ジョン・ジョンが2年連続でWSL世界タイトル獲得。フローレス2度目のパイプマスター。カノア3位。

ワールド・チャンピオンのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)(C) WSL / Cestari

バンザイ・パイプライン、オアフ、ハワイ/USA(2017年12月18日月曜日)2017WSLチャンピオンシップ・ツアー最終戦「ビラボン・パイプ・マスターズ in Memory of Andy Irons 」大会最終日。

 

WSLチャンピオンとなったジョン・ジョン・フローレンス(HAW)(C) WSL / Poullenot
WSLチャンピオンとなったジョン・ジョン・フローレンス(HAW)(C) WSL / Poullenot

 

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は、今回2度目のワールドタイトルを獲得し、自身初のワールド・タイトルを防衛することに成功したメンズ・サーファーとなった。

 

これは’02年と’03年に故アンディ・アイアンズ(HAW)の達成以来となる快挙で、マーク・リチャーズ(AUS)、トム・キャロル(AUS)、トム・カレン(USA)というレジェンド達だけが成し得た記録である。

 

Billabong Pipe Masters 2017 Final Day Highlights

 

「自分のホームであるハワイでワールドタイトルを獲得するのが自分の夢でした」と、フローレンスは言った。「このイベントまで緊張が高まっていきました。何て言ったら良いか分からない。動揺しています。今年は多くの人が僕のためにここに来てくれました。それは物凄かったです。素晴らしい一年でした。本当に最高です。」

 

 

 

 

フローレンスの今シーズンは、マーガレット・リヴァーでの今季初優勝を含む素晴らしいオーストラリアン・レッグでスタート。ブラジルとフィジーの13位を経て、残りシーズンでフローレンスは着実に結果をインプルーブしていった。

 

ジェフリーズ・ベイとタヒチで5位、そしてトラッソルズで準決勝。そして、フランスで、フローレンスはライバルのジョーディ・スミス(ZAF)から、ジープ・リーダー・ジャージを奪い返した。

 

そしてポルトガルで、オーウェン・ライト(AUS)、マット・ウィルキンソン(AUS)、フィリーペ・トリード(BRA)、エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)らがアーリーラウンドで敗退してレースから外れた。

 

 

最終戦のビラボン・パイプ・マスターズまでもつれ込んだタイトル争いは、4人のサーファーに絞られたが、コンテンダーのガブリエル・メディーナ(BRA)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、スミスはフローレンスに待ったをかけることはできなかった。

 

そして、最後まで争ったメディーナがクォーターファイナルで優勝したジェレミー・フローレス(FRA)に敗れたことによって、フローレンスの2度目の世界タイトル獲得が決定したのだった。

 

(C) WSL / Poullenot
(C) WSL / Poullenot

 

「僕は今年、すべてのプレッシャーと戦い、自分自身について多くのことを学んだのだと思います。特に昨年、ワールドタイトルを獲得したときから。」と、フローレンスは続けた。「難しい年でしたね。アップダウンも多かったし。でも全体的には楽しんでいた感じです。それは去年学んだことで、本当に全ての瞬間を楽しみたかったんです。」

 

ベスト・オールラウンド・サーファーの一人として言われてきたフローレンスは、2011年にチャンピオンシップ・ツアー(CT)へクオリファイしてから、頂点を目指し真剣に取り組んだ。そして、2016年に初のワールドタイトルを獲得。そして、彼の2度目のタイトル獲得は、ハイパフォーマンス・サーフィンの新しい時代の始まりを示す。

 

 

「猛烈なコンペティターであるガブリエル(メディーナ)や素晴らしいサーファー達との僅差での戦いは本当に怖かった。」と、フローレンスは言った。「ヨーロッパでのガブリエル(メディーナ)のカムバックは素晴らしかった。彼は続けて2つのイベントで優勝して、タイトル・レースに入ったんです。ここでの彼のサーフィンはハラハラさせられました。でも僕たちがファイナルでタイトル争いをしたら、それは凄かったでしょうね。」

 

WSL / Steve Sherman
WSL / Steve Sherman

 

ツアーを一緒に回ってくれるクルーの人たちがいなければ、僕はこれを成し遂げることはできなかったと思います。そして、僕は自分の母に対して感謝しなければならないです。 母は小さかった弟と自分を旅に連れて行ってくれて、海を愛する心を与えてくれたのです。そして、サーフィンを愛し、それが僕らのすべてだと思う。ありがとう、母さん。僕は母さんが居なければ、ここにはいません。」

 

 

WSL / Kelly Cestari
WSL / Kelly Cestari

 

フローレンスの2017WSL CT結果-
クイックシルバー・プロ・ゴールド・コースト:第3位
ドラッグ・アウェア・マーガレット・リヴァー・プロ:優勝
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ:第3位
Oiリオ・プロ:第13位
OKフィジー・プロ:第13位
コロナ・オープンJ-ベイ:第5位
ビラボン・プロ・タヒチ:第5位
ハーレー・プロ:第3位
クイックシルバー・プロ・フランス:第3位
Meoリップ・カール・プロ・ポルトガル:第5位
ビラボン・パイプ・マスターズ:第2位

 


フローレンス・キャリアWSL CTランキング:
2011年:第34位
2012年:第4位
2013年:第10位
2014年:第3位
2015年:第14位
2016年:WSLチャンピオン
2017年:WSLチャンピオン

 

WSLジープ・リーダーボード・トップ5
(ビラボン・パイプ・マスターズの後):

