JPSA ロングボード第2戦「RealBvoice 千倉プロ」で喜納元輝と植村未来が優勝

JPSA ロングボード第2戦「RealBvoice 千倉プロ」で喜納元輝と植村未来が優勝 


優勝した喜納元輝と植村未来

2013年5月12日日曜日:千葉県南房総市千倉、JPSA ロングボード第2戦「RealBvoice 千倉プロ」最終日。昨日までの悪天候は回復し、波も胸肩までサイズアップ。ファイナルデイに相応しいコンディションとなった。コンテストは男子ラウンド4からスタート。開幕戦で優勝したユージン・ティールや、尾頭信弘、新城譲、畑雄二がセミファイナルで敗退するなか、ファイナルには昨年のグランドチャンピオンである喜納元輝、バリの開幕戦でファイナリストとなった石塚晃とパワーハウスの櫻岡甲太、そして初ファイナル進出の藤井辰緒となった。

 

石塚晃

 

石塚晃がスタートからハングファイブで3.50をスコア。スタートからチャージを続けてヒートをリード。喜納元輝もバックハンドのリエントリーで応戦する。そして、じっくり波を待った、今回のイベントで絶好調の藤井辰緒が、ファーストウェイブでカーヴィングターンとホワイトウォーターへのアプローチでライディングをコンプリートし5.00をスコアする。じっくりと波を選んでいた喜納元輝も、アグレッシブなヴァーティカル・リエントリーを炸裂させ、ハイスコアをマークしてグラチャンの意地を見せる。

 

喜納元輝

 

後半に入り、好調な藤井辰緒がセットのライトを掴み、素晴しいマニューバーを見せて6.50をスコア。ベテランの渋いライディングを見せヒートスコア11.50としてトップに躍り出る。喜納元輝は、レフトの波でフォアハンドのハングファイブと、リエントリーのコンビネーションで5.40をスコアして追い上げる。

 

藤井辰緒

 

残り時間10分を切ってリードを続けたのは藤井辰緒。しかしヒート終盤になると激しいトップ争いが展開。それまでレフトでスコアを稼いでいた桜岡甲太がライトの波で2発のフォアハンドのビッグ・リエントリーを決め、ファイナルのベストスコアとなる7.65をスコアして大逆転。ついにトップに躍り出る。しかし、2位を強いられた藤井も5.65をスコアして再び逆転。残り時間を3分を切り、このまま藤井が逃げ切り、感動の初優勝かと誰もが思った。しかし、グラチャンの底力を見せた喜納元輝。「入ってきた瞬間に良い波だと思った」というライトのセットを掴むとバックハンドでハードなリエントリーを決めて7.00をスコア。大逆転優勝を決めた。

 

桜岡甲太

 

「千倉ではファイナルまで行っても優勝出来ず悔しい思いをしたが、今回初めて優勝出来て本当に嬉しい。」とコメント。今回の試合を最後に、気象予報士という仕事を始めるために、しばらくJPSAを離れる事を決めた喜納元輝。6年前、ケコア・ウエムラとともにハワイアンスタイルのアグレッシブなロングボード旋風を巻き起こした喜納元輝。それは日本のサーフシーンに大きな刺激となった。彼等が日本に残した功績は計り知れない。ありがとう。喜納元輝。そして新天地での活躍を願う。頑張れ!喜納元輝!

 

喜納元輝

 

女子のファイナルは、クイーン植村未来に、今回プロ公認を得た鈴木裕美、2011年度のグラチャン小熊明美、この南房総をホームとする小栗瑞恵というメンバーとなった。各選手友スタートからライディングを繰り返すも、思うようなスコアに結びつかない。そんな中で、植村未来がバックハンドのテールコントロールのサーフィンで、大きなマニューバーを描き5.40をスコア。ファイナルの前半を大きくリードした。更に植村未来はレフトの波を掴むと、フォアハンドでカーヴィング主体のライディングで4.65をスコア。ヒートスコア10.05でファイナルを完全に支配した。

 

植村未来

 

そして攻め続ける植村未来は、再びライトの波を掴むと、バックハンドのハングファイブとカーヴィングターンで5.10をスコア。ヒートスコアを10.50ポイントとし、ファイナルは植村の独り舞台となった。そんな中でも、今回プロ公認を得て、いきなりファイナル進出を果たした鈴木裕美。果敢に波にチャージし、テールコントロールのサーフィンで大きなマニューバーを描き、3.65、3.60をスコアしてヒートスコア7.25として見事2位となった。今後の彼女の活躍に期待したい。

 

鈴木裕美

優勝 喜納元輝
2位 藤井辰緒
3位 桜岡甲太
4位 石塚晃

優勝 植村未来
2位 鈴木裕美
3位 小熊明美
4位 小栗瑞恵

写真&フォトキャプション:山本貞彦

 

喜納元輝。最後の最後までわからない決勝。勝ったのはやはりこの男。大胆かつ繊細な演技で逆転で優勝をもぎ取った。おめでとう!
喜納元輝。モンタナ州で気象予報士の仕事に就く元輝。この試合を最後にしばらく日本の大会には参戦できないと表明。日本で6年の選手生活を皆への感謝の言葉で締めくくった。
藤井辰緒。初の決勝進出。ギャラリーの期待を一身に背負い戦った藤井は、終了5分前で逆転1位に。誰もが優勝を信じたが、初の栄冠は次回に。
藤井辰緒。55歳。孫が5人いる「ジイジ」はみんなに勇気と希望を与えてくれた。表彰では誰よりも大きな拍手で祝福された。
桜岡甲太。スポンサーでもあるこの大会で初優勝を飾りたかったが、願いは叶わず。しかし、自由自在な演技はいつでも優勝できるだけの実力を秘めている。
石塚晃。メリハリある演技。締めるとこ締める石塚節が全開。優勝は逃すものの、やはりこの男が試合をコントロール。
植村未来。試合当初は調子は良くなかったものの、決勝ではいつもの未来の演技でぶっちぎりで優勝。やはり、どんなコンディションでも自分の演技ができるのが強み。おめでとう!
植村未来。今年もグラチャンを狙うと宣言。この結果に甘んじず、更に勝ちにこだわり戦うと語った。
優勝は仲間の阿隅由香里、宇井初美、吉川広夏の女性陣だけで初めて未来を担いだ。カッコいいぞ!でも、走らなくてもいいんだよ(笑)。
鈴木裕美。今大会で公認プロ資格を獲得し、ファイナルまで進出。演技に波があるものの、攻めの姿勢がイイね。これからの活躍に期待です。
小栗瑞恵。決勝では慎重になったか。演技がまとまり過ぎた。バリエーションがあれば、なお良し。
小熊明美。波のセレクトに迷ったか。自分の思った演技ができず自滅。残念。

メンズファイナリスト
ウイメンズファイナリスト

 

 

 

 

大会名称     【Surfing for all がんばろう日本!】     JPSAジャパンプロサーフィンツアー2013 ロングボード第2戦     RealBvoice千倉プロ 期日     5月10日(金)~12日(日) ※プロトライアル同時開催  会場     千葉県南房総市 千倉 賞金総額     ¥1,200,000 (男子¥1,000,000 / 女子¥200,000) 特別協賛     RealBvoice 出場選手     公認プロ / 登録アマ 協力     南房総サーフィン協会(MSK)       なみある?/ 国際スポーツ医科学研究所(ISMI) / 奥の松酒造株式会社      神戸神奈川アイクリニック / TOKYO FM / キッズ・セーバー      NPO ウォーターリスクマネジメント協会      サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン(S.F.J) 後援     千葉県南房総市 主催     JPSA