ビラボン・パイプ・マスターズで、ケリーはQF進出。ファニングはR5を強いられる。
パイプライン、オアフ/ハワイ(2013年12月10日火曜日)今シーズンのASPワールド・チャンピオンシップ・ツアー(WCT)最終戦となる「ビラボン・パイプ・マスターズ in Memory of Andy Irons」の大会2日目は、6フィート・バレルで再開。ラウンド3とラウンド4が行われた。
ミック・ファニング(AUS)とケリー・スレーター(USA)との間のASPワールド・タイトル・レースのドラマは尽きることはない。そして、同様にVANSトリプルクラウン・ランキングや2014WCTへのクオリファイに関しても大きな動きも見られた。この2013年のASPワールド・チャンピオンシップ・ツアーの頂点を意味するビラボン・パイプ・マスターズは、ASPワールド・タイトル、VANSトリプルクラウン、2014年のASP WCTクオリファイのファイナル・スロットを決定するのである。
2度のASPワールド・チャンピオンでカレントNo.1のミック・ファニングは、ワイルドカードのカイマナ・ハキアス(HAW)に対したラウンド3を支配したが、予想外にも、ラウンド4の3マンヒートでジョン・ジョン・フローレンス(HAW)とナット・ヤング(USA)に対してエラーを侵し、ルーザースのラウンド5を強いられることとなった。そこでファニングは、世界のベスト・パイプライン・サーファーの1人であるC.Jホブグッド(USA)と対戦する。
良くなるのを1、2時間待つべきだと思っていた
一方、スレーターはラウンド4でトップ通過を果たし、ラウンド5をスキップして、クオーターファイナルへ一足早く勝ち上がった。ケリー・スレーターは前人未到の12回目のASPワールド・タイトルへ向けて絶好調。ラウンド3と4の両方のハイ・ヒート・トータルを獲得。ラウンド3ではミッチ・クルーズ(AUS)に対し、激しい攻撃を仕掛け、信じがたいパイプライン&バックドア・バレルでヒート・トータル17.66をスコア。ラウンド4でも17.56をスコアした。
「僕は今朝、コンディションについて心配していた」と、スレーターが言った。「僕とジョン・ジョン(フローレンス)はテストで海に入ったんだけど、今日はやるべきではないかも、良くなるのを1、2時間待つべきだなって思っていたんだ。自分のヒートにはスイッチが入ったようで、何らかのエネルギーが僕に届いたよ。ヒートには負けられない逃げ場のない状況のは分かっている。それが現実のシチュエーションだ。でも、それで自分のパフォーマンスを変えるつもりはない。集中して行くだけだよ。」
最初のセクションを切り抜けたら、そこからはパーフェクトでイージーでした
ジョン・ジョン・フローレンスは、ブラジリアンのガブリエル・メディーナ(BRA)に対したラウンド3で、大逆転の勝利を掴んだ。ヒート終了間際、逆転にはエクセレント・ライドが必要な状況で、彼は信じられないバックドア・バレルをメイク。パーフェクトに近い9.83をスコアして逆転に成功した。
「自分のヒートでガブリエル(メディーナ)と当たると分かったときは、ちょっと緊張しましたね」と、フローレンスが言った。「昨日の彼のヒートを見ていたんですが、彼はビッグエアで全ての波で8ポイントを出していました。ちょっと不安になりましたよ。今日みたいな日は、選り好みはしていられない。あの波の前に10本は乗っていましたよ。ボトムにヒットするし、最後まで慌てていました。あの最後のバックドア・ウェイブは本当にパーフェクトでしたね。最初のセクションを切り抜けたら、そこからはパーフェクトでイージーでしたね。」
ラウンド4を勝ち上がったフローレンスは、現在VANSトリプルクラウン・ランキングをリードする。「昨年は多くのプレッシャーを感じていたんです。今年はかなり楽になりましたね。」と、フローレンスが言った。「あのヒートはガブに対して、再びあのプレッシャーを感じ始めたんです。でも今はちょっとしたジャンプスタートが出来てハッピーです。波を掴んでサーフィンするだけですね。」
メイク出来たときは、ちょっと興奮気味にハンズアップしてました。
タジ・バロウ(AUS)をラウンド3で下したヤイディン・ニコル(AUS)は、ラウンド4でビラボン・パイプ・マスターズのセカンド・パーフェクト10を叩き出した。ニコルは、パイプのセット・ウェイブを深い位置からテイクオフ。クリティカル・ドロップをサヴァイブし、パーフェクトなチューブライドをメイク。完璧なスコアでクオーターファイナルに勝ち上がった。
「ほんの数人だけでパイプをサーフィンするとき、沢山の波をゲット出来ると思っていました。でもそうとは限らない」と、ニコルが言った。「あのパーフェクトな波が入って来るのを見た時、半分興奮して、半分「へまするな!」って考えてしまった。あの波にテイクオフして、メイク出来たときは、ちょっと興奮気味にハンズアップしてました。あのヒートを勝ち上がれて、本当にエキサイトしました。本当に素晴しい波でしたよ。」