1-ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)59,600pt
2-ガブリエル・メディーナ(BRA)53,700pt
3-ジュリアン・ウィルソン(AUS)48,650pt
4-ジョーディ・スミス(ZAF)47,600pt
5-マット・ウィルキンソン(AUS)40,700pt

 

 

ジェレミー・フローレス(FRA)とジョン・ジョン・フローレンス(HAW) WSL / Kelly Cestari
ジェレミー・フローレス(FRA)とジョン・ジョン・フローレンス(HAW)WSL / Kelly Cestari
ジェレミー・フローレス(FRA)(C) WSL / Poullenot
ジェレミー・フローレス(FRA)(C) WSL / Poullenot

 

ジェレミー・フローレス(FRA)は、エキサイティングなファイナルの終了間際の大逆転でジョン・ジョン・フローレンスを破り、2度目となるビラボン・パイプ・マスターズで勝利を手にした。

 

バックドアで素晴らしいバレルをメイクしたカノア (C) WSL / Poullenot
バックドアで素晴らしいバレルをメイクしたカノア (C) WSL / Poullenot

カノア五十嵐が3位でフィニッシュ。

 

今日のファイナルデイで、昨年のパイプラインでの大活躍を思い出させる、素晴らしいパフォーマンスを披露したカノア五十嵐(USA)。

 

ラウンド4では、レオナルド・フィオラバンティ(ITA)、ケリー・スレーター(USA)を全く寄せ付けないパフォーマンスで1位通過でクオーターファイナル進出。優勝も十分に考えられるパフォーマンスだった。

 

kanoaSF

 

QFでもイタロ・フェレイラ(BRA)をさっさと片付けて、セミファイナル進出。そこで優勝者のジェレミー・フローレス(FRA)と対戦した。

 

その勢いのままヒート前半は完全にカノアペース。しかし、じっくりと波を待ったフローレスが、バックドアのディープなバレルをメイクしてエクセレントの9.37をスコア。さらにフローレスはスモール・インサイド・ウェイブでバックアップをスコアし、惜しくもここでカノアは敗退となった。

 

それでもシーズン終盤の2試合連続でセミファイナル進出を果たし3位入賞。ランキングも17位となりCTとQSとも両方でのダブル・クオリファイを達成。シーズン毎に成長するカノア五十嵐の来シーズンがまた楽しみになってきた。彼の活躍に期待したい。

 

 

ガブリエル・メディーナ(BRA)(C) WSL / Poullenot
ガブリエル・メディーナ(BRA)(C) WSL / Poullenot

 

最後までフローレンスとタイトル争いをした、ガブリエル・メディーナ(BRA)は、フローレスによってクォーターファイナルで敗退。ビラボン・パイプ・マスターズを5位でフィニッシュし、ランキング2位でシーズンを終えた。

 

「僕は決して諦めないと思っていたんです。たとえ何が続いていても絶対にチャンスがあると思っていた。すべての浮き沈みに対処することは難しいです。ストレスも多かった。でも、それがゲームの一部。自分のベストを尽くすしかない。パイプの自分の目標はファイナルでしたが、来年は絶対にカムバックします。」

 

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・ファイナル結果:
優勝:ジェレミー・フローレス(FRA)16.23
2位:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)16.16

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・セミファイナル結果:
SF 1:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)12.56 def.イアン・ゴウベイア(BRA)12.33
SF 2:ジェレミー・フローレス(FRA)12.20 def.カノア五十嵐(USA)11.33

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・クォーターファイナル結果:
QF 1:イアン・ゴウベイア(BRA)9.70対ジョエル・パーキンソン(AUS)8.40
QF 2:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)17.60対ジュリアン・ウィルソン(AUS)2.64
QF 3:ジェレミー・フローレス(FRA)12.76 def.ガブリエル・メディーナ(BRA)6.04
QF 4:カノア五十嵐(USA)9.57 def.イタロ・フェレイラ(BRA)8.67

 

ビラボン・パイプ・マスターズ:ラウンド5の結果
ヒート1:ジョエル・パーキンソン(AUS)15.23 def.コナー・コフィン(USA)9.43
ヒート2:ジュリアン・ウィルソン(AUS)12.50 def.カイオ・イベリ(BRA)7.90
ヒート3:ガブリエル・メディーナ(BRA)17.97 def.ケリー・スレーター(USA)9.16
ヒート4:イタロ・フェレイラ(BRA)6.34 def.レオナルド・フィオラバンティ(ITA)0.90

 

ビラボン・パイプ・マスターズ:ラウンド4の結果
ヒート1:イアン・ゴウベイア(BRA)11.73、コナー・コフィン(USA)1.23、ジュリアン・ウィルソン(AUS)0.43

ヒート2:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)13.17、カイオ・イベリ(BRA)12.87、ジョエル・パーキンソン(AUS)4.53

ヒート3:ジェレミー・フローレス(FRA)15.37、ガブリエル・メディーナ(BRA)12.10、イタロ・フェレイラ(BRA)7.57

ヒート4:カノア五十嵐(USA)12.44、レオナルド・フィオラバンティ(ITA)4.60、ケリー・スレーター(USA)4.44

 

2017年のWSLワールドツアーはすべて終了。2018年にキックオフ・イベントは3月、オーストラリアはゴールド・コーストで開幕する。

 

WSLが2018年のスケジュールを発表。フィジー消えバリ島追加。女子Jベイ追加。トラッソルズも無し。