JPSAショートボード最終戦「ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」男子ベスト16、女子ベスト8が決定。

JPSAショートボード最終戦「ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」男子ベスト16、女子ベスト8が決定。 


ALL PHOTO by S.Yamamoto

もはやフロックとは呼ばせない。実力で勝ち上がる仲村拓久未。

2012年9月15日(土)JPSAジャパンプロサーフィンツアー2012ショートボード第6戦(最終戦)「ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」は大会3日目。今日の天候は晴れ。弱い北のオフ。波はモモ腰セット肩といったコンディション。ロータイドの時間帯は左奥のレフトが良い感じにブレイクを見せた。試合は女子ラウンド2からスタートし、トップシードの登場する男女ラウンド4までが終了。男子ベスト16、女子ベスト8が決定した。

 

そんな中で、SAシードの笹子 夏輝がラウンド3をラウンドアップして、プロ公認資格をゲット。またトライアルを勝ち上がって来た川畑友吾もラウンド3を勝ち上がり、プロ公認資格をゲットした。今回の最終戦では2名がプロとなった。そして、本日のベストヒートスコア13.85をスコアしたのは絶好調の大橋海人、またシングルスコアでは仲村 拓久未とジェイソンと・シバタが8.50をマーク。女子では庵原 美穂、水野 亜彩子が7.25をスコアした。

 

谷口絵里菜。自力でのグラチャンはなくなったが、庵原美穂、野呂玲花ともにR-5で敗退すればまだ目はある。

 

男子のグラチャン争いを続けるカレントリーダーの林健太と2位の大橋 海人。両者とも全くプレッシャーを感じさせないサーフィンを披露してファイナルデイに駒を進めた。一方、女子のグラチャン争いに異変。カレントリーダーの谷口 絵里菜、庵原美穂、野呂玲花の3名のうち、本日の最終ヒートで谷口 絵里菜と野呂玲花が同じヒートで対戦。潮が上げて波数の減ったコンディションの中、セットの波を上手く捕らえ高得点をマークした野呂玲花がトップ通過。一方でスコアリング・ウェイブを見つけられなかった谷口 絵里菜は、ヒート終了間際まで3位を強いられた。ラストウェイブでの逆転に望みを繋いだが、僅かにスコアは足らず、ここで敗退となった。これで自力でのグラチャンはなくなったが、庵原美穂、野呂玲花ともにR-5で敗退すればという、グラチャンの可能性は残されている。

 

関谷利博。26年間の選手生活に終止符。みんなから愛されたトッコ。お疲れ様でした!

また本日は引退を表明していた関谷利博がラウンド4で敗退。26年間の選手生活に終止符を打った。本当にお疲れ様でした。ありがとう! 今後はコンペとは違ったサーファー本来の姿で、シェイパーとしてサーファーをインスパイヤーするサーフボードを作り上げて欲しいと思う。

 

明日の注目は男子ラウンド5のヒート2の林健太のヒート。林健太がそのヒートでクオーターへ勝ち上がれば、その時点で林健太のグラチャンが決定する。林健太は中村 昭太、仲村 拓久未、渡辺 広樹といった強豪と戦う。どうなる男子グランドチャンピオン争い!

 

サーフメディアでは明日も現地から最新情報をお届けします。お楽しみに。また速報はツイッターの@SURFMEDIA_LIVEで配信中。こちらも是非フォローして下さい。明日は、AM7:00選手集合/ファーストコール。

 

