ガブリエル・メディーナ、CT2連勝でランキング2位で最終戦へ。カノア3位入賞。WSLタイトル対決はハワイへ持ち越し。

2連勝のメディーナ PHOTO: © WSL / Poullenot

 

SUPERTUBOS、ペニシェ/ポルトガル(2017年10月25日水曜日)ワールド・サーフ・リーグ(WSL)チャンピオンシップ・ツアー(CT)第10戦「MEOリップ・カール・プロ・ポルトガル」は大会最終日。

 

2012年の再試合となったガブリエル・メディーナ(BRA)とジュリアン・ウィルソン(AUS)のファイナルは、フランスの勝利で勢いのあるメディーナが2連勝で、その時の借りを返し、ランキングも2位にジャンプアップした。

 

 

「僕はいま本当に幸せな気分です。ヨーロッパのイベントで優勝することを目標にしていたので、2つの試合で優勝できたなんて信じられないですね。」と、メディーナが言った。「もうヘトヘトですね。仕事多すぎです。ジュリアン(ウィルソン)には、何度もやられているので、やっと一つ借りが返せた感じです。残り5分でジュリアンがスコアした時は、またかよって思いました。でもリードを続けて勝てて最高に嬉しいです。」

 

得意のエアマニューバーで勝利をつかんだメディーナ PHOTO: © WSL / Poullenot
得意のエアマニューバーで勝利をつかんだメディーナ PHOTO: © WSL / Poullenot

 

ランキング第8位でヨーロッパ入りしたメディーナは、フランスとポルトガルで2連勝を飾り、ランキング2位までジャンプアップ。WSLタイトル獲得を目指す、カレントリーダーのジョン