JPSAショート第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』ルーキーの和光大が初優勝。庵原は2連覇2連勝。

JPSAショート第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』
ルーキーの和光大が初優勝。庵原は2連覇2連勝。 


和光大と庵原美穂 photo:kenji sahara

2012年8月31日(金)JPSAジャパンプロサーフィンツアー2012 JPSAショート第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』は大会最終日。コンテストは腰セット胸のクリーンなコンディションで、女子のセミファイナルからスタート。しかし、うねりが弱く、波数も少ないため、潮の干いている時間帯を最大限に利用してのコンテスト開催となった。

 

女子セミファイナルのヒート1は庵原美穂と宮坂桃子。ヒートは両者波に乗らずリスタート。プライオリティを上手く使った庵原美穂がエクセレントをスコアして大逆転でファイナル進出。女子セミファイナルのヒート2は野呂玲花と谷口絵里菜。カレントリーダーの野呂玲花がバックハンドのハイパフォーマンスで8.50をスコア。谷口に圧勝しファイナル進出を決めた。

 

男子セミファイナルヒート1は林 健太と善家尚史。セミファイナル進出を決めた善家尚史も、カレントリーダーである林健太の前に敗れた。セミファイナルのヒート2は和光大と高梨直人。キレのある圧倒的なバックハンドを見せたルーキーの和光大が、高梨直人を下し、JPSA初ファイナル進出を決めた。

 

女子ファイナル

 

JPSAショートボード第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』女子のファイナルはグラチャンの庵原美穂とルーキーでカレントリーダーの野呂玲花の対決。ピッタリと庵原美穂をマークして、プレッシャーをかける野呂玲花。そして先制攻撃を仕掛ける野呂玲花。それに対し、じっくり波を待った庵原美穂はスタートからフォアハンドでチャージを見せて7.25をスコア。更にバックハンドで4.00をスコアして、ヒートスコアを11.25としてファイナルをリードする。

 

野呂玲花もシャープなバックハンドで5.75をスコア。ヒートスコア10.75で追い上げる。ヒート中盤は両者とも波に乗らずに後半戦へ。残り時間10分を切り、プライオリティを持っていた庵原が波をミスし野呂玲花に渡してしまう。チャンスが巡って来た野呂玲花に逆転に必要なスコアは5.51。残り時間3分を切り、優先権のある野呂がバックハンドで素晴しいターンを見せて4,55をスコア。その直後のセットを庵原が掴み、鋭いターンを3発決めると7.06をスコア。バックアップを塗り替えて、オールジャパン2連覇、そして伊豆に続く2試合連続優勝を決めた。

 

男子ファイナル

 

男子ファイナルはカレントリーダーの林健太とルーキーの和光大の対決。まずは林健太がフィンスローのテールスライドとレイバック・スラッシュのコンビネーションで4.0をスコアしてファイナルをスタートする。続けて林健太が4.50をスコアしてヒートをリード。対する和光大はじっくりと良い波を待ちオープニング・ウェイブで鋭いバックハンド・リエントリーを連発。6.25というハイスコアでヒートを開始した。ヒート開始10分。セットが入り林健太がフォアハンドで4ターンを決めて6.65をスコア、リードを広げる。

 

後半に入り、波数が極端に減って来たファイナル。そんな中で優先権を持っていた和光大はスコアリングウェイブを見つけ、バックハンドでチャージ。4.30をスコアするも僅かに逆転ならず、優先権はリードする林健太に移る。しかし、和光大は林健太のマークをすり抜けてライトの波をゲット。バックハンドでクリティカルセクションにハードに決めて5.00をスコアして大逆転。しかし、その後セットの波を掴んだ林健太。フローターでホワイトウォーターを抜けて、鋭いリエントリーを決め、4.90をスコアして再び逆転に成功。誰もがそこで林健太の勝利を確信しただろう。しかしドラマはそこで終わりではなかった。そして、再び波が和光大に入る。そしてキレたバックハンドで攻める和光は5.65をスコア。再度逆転したルーキーは初優勝としてオールジャパン・タイトルという素晴しい勝利を手に入れたのだった。

 

『ALL JAPAN PRO 新島』は明日からロングボードがスタート。
今回もサーフメディアでは現地から最新情報をお伝えしますのでお楽しみに。

JPSA Ustream配信はコチラ⇒http://www.namiaru.tv/ust/jpsa2012_04/

撮影、フォトキャプション:佐原健司

 

JPSAショート第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』男子結果。優勝:和光大、2位:林健太、3位;高梨直人、善家尚史。

JPSAショート第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』女子結果。優勝:庵原美穂、2位:野呂玲花、3位;谷口絵里菜、宮坂桃子。

 

粘りのある足腰でパワフルな演技を披露し、試合運びも落ち着いている大型新人、和光大。
数多くの技を演技し、会場を盛り上げた林健太だったが、ファイナルでは最後に逆転をゆるした。
スタイリッシュなレールワークで、セットをつかむとハイポイントを出してくる庵原美穂。
セミファイナルで絶好調な波乗りを見せるも、ファイナルでは一歩届かず準優勝の野呂玲花。
テイクオフの速さとレールワークの良さが特徴の宮坂桃子。
セットを待つも波回りのタイミングが合わなかった谷口絵里菜。
チャンスに果敢に攻めたがメイクできずに惜しくも3位の善家尚史。
バックサイド対決に惜しくも破れた高梨直人。セットをつかみたかった。
男子表彰式
女子表彰式