QS海南オープンでチャーリー・マーティンが優勝。小林桂2位、和井田理央は3位でQSアジア・トップ固める。

The four finalists of the Jeep International Hainan Open from left to right: Kei Kobayashi (USA), Charly Martin (FRA) Rio Waida (IDN) and Samuel Pupo (BRA).(C) WSL / Tim Hain

 

陵水、海南/中国(2017年11月19日日曜日)中国屈指のリゾート地である海南島で開催されたWSLメンズ・クオリファイング・シリーズ(QS)3000イベント「ジープ・インターナショナル海南オープン」が終了。

 

コンテスト会場 WSL / Tom Bennett
コンテスト会場 WSL / Tom Bennett

 

フランスのチャーリー・マーティン(FRA)がオンショアで面が乱された1フィートのコンディションで行われたファイナルで今シーズン初優勝を飾った。

 

優勝したマーティン © WSL / Tim Hain
優勝したマーティン © WSL / Tim Hain

 

ファイナルは、チャーリー・マーティン(FRA)に小林桂(USA)、サミュエル・プポ(BRA)、和井田理央(IDN)というタフなファイナルデイを勝ち上がった4名の選手が顔をそろえた。

 

チャーリー・マーティン(FRA)WSL / Tom Bennett
チャーリー・マーティン(FRA)WSL / Tom Bennett

 

今大会はスタートから厳しいスモール・コンディションを強いられたが、ファイナルデイは僅かにサイズアップ。昨日がレイデーとなったため、早朝から夕方まで27ヒートを行う、マラソンデイとなった。

 

スモール・コンディションのファイナルではあったが、各選手がエクセレントなパフォーマンスを見せ、トップが激しく入れ替わる、ファイナルに相応しい素晴らしいバトルが繰り広げられた。しかし、最後には スモール・サーフでマーティンのパワーとテクニックが、13.95のウイニング・ヒート・トータルで彼に勝利をもたらした。

 

チャーリー・マーティン(FRA)(C) WSL / Tim Hain
チャーリー・マーティン(FRA)(C) WSL / Tim Hain

 

「この数年は自分にとって厳しいシーズンが続いていたので。今日やっと優勝できて本当に嬉しいです。」と、マーティンは言った。「僕は遠く遥々カリブ海からやって来たんです。それは長い旅でしたが、今日の優勝で全てが報われました。コンディションはタフでしたが、全員が同じ状況を克服しなければならなかった。特に主催者の方も大変だったと思う。このイベントに尽力してくれた人たちに感謝したいです。」

 

マーティンは、QSランキングで現在第109位で、今回のQS10000のハワイアン・イベントにエントリーすることが出来なかった。しかし、今回の優勝でトップ100に入り、来シーズンはグレードの高いQSイベントに出場できることになるだろう。

 

「このイベントの自分の目的は、自分のシードを改善されるために、できるだけ多くのポイントを獲得することでした。」とマーティンは続けた。1位より多くポイントを稼げることはできないので、目標を達成できて最高に嬉しいです。復活した気分です。来シーズンが待ち切れない。」

 

2位となった小林桂 (C) WSL / Tim Hain
2位となった小林桂 (C) WSL / Tim Hain

 

 

一時はファイナルをコントロールしたかに見えたカリフォルニア在住の小林桂(USA)が、2位となった。「ファイナルに進出した時点で、その結果にすでにストークしていました。」と、小林は言った。

 

「ファイナルをあのクルーとシェアできることは、素晴らしいことでした。僕たちは全員が素晴らしい友人なのです。波は小さかったですが、まだ十分に楽しい波でしたし、板も調子が良かったので、今回は気合が入ってサーフィンしていました。今回が初めての中国だったのですが、忘れられない旅になりました。」

 

和井田理央がQSアジア・ランキングでトップ

 

和井田理央 (C) WSL / Tim Hain
和井田理央 (C) WSL / Tim Hain

 

現在WSLアジアQSランキングをリードするインドネシアの和井田理央(IDN)は、今回のイベントでも素晴らしいパフォーマンスでファイナル進出。12.20のヒート・トータルで惜しくも3位となったが、アジア・ランキングのトップのポジションを更に固めて、2018年のシーズンでQS6,000と10,000イベントに出場できるシード権の獲得も、ほぼ確定的だ。

 

インドネシア人の父と日本人の母を持つハーフの和井田理央。 日本で生まれ、5歳の時にバリ島へ移住し、現在はバリ島を拠点に世界を目指す

 

「本当に波が小さかったので、今回のイベントが始まる時はどうなるかと思っていました。だからファイナル進出を果たせて最高に嬉しいです。」と、和井田は言った。

 

「ファイナルでは、しばらくの間リードしていて、楽しんでいましたね。もちろん優勝したかったですが、QS3000イベントで3位になれて満足です。いまWSLアジア・ランキングをリードできて本当に最高です。来年は、より多くのビッグ・イベントに参加して、良い結果を残せるように頑張りたいと思います。」

 

サミュエル・プポ(BRA)(C) WSL / Tim Hain
サミュエル・プポ(BRA)(C) WSL / Tim Hain

 

イベントを通して、電光石火のプログレッシブ・アプローチを披露し、イベント・ハイエスト・ヒート・トータルとシングル・ウェイブ・スコアを叩き出して、間違いなく優勝候補だったサミュエル・プポ(BRA)。しかし、ファイナルではリズムを崩して4位でフィニッシュとなった。

 

また今回、安室丈と森友二がセミファイナル進出。ファイナル目前で両者とも惜しくも3位で敗退となった。

 

安室丈 (C) WSL / Tim Hain
安室丈 (C) WSL / Tim Hain
森友二 WSL / Tom Bennett
森友二 WSL / Tom Bennett

 

次はいよいよWSLアジアの最終戦となるWSLメンズQS1500「台湾オープン・オブ・サーフィン」が、11月22日から26日まで台湾の東台湾の金樽漁港(Jinzun Harbor)で開催される。

 

このイベントには、今回のイベントに続き、日本から村上舜、仲村拓久未、稲葉玲王、大橋海人、田中大貴、西修司、慶司郎、優司、森友ニ、松下諒大、野呂海利、加藤嵐、都筑百斗、安室丈、堀越力、山中海輝、脇田泰地、太田拓杜、粟田海、辻裕次郎、牧野大智、粟田生、大音凛太、塚本勇太、村田嵐、関口真央、佐藤魁、渡辺寛、黒川楓海都、三浦涼といった多くサムライサーファーが参戦。

 

世界を目指し挑戦を続ける彼らの活躍を期待し、エールを送り続けたい。さらなる頂を目指せ。がんばれ!日本!

 

The 2017 Jeep International Hainan Open runs from November 16 – 19 at the beautiful QingShui Bay in LingShui County.

 

結果

優勝:チャーリー・マーティン(FRA)
第2位:小林桂(USA)
第3位:和井田理央(IDN)
第4位:サミュエル・プポ(BRA)

 

http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mqs/2586/jeep-international-hainan-surfing-open