JPSA「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」男女ともファイナリストが決定

JPSA「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」は男女ともファイナリストが決定。 いよいよ明日がファイナルデイ。 


ついにファイナル進出を決めた大野修聖

2013年4月13日土曜日、バリ島・クラマス:今シーズンのJPSAジャパンプロサーフィンツアー2013 ショートボードの開幕戦となる「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」は男女ともセミファイナルまでが行われ、明日の大会最終日はそれぞれファイナルヒートを残すのみとなった。

 

橋本小百合が女子としてJPSA初の20点満点。前田マヒナがプロ合格。

 

本日は女子のラウンド2からスタート。圧倒的なサーフィンでトライアルから勝ち上がっていた前田マヒナが15.25のヒートスコアで1位でラウンドアップを果たし、JPSA公認プロ資格を獲得した。今回のJPSAはウイメンズも非常にヒートアップ。その後行われたラウンド2のヒート4で橋本小百合が10ポイントのパーフェクトスコアを2本叩き出し、女子でJPSA初の20点満点をマークした。そのあとコンディションが良くなり、男子のラウンド4、クオーターファイナルでエクセレントが続出する、目の離せないヒートの連続となった。

 

男子セミファイナル

 

そして、セミファイナルのヒート1には、仲村 拓久未、中村 昭太、田中 海周、椎葉 順が勝ち上がり、激しいクロスヒートとなった。仲村拓久未がファーストウェイブから9.50のエクセレントをマークしてヒートをリード。中村昭太もシャープなリエントリーとエアーマニューバーのコンビネーションでハイスコアをマークする。後半に入り、ラストセクションで高いエアリバースを決めた椎葉順が9.00をマークするもバックアップを見つけられない。それに対し田中海周はパワフルなカーヴィング・ターンで2本ハイポイントを揃え、2位をキープしていた。しかし、これでヒート終了と思った瞬間、中村昭太がヒート終了ホーンと同時に乗ったラストウェイブで8.25をスコアして大逆転。仲村拓久未と中村昭太がファイナル進出を決めた。

 

そして、事実上ファイナルとも言うべきヒートがセミファイナルのヒート2となった。そのヒートは辻裕次郎がスタートから8.25。大野修聖も深いボトムターンからクリティカルセクションに当て込むハードなリエントリーを連発して、9.00をスコア。ヒート開始早々から激しいバトルが繰り広げられた。ペペンも7.75で応戦。林健太は彼らしいサーフィンが全く見られず、スタートから精彩を欠く。大野は次々と波を捕らえて、他の選手を圧倒するクリティカル・セクションでのハードターンを連発してパーフェクト10をスコア。ヒートスコア19.00で他の選手をコンビネーションに追い込む。辻裕次郎も信じられないような深いチューブをメイクして9.00をスコアして2位に浮上。大野は更にバックアップを9.80に塗り替え、ヒートスコアを19.80として、圧倒的なサーフィンで辻裕次郎とともにファイナルへ勝ち上がった。

 

女子セミファイナル

 

ウイメンズのセミファイナルヒート1は、大村 奈央、橋本 恋、谷口 絵里菜、野呂 玲花の対戦。ヒートは大村奈央がスタートから2本続けてハイスコアを出しリード。しかし橋本恋がシャープでキレのあるサーフィンを見せて6.90をスコア。大村を逆転しヒートスコア10.50で前半をトップで折り返す。後半に入り、それまで3位だった谷口絵里菜が5.75をスコアしてトータルスコア11.25でトップへ浮上。残り時間5分を切り、それまで4位だった野呂玲花がバックハンドのハードなリエントリーを繰り出し、チャージを見せて8.90をスコア。ヒートスコア13.65で2位に浮上。さらに大村もセット波を掴み、カーヴィング・ターンで8.00をスコアして、逆転に成功。激しいクロスヒートを野呂玲花と大村奈央が競り勝ちファイナルへ進んだ。

 

