ビラボンWJCは大会4日目。加藤嵐、新井洋人はラウンド3へ。田中海周は33位でフィニッシュ(1/24)


ビラボンWJCは大会4日目。加藤嵐、新井洋人はラウンド3へ。田中海周は33位でフィニッシュ(1/24)


【バーレー・ヘッズ、クイーンズランド/オーストラリア(2012年1月24日火曜日)】世界ナンバー1ジュニア・サーファーを決定する、2011 年のASPワールド・ジュニア・ツアー最終戦「ビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コースト」は大会4日目。風雨ともに時折強 く打ち付けるストーミーなコンディションのなか、コンテストはスタート。ラフな3フィートのコンディションで、残りのラウンド2の7ヒートとラウンド3の 2ヒートが行われた。

そんな難しいコンディションのなかでも、サウス・アフリカのジェフリーズ・ベイ出身であるディラン・ライトフット(ZAF)は、ポイントブレイクでの経験 を上手く使い、ベスト・ウェイブをセレクトして、ベスト・セクションを攻撃。そして、カラニ・デビッド(USA)を下した。

「私たちはJベイで、このようなコンディションでサーフィンすることがあります。」と、ライトフットが言った。「良い波を掴むことができれば、かなりの ファン・ウェイブが来ていましたね。僕はライトハンダーでサーフィンするのが好きで、それが僕の強さなんです。ラウンド1で負けて、かなり凹んだんですけ ど、ラウンド2を勝ててホッとしました。でも、良い面もあって、人より多くバーレーでサーフィン出来る事です。フリーサーフィンのときは、なかなかな波を 手に入れることが出来ないですからね。」

エヴァン・トンプソン(USA)は、アメリカ・フロリダ州のジャクソンビルという、地球の裏側の出身にもかかわらず、今日のタフ・コンディションのバー レーでも、とてもくつろいでいるように見えた。今日のハイエスト・トータルスコアをマークしたトンプソンは、いとも簡単にマット・ルイス・ヒューイット (NZ)が待つ、ラウンド3へと勝ち上がった。

「風波ばかりの場所に住んでいるので、今日のようなコンディションはいつも通りなんです。」とトンプソンが言った。「いつもウインディでチョッピーな、面 がガタガタな、まとまりのないコンディションでサーフィンしているので、ちょっとホームブレイクでサーフィンしている気分になりました。最初のラウンド1 が最悪のヒートだったので、ラウンド2のヒートの前は緊張しましたね。でも良い波を掴んだら、プレッシャーも吹っ飛んで、ヒートを楽しめました。」

今回の第6シード選手であるアンドリュー・ドヘニー(USA)は、彼らしいリラックスしたスタイリッシュなアプローチで、ラウンド3へ勝ち進んだ。「ロウ ワー・トラッスルズのオンショア・デイにそっくりでしたね。だから自分のホームでやっている気分でしたよ。」と、ドヘニーが言った。「自分が好きな種類の 波は、ストーミーカインドの波なんです。だから最高でしたね。自分にとって最高に楽しい波でした。ヒートを勝ち上がれて嬉しいですよ。」

加藤嵐、新井洋人がラウンドアップ。田中海周は33位でフィニッシュ。

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新井洋人 photo:s.yamamoto

本日の日本男子はラウンド2のヒート11に田中海周、ヒート13に加藤嵐、ヒート16に新井洋人が登場した。ストーミーでタフなコンディションの 中、スタートした田中海周のヒート。スローなスタートを強いられた海周は、カーヴィングターンのコンビネーションで4.57、2.90でヒートスコア 7.47をマークし、前半を折り返す。ヒート終盤、数少ないスコアリング・ウェイブを見つけ出した海周は、4.93をスコアし、ヒートスコアを9.50に 引き上げるも逆転に僅かに届かず。ラウンド2敗退で33位でフィニッシュとなった。

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田中海周 photo:s.yamamoto

加藤嵐(JPN)は、サウス・アフリカのマイケル・フェブラリー(ZAF)とのクロスヒートを生き残った。両者ともグッドレンジの素晴しいスコアを マークし、素晴しい戦いを演じた。カーヴィングとスナップのコンビネーションで4.00、3.87をスコアする嵐。フェブラリーはロングウォールの波を掴 み5.67をスコアしてヒートをリードする。後半に入り、オフザトップとカットバック、クローズアウトセクションのリエントリーで4.43、5.73を連 続でスコアした加藤嵐が逆転。しかし、その直後に4.83をスコアしたフェブラリーに再び逆転され残り時間は10分を切った。

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Arashi Kato photo:s.yamamoto