ミゲール・プポ(BRA)は、感動的な9ポイント・パイプライン・バレルをメイク、オーストラリアン・チャージャのジョシュ・カー(AUS)を下して、重要なラウンド3のヒートで勝利した。ラウンド4へ勝ち上がったプポは、オフィシャルに2014年のASP WCTのポジションを確定した。
「ジョシュ(カー)に対するハード・ヒートでは、僕がいくつかのビッグなスコアが必要だと思っていました」と、プポが言った。「あれは自分にとって勝たなくてはならない、ビッグヒートでした。9ポイントをマークしたときは、ちょっと安心しましたね。この調子で、あと何ヒートか勝ち上がって行きたいです。」
パイプ・マスターズは日本語放送で観戦。
ビラボン・パイプ・マスターズは、日本時間の12月9日から12月21日までの期間中、最も波のコンデイションの良い3日から4日間で開催。そして、今年もパイプ・マスターズの日本語放送が決定。パイプ・マスターズ日本語放送のメインコメンテイターには、世界が認めるパイプスペシャリスト、脇田貴之と堀口真平に加え、辻裕次郎が今回より初参加。実際にパイプラインでの彼らの経験を織り交ぜながらの解説、実況で放送される。要チェック!
http://vanstriplecrownofsurfing.com/billabongpipemasters2013/live-jp
トリプルクラウン第3戦/ASP-WCT最終戦「ビラボン・パイプ・マスターズ」
12月8日~20日、バンザイ・パイプライン
賞金:450,000ドル
ディフェンディング・チャンピオン:ジョエル・パーキンソン(オーストラリア)
ビラボン・パイプ・マスターズ:ラウンド3の結果
ヒート1:ヤイディン・ニコル(AUS)12.66 def.タジ・バロウ(AUS)12.66
ヒート2:C.Jホブグッド(USA)11.33 def.フレッド・パターチア(HAW)7.13
ヒート3:ジュリアン・ウィルソン(AUS)14.97 def.パトリック・グダスカス(USA)8.33
ヒート4:ナット・ヤング14.97(USA)def.ビード・ダービッジ(AUS)12.40
ヒート5:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)16.23 def.ガブリエル・メディーナ(BRA)14.00
ヒート6:ミック・ファニング(AUS)15.63 def.カイマナ・ハキアス(HAW)6.27
ヒート7:ミゲール・プポ(BRA)14.67 def.ジョシュ・カー(AUS)9.76
ヒート8:セバスチャン・ジーツ(HAW)13.77 def.エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)9.17
ヒート9:ケリー・スレーター(USA)17.66 def.ミッチ・クルーズ(AUS)3.30
ヒート10:カイ・オットン(AUS)14.33 def.アダム・メリング(AUS)10.96
ヒート11:ジェレミー・フローレス(FRA)17.10 def.ミシェル・ボウレズ(PYF)11.67
ヒート12:ジョエル・パーキンソン(AUS)13.56 def.ダスティー・ペイン(AUS)7.33
ビラボン・パイプ・マスターズ:ラウンド4の結果
ヒート1:ヤイディン・ニコル(AUS)14.83、ジュリアン・ウィルソン(AUS)13.96、C.Jホブグッド(USA)11.84
ヒート2:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)16.37、ナット・ヤング(USA)14.00、ミック・ファニング(AUS)11.51
ヒート3:ケリー・スレーター(USA)17.56、セバスチャン・ジーツ(HAW)14.50、ミゲール・プポ(BRA)11.17
ヒート4:ジョエル・パーキンソン(AUS)14.77、ジェレミー・フローレス(FRA)12.57、カイ・オットン(AUS)7.60
ビラボン・パイプ・マスターズ:ラウンド5マッチアップ
ヒート1:C.Jホブグッド(USA)対ミック・ファニング(AUS)
ヒート2:ナット・ヤング(USA)対ジュリアン・ウィルソン(AUS)
ヒート3:セバスチャン・ジーツ(HAW)対カイ・オットン(AUS)
ヒート4:ジェレミー・フローレス(FRA)対ミゲール・プポ(BRA)
カレントVANSトリプルクラウン・トップ5:
1-ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)10,600ポイント
2-ジェレミー・フローレス(FRA)10,400ポイント
3-セバスチャン・ジーツ(HAW)10,100ポイント
4-ヤイディン・ニコル(AUS)9,300ポイント
5-ミック・ファニング(AUS)8,400ポイント