ウイメンズのセミファイナルヒート2は、橋本小百合、前田マヒナ、庵原 美穂、福島 寿実子。ヒートは今回エクセレント連発でここまで勝ち上がった前田マヒナがヒートをリード。JPSA初の20点満点をスコアした橋本小百合もスタートから軽々と5.90のハイスコアをマークする。前田マヒナはそれまでのエクセレントは出せないものの、ハイスコアを重ね、ヒートスコア11.75として前半をトップで折り返す。後半に入り、コンスタントに波を捉える前田は、5.65をスコアしてバックアップを塗り替えてリードを広げる。橋本もセカンド・ウェイブで5.75をスコアして2位のポジションを固めて、圧倒的なサーフィンで前田マヒナと橋本小百合がファイナル進出。今回大逆転の連続で勝ち上がってきた福島 寿実子と、JPSAグラチャンの庵原 美穂は全く自分のサーフィンが出せないまま敗退となった。

 

明日は7:00AM集合。コンディションの一番いい時間帯にファイナルを行う予定。ファイナルは男女とも、今シーズンを占う上で非常に興味深いメンバーが顔を揃える結果となった。開幕戦を制するのは誰か。

 

男子ファイナル:仲村 拓久未、 辻 裕次郎 、中村 昭太 、大野 修聖
女子ファイナル:野呂 玲花、 橋本 小百合、 大村 奈央、前田 マヒナ

 

撮影&フォトキャプション:山本貞彦

 

 

椎葉順。エアーを絡めた演技で9.00ポイントを獲得するも、あと1本が足りずセミファイナルで敗退。調子良かっただけに残念。
田中海周。ビッグバレルのチューブをつかみフルスロットルで抜けて来た!本日の男子の10ポイント!
林健太。チューブの波が無いなら、エアーで決める。素晴らしいテクニックを披露するも、セミでマー、裕次郎の帰国組にやられた。
前田マヒナ。10ポイント含む演技は、男子顔負けのレールワークで止まらない演技。女子のサーフィンを変える存在となるだろう。
ペペン・ヘンドリック。ローカルナレッジを駆使して勝ち上がってきたペペンもセミでは爆発できず終了。しかし、皆にここで勝つヒントを教えてくれた。
大村奈央。ラウンドを勝ち上がるごとに、調子を上げて来た。ファイナルにピークを持ってくる事も優勝するための大切な作戦。
野呂玲花。セミファイナルで見せた大逆転劇。タクティクスも身につけたか。最後まで諦めない姿勢はイイね。
中村昭太。バリエーションも多彩でトリッキーなサーフィンの印象が強いが、ベーシックなレールサーフィンも得意とする。
仲村拓久未。先手必勝の作戦でここまで勝ち上がって来た。チューブだけでなく、得意のマニューバーがこのクラマスにマッチ。
大野修聖。日本で一番上手い選手と断言して良いだろう。世界で戦って来た実力は間違いない。
橋本小百合。R-2で10ポイント2本揃え、女子ではJPSA史上初となる20ポイントをたたき出した。今日のサーフィンはもう女子のレベルを超えている。
辻裕次郎。サーフィンのスタイルが「質実剛健」という言葉が合うようになった。飾らず、たくましさが見える。ついに覚醒か。

ペペン
辻裕次郎
辻裕次郎

 

 

 

 

大会名称【Surfing for all がんばろう日本!】
JPSAジャパンプロサーフィンツアー2013 ショートボード第1戦ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ
期日:4月10日(水)~14日(日) ※プロトライアル同時開催
会場:バリ島 クラマス
賞金総額:¥3,000,000 (男子¥2,400,000 / 女子¥600,000)
特別協賛:株式会社 トリップデポ / ガルーダ・インドネシア航空
出場選手:公認プロ / 登録アマ
協力:トラベルシーン / バリサーフィンアソシエーション(BSA)
なみある?/ 国際スポーツ医科学研究所(ISMI)
神戸神奈川アイクリニック / TOKYO FM / キッズ・セーバー
NPO ウォーターリスクマネジメント協会
サーフライダー・ファウンデーション・ジャパン(S.F.J)
株式会社 OKUTA / 株式会社キューテック
主催:JPSA