2020年東京オリンピック大会の追加種目に「サーフィン」が決定!

2020年東京オリンピック大会の追加種目に「サーフィン」が決定!「オールジャパン」体制で臨む 


日本のサーフィンの歴史に新しいページが加わった

 

写真、取材、文:山本貞彦

 

ブラジル・リオデジャネイロにて、8/3(現地時間) 第129回国際オリンピック委員会(IOC)の会議において、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が提案している5競技18種目が可決された。



これでサーフィン競技が初のオリンピック種目として正式に採用され、開催期間は2日間で男女2種目(ショートボード)、参加選手人数は40人(男女各20人)。予選ラウンドから準決勝、決勝とのヒート組となる予定。


 

気になる大会会場については、一部、報道に上げられている会場は正式な決定ではなく、まだ未定。IOC、日本オリンピック委員会(JOC)、国際競技連盟(IF)との会議にて決定され発表になるとのこと。ただ、東京から近郊ということで千葉、湘南が有力との談話。


 

日本サーフィン連盟酒井理事長

 

 

サーフィンは多くの可能性を秘めている魅力あるスポーツであり、オリンピック競技への参加は長年 、インターナショナル・サーフィン・アソシエーション(ISA)が抱いてきた重要な戦略のひとつであり、最優先事項とされてきた。


2000年シドニーのオリンピックでは、海のスポーツとして提案され話題となったものの実現に至らず。その後もISA会長のフェルナンド・アギーレ氏が積極的に各国、そして、ロビー活動を続け、今回の決定にこぎつけた。


ただ、この決定は IOCが新たなアジェンダとした「開催国における追加種目の提案権」によるもので、スノーボードのようにオリンピック種目として正式に認められたわけではない。今回の競技の運営、集客等により、今後、2024年以降のオリンピックに継続採用されるかが決まる。


 

多くのプロ選手がこの歴史的瞬間に立ち会った。

 

 

日本での会見には一般社団法人 日本サーフィン連盟(NSA)から理事長の酒井厚志氏、副理事長の宗像富次郎氏、 井本公文氏。選手代表に大野修聖、大村奈央。さらに大橋海人、村上舜、稲葉玲王、大原洋人、石川拳大、新井洋人、仲村拓久未、野呂玲花、田代凪沙、鈴木姫七、松田詩野が出席。協会から今後の活動方針、選手からはオリンピックに向けての抱負が語られた。

 

波乗りジャパンに決定

 

 

「波乗りジャパン /NAMINORI JAPAN」

 

併せて、NSAが募集をかけた日本代表の愛称、名称の発表があり「波乗りジャパン /NAMINORI JAPAN」に決定。漢字ロゴとアルファベットの2タイプを用意し、これから世界大会に派遣される日本代表の総称として、広く発信していくとのこと。

 

 

漢字の波をあしらったものも

 

 

今回のオリンピックへの参加決定はIOCーISA、JOCーNSAラインの流れから、窓口はNSAとなるものの、国内の協会である日本プロサーフィン連盟(JPSA)、世界サーフリーグ日本支社(WSL JAPAN)とも連携深め、組織、体制作りの強化。また、新たな国際大会などを招致するなど大会運営、会場となる海岸整備、競技ルールの周知活動、マーケティング活動を行う予定。

 

 

正式種目に決定し歓びを分かち合う。

 

 

選手育成については、協会の独自のカリキュラムに加え、日本オリンピック委員会(JOC)が開催する選手育成の「エリートアカデミー」。また、選手を指導するコーチを養成する「ナショナルコーチアカデミー」とも将来的に連携していく予定と語った。

 

さらにロシアでも問題となったドーピング問題について。日本のサーフィン界では禁止薬物の防止に勤めているものの風邪薬や漢方の薬物知識は乏しいということで、世界アンチドーピング機構(WADA)の下部組織である日本アンチドーピング機構(JADA)に参加し、スポーツドクター、スポーツファーマシスト(薬剤師)の雇用を含め知識の徹底を図るとした。


 

 

 

日本のサーフィン界において、大きな転換期となるだろう。

 

オリンピックへの参加。日本において、カルチャーの一面が強かった「サーフィン」が大々的にスポーツとして取り上げられることとなった8月4日。日本の「サーフィン」は新たな一歩を歩むこととなった。世界へ向けての日本発信のチャンスであり、これは日本のサーフィン界において、大きな転換期となるだろう。

 

これで一般への認知も格段に上がり、プロを含め選手にとっては、自身の価値を上げるものとなる。だからこその選手自身のスキルアップだけでなく、個々が意識を高く持つこと。よりアスリートとしての自覚を望みたい。

 

オリンピック開催に向けて、NSA、JPSA、WSLと日本の各連盟が協力

 

 

と共に、既得権益、権力闘争、お金にまつわる大人の事情など、選手に関係のないところでの問題はゴメンだ。「選手ファースト!」在りき。選手が100%のパフォーマンスが出せる環境をつくるのが大人の役目。協会、団体は選手のためにあるということも忘れないで欲しい。

 

日本のサーフィンはここが正念場である。各協会、団体、メーカー、媒体などサーフィンに関わる全ての人が「オールジャパン」体制で臨むこと希望する。 Go ! Japan!


 

8月6日からコスタリカで開催される ISA「world Surfing Games」。こちらには新井洋人、石川挙大、大野修聖、仲村拓久未、大村奈央、田代凪沙が日本代表として参戦する。

 

 

日本サーフィン連盟(NSA)
http://www.nsa-surf.org/
日本プロサーフィン連盟(JPSA)
http://www.jpsa.com/
世界サーフリーグ日本支社(WSL JAPAN)
http://www.wsljapantour.com/
インターナショナル・サーフィン・アソシエーション(ISA)
http://www.isasurf.org/
世界サーフリーグ(WSL)
http://www.worldsurfleague.com/


日本オリンピック委員会 (JOC)
http://www.joc.or.jp/
JOCエリートアカデミー事業
http://www.joc.or.jp/training/ntc/eliteacademy.html
JOCナショナルコーチアカデミー事業
http://www.joc.or.jp/training/ntc/nationalacademy.html
国際オリンピック委員会(IOC)
https://www.olympic.org/the-ioc