残り時間は5分を切り、ファーストセクションで、深いボトムターンからクリティカル・ポジションに物凄いリエントリーを決める加藤。ダブルアップするミド ルセクションも上手く乗り継ぎ、6.17をスコアして大逆転でラウンド3へ勝ち上がった。「コンディションはオンショアで本当にハードでした。でもラウン ドへ勝ち上がれて本当に嬉しいです。」と、加藤が言った。「僕はこの手の波でのサーフィンが好きなんです。このイベントで良い結果を残したいです。」

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加藤嵐 photo:s.yamamoto

ラウンド2ヒート16に登場した新井洋人はルーカス・シルベイラと対戦。ファーストウェイブからハードに攻める洋人は、物凄いリエントリーを2発決めて 7.67をスコア。セカンドウェイブでもロングウォールの波を掴む新井洋人は、カーヴィングターンとレイバック・スナップのコンビネーションで5.17を スコアし、前半をリードする。更に6.67をスコアした新井洋人は、ヒートスコアを14.32まで伸ばし、ラウンド3へ勝ち上がった。

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新井洋人 photo:s.yamamoto

これでラウンド3へ駒を進めたのは加藤嵐、大橋海人、新井洋人、大村奈央。ラウンド3では、ヒート3の加藤嵐がオーストラリアのジュニアチャンピオンであ るトーマス・ウッズ(AUS)と、ヒート10の大橋海人がデビッド・ヴァン・ジール(ZAF)と、ヒート16の新井洋人が、ディーン・ボウエン (AUS)、大村奈央が女子ラウンド3ヒート6でオーストラリアのフェリシティ・パーメターと対戦する。
明日も現地時間で7:30AM集合。8:00AMスタート予定。

今回は、コーチとして田中樹も渡豪し陣頭指揮を執る。今回のイベントはジュニア世界チャンピオンが決定するASPジュニアツアー最終戦。バリで17位、ブ ラジル9位となった加藤嵐が現在、総合15位タイで日本男子トップとなっている。また女子では、バリとブラジルで5位となった大村奈央が総合ランキング5 位につけている。今年も世界を目指して頑張ろう!日本。

ビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コースト:ラウンド2

ヒート10:ディラン・ライトフット(ZAF)13.00 def. カラニ・デビッド(USA)10.60
ヒート11:デビッド・ヴァン・ジール(ZAF)10.54 def. 田中海周(JPN)9.50
ヒート12:エヴァン・トンプソン(USA)16.00 def. ピエール-バレンティン・ラボー(FRA)4.77
ヒート13:加藤嵐(JPN)11.90 def. マイケル・フェブラリー(ZAF)10.50
ヒート14:チェイス・ウィルソン(USA)12.60 def. ケアラ・ナヒ(HAW)8.67
ヒート15:アンドリュー・ドヘニー(USA)13.10 def. ディラン・コワルスキ(USA)10.03
ヒート16:新井洋人(JPN)14.34 def. ルーカス・シルベイラ(BRA)8.70

ビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コースト:ラウンド3
ヒート1:マテイア・ヒクイリー(PYF)9.67 def.ピーターソン・クリサント(BRA)8.63
ヒート2:ミディ・ヴィミナルディ(REU)10.34 def.チェイス・ウィルソン(USA)6.20

ビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コースト:ラウンド3
ヒート3:トーマス・ウッズ(AUS)対 加藤嵐(JPN)
ヒート4:ジャック・フリーストーン(AUS)対ジャック・ロビンソン(AUS)
ヒート5:コナー・コフィン(USA)対ジェイク・ハルステッド(USA)
ヒート6:イアン・ゴウベイア(BRA)対マット・バンティング(AUS)
ヒート7:バスコ・リベイロ(PRT)対カウ・ウッド(BRA)
ヒート8:カイオ・イベリ(BRA)対ウエイド・カーマイケル(AUS)
ヒート9:ギャレット・パークス(AUS)対ティム・マクドナルド(AUS)
ヒート10:大橋海人(JPN)対デビッド・ヴァン・ジール(ZAF)
ヒート11:フリーペ・トリード(BRA)対ディラン・ライトフット(ZAF)
ヒート12:ベイリック・デ・ブリース(ZAF)対アンドリュー・ドヘニー(USA)
ヒート13:マルコ・フェルナンデス(BRA)対ネイザン・カバーロ(HAW)
ヒート14:マット・ルイス・ヒューイット(NZ)対エヴァン・トンプソン(USA)
ヒート15:キアヌ・アシン(HAW)対ソリ・ベイリー(AUS)
ヒート16:ディーン・ボウエン(AUS)対 新井洋人(JPN)