写真、フォトキャプション:山本貞彦

JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」和光大。試合ごとに上手くなっている。まだ拓久未との戦いは続く。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」ジェイソン・シバタ。久しぶりの参戦。キレのあるサーフィンは健在。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」小川幸男。今日の戦い方は鬼気迫るものがあった。それほどに集中。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」波の上で踊るような新鮮なサーフィンを魅せる中村昭太
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」笹子夏輝。うれしい公認プロ資格を獲得。おめでとう!
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」川畑友吾。R-3では兄の太志を破っての1位でラウンドアップ。プロおめでとう!
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」加藤嵐。浦山哲也コーチとともに試合に臨む。試合へのタクティクスは出来つつある。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」大橋海人-1。グラチャンのためには負けは無し。プレッシャーの中、固くならず自分やりたいサーフィンを魅せる。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」大橋海人-2。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」林健太-1。一番グラチャンに近い男。しかし、それは気にせず今あるヒートを淡々とこなす。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」林健太-2。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」仲村拓久未
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」田中譲。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」稲葉玲王。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」グラチャン争いの谷口絵里菜と野呂玲花。R-4で直接対決。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」谷口絵里菜-1。自分のペースで戦えなかったのが敗因か。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」野呂玲花。気合いを入れたヒート展開。勝つという気持ちの強さを感じた。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」地元の鴨川。波を良く知る庵原美穂は波を無駄にしない。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」上田純子。思いっきりの攻めで谷口を撃破。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」宮坂桃子。目覚めたか。波とのサイクルが合い、攻めに攻めた。
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」水野亜彩子。ライト、レフトと今日の出来は完璧。イイね!
JPSA 「 ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」水野亜彩子−2。亜彩子祭りじゃ。

 

JPSAグランチャ争いのシナリオ

茨城までランキング2位だった田中樹が、アーリーラウンドで敗退し、グラチャン争いから脱落。カレントリーダーの林 健太は、茨城でファイナルまで残ればグラチャンが決定していた。しかし、林健太がセミファイナルで破れ、大橋海人が今季2勝目を上げた事で大橋海人にだけ最終戦で林健太とのグラチャン争いをする権利が与えられたのだ。

 

しかし林健太が有利な状況であるのは言うまでもない。全6戦中、上位5戦のポイント合計で年間ランキングを決定するJPSA。最終戦で林がラウンド4で負けた場合、上位5戦の合計は7700ポイント。大橋海人は5910ポイントを所持し、二人の差は1790ポイントとなるため、大橋は2位で獲得出来る1720ポイントでは、7630ポイントで僅かに逆転できず、優勝して2000ポイントを獲得し7910ポイントで林健太に逆転するしかない。そして、林健太がクオーターまで勝ち上がった場合、8120ポイントとなる林に対し、大橋は優勝しても7910ポイントとなるため、その時点で林健太のグラチャンが決定する。

 

女子でもカレントリーダーの野呂玲花が茨城のラウンド3で敗退。ランキング2位だった庵原美穂と3位の谷口絵里菜がファイナルまで勝ち上がり、グラチャン 獲得へのチャンスを開いた。茨城終了後のランキングは谷口絵里菜が1位、庵原美穂が2位、野呂玲花が3位となる。しかし、この3名のポイント差は僅 か。この3名はグラチャンを獲得するために、最終戦でライバルより先に負けるわけにはいかない。ただアドバンテージがあるとすれば、波を知り尽くしたホームブレイクでの開催で庵原美穂が有利。しかし、昨年のグランドチャンピオンとして、この試合の結果によっては2年連続のグランドチャンピオンとなれるプレッシャーが彼女の肩には重くのしかかって来る事だろう。一方、ベテランの谷口は茨城でも優勝し、グラチャン争いを振り出しに戻した。この勢いのまま3度目のJPSAグランドチャンピオンを手にするか。またルーキーで前戦までカレントリーダーだった野呂玲花。ASPのジュニアツアーでも今年、大活躍した彼女が最終戦で王冠を手にするのか。

 

男女とも目が離せないJPSAショートボード最終戦「ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童」は、9月13日(木)~16日(日)で千葉県鴨川市 東条海岸 (マルキ)で開催。サーフメディアでは次回も現地から最新情報をお届けします。お楽しみに。また速報はツイッターの@SURFMEDIA_LIVEで配信中。こちらも是非フォローして下さい。

 

JPSAショートボード第6戦(最終戦)
ムラサキプロ 鴨川 supported by 海童
期日/9月13日(木)~16日(日)
※プロトライアル同時開催
会場/千葉県鴨川市 東条海岸 (マルキ)

ライブ中継:http://www.namiaru.tv/ust/jpsa2012_06/