カイ・サラス優勝。テイラー・ジェンセンが ASPワールド・ロングボード・タイトル獲得

presented by Jeep
ASPワールド・ロングボード・ツアー(WLT)ベア・プロ

2011年11月10-20日 レヴァント、イタリア


カイ・サラス優勝。テイラー・ジェンセンがASPワールド・ロングボード・タイトル獲得

【アンドーラ、イタリア(2011年11月20日日曜日)】9日間に及ぶフラット・コンディションにより、開催が危ぶまれた「ASP WLT ベア・プロ presented by Jeep」は、会場をメイン会場のレヴァントから北西に180km移動したアンドーラで開催。クリーンな1-2フィートのコンディションで行われた2日間のコンペティションでカイ・サラス(HAW)が優勝。そして、ツアー第1戦のスリランカでも2位になったテイラー・ジェンセン(USA)が2011年度のASPワールド・ロングボード・チャンピオンとなった。

今回もファイナルまで勝ち上がり、サラスに破れたものの、初のASP WLTワールド・タイトルを獲得したジェンセン。トニー・シルヴァニ(USA)とのセミファイナルを勝ち上がる事で、彼のASP WLTワールド・タイトル獲得が決定した。ジェンセンは優勝したサラス同様、タフなコンディションのなかでも、華麗なロングボード・テクニックを披露した。

「まだ実感が全く沸かないんだ。今夜には、それを実感できると思うけど。」と、ジェンセンが言った。「ストレスがたまっていたよ。一週間ずっと、大会をやるか、やらないかだった。だからイベントが開催出来て、本当にホッとしている。セミファイナルでは、最後の2分で彼(シルヴァニ)は9ポイントが必要だったけど、コンディションを考えると、それはかなり厳しかったね。カイ(サラス)が前のヒートで9.5を手に入れたけど、それを手に入れのは不可能に近かった。彼に良い波を乗らせなければ勝てる状況。そのラスト5分は僕の人生で最も緊張した時間だったよ。」ジェンセンは続けた。「終わって、ちょっとリラックス出来ているよ。17歳の頃からツアーに参加しているんだ。前にかなり良いところまで行ったんだ。だから、ついにそれを手に入れることができて嬉しいよ。」

表彰式はメイン会場のレヴァントへ戻って行われた。ジェンセンは、イタリアでのタイトル獲得の重要性、レヴァントの町の素晴らしさ。そしてイベントがスタートする前に、このエリアであった洪水での多くの被災に関して言った。「イタリアにいられること自体、信じられないことなのに、この場所での初イベントで、しかもイタリアでワールド・チャンピオンを獲得した初めてのサーファーになれたなんて素晴らしいよ。そして、大きな被害のあったレヴァントで表彰式が出来る事は本当に特別な事だと思う。ここに戻ってきたことは本当に重要だよ。チャンピオンを決定する事は非常に特別の瞬間なのだから。」

カイ・サラスは2度目のASP WLT優勝を手に入れ、2011年WLTランキングで2位でフィニッシュした。セミファイナルでワールドタイトルの望みが消えたが、スモール・コンディションでの素晴らしいテクニカル・ノーズ・ライドとハイ・スピード・ターンを披露した。

「様々な感情が入り混じったファイナルだった。テイラーのタイトルが決定しなければ、僕にもワールドタイトルを獲得する僅かなチャンスがあった。しかし僕はファイナルの前にその機会を失った。それで僕は気持ちを切り替えて、ヒートに集中しなければならなかったのさ。何本か良い波が来ていたね。30分のファイナルの中で、なんとか2つの良いスコアを手に入れる事が出来て、優勝することができたんだ。今回がWLTでキャリア2度目の優勝。タイトルはまだ取っていない(笑)でも、この調子をキープしたいね。コンテストが開催でき、しかも優勝出来て本当に嬉しいよ。」

オフィシャル・ウエイティング期間の前に大きなスウェルが入っていたベア・プロは、その後9日間連続でレイデイを強いられた。「ただのレイデイではなくて、全く波のない日が続いたんだ。」と、サラスが言った。「32名全てのコンペティターが、昨日までサーフィンをすることができなかった。我々は間違いなく多忙だったけど、多くのサーファーは、コンペティションへの集中力を維持出来るのか不安を感じていた。

多くの人は地中海のイタリアでサーフィン出来るなんて思っていない。でも、ここには素晴らしい波がある。我々がここに到着した日はバレルの素晴しい波だった。僕らハワイアンの中でも板を折った選手もいたほどさ。最高に楽しい波だった。でもフラットになってしまって残念だったね。レヴァントは素晴らしい。そして、イタリアは最高だよ。」

今回の優勝候補だった、2009年のASP WLTチャンピオンであるハーレー・イングルビー(AUS)は、トニー・シルヴァニ(USA)にクオーターファイナルで敗退。2010年のWLTチャンピオン、デュエイン・デソト(HAW)もダミアン・カステラ(FRA)にラウンド2で破れる番狂わせが発生した。また今回は日本から、前回のスリランカ同様に、秋本祥平、東川泰明の2名が出場したが、二人ともラウンド1で惜しくも破れてしまった。

ASP WLTベア・プロpresented by Jeep
ファイナル:
優勝:カイ・サラス(HAW)17.17
第2位:テイラー・ジェンセン(USA)13.50

セミファイナル
ヒート1:カイ・サラス(HAW)16.17 def.。エドゥアルド・ベジ(BRA)12.83
ヒート2:テイラー・ジャンセン(USA)14.66 def.。トニー・シルヴァニ(USA)10.37
クオーターファイナル
ヒート1:エドゥアルド・ベジ(BRA)11.60 def.。ロドリゴ・スファイアー(BRA)11.30
ヒート2:カイ・サラス(HAW)15.67 def.。ダミアン・カステラ(FRA)9.00
ヒート3:テイラー・ジェンセン(USA)13.24 def.。アマロ・マトス(BRA)8.70
ヒート4:トニー・シルヴァニ(USA)13.73 def.。ハーレー・イングルビー(AUS)10.00

2011年ASP WLTファイナル・ランキング・トップ10
1. テイラー・ジェンセン(USA)1600
2. カイ・サラス(HAW)15200
3. デュエイン・デソト(HAW)14000
4. ハーレー・イングルビー(AUS)11700
5. ロドリゴ・スファイアー(BRA)11700
6. トニー・シルヴァニ(USA)10500
7. アントワン・デルペーロ(FRA)9200
7. アマロ・マトス(BRA)9200
7. ジャスティン・ビング(ZAF)9200
7. エドゥアール・デルペーロ(FRA)9200