、日本語放送がイベントを通して行われ、メインコメンテイターには、世界が認めるパイプスペシャリスト、脇田貴之と堀口真平に加え、辻裕次郎が今回より初参加。パイプラインでの彼らの経験を織り交ぜながらの解説、実況は好評を博した。また英語が堪能な脇田貴之が選手のインタビューを的確にまとめて伝え、非常に分かり易い日本語放送となった。

 

http://vanstriplecrownofsurfing.com/billabongpipemasters2013/live-jp

 

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・ファイナル結果:
優勝:ケリー・スレーター(USA)16.37
2位:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)15.90

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・セミファイナル結果:
SF 1:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)18.30 def.。ミック・ファニング(AUS)5.00
SF 2:ケリー・スレーター(USA)19.63 def.。ジョエル・パーキンソン(AUS)14.84

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・クオーターファイナル結果:
QF 1:ミック・ファニング(AUS)17.03 def.。ヤイディン・ニコル(AUS)16.90
QF 2:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)16.77 def.。ジュリアン・ウィルソン(AUS)13.00
QF 3:ケリー・スレーター(USA)18.80 def.。セバスチャン・ジーツ(HAW)7.80
QF 4:ジョエル・パーキンソン(AUS)12.83 def.。ミゲール・プポ(BRA)6.00

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・ラウンド5結果:
ヒート1:ミック・ファニング(AUS)12.00 def.。C.Jホブグッド(USA)10.50
ヒート2:ジュリアン・ウィルソン(AUS)10.67 def.。ナット・ヤング7.26(USA)
ヒート3:セバスチャン・ジーツ(HAW)16.60 def.。カイ・オットン(AUS)4.33
ヒート4:ミゲール・プポ(BRA)15.27 def.。ジェレミー・フローレス(FRA)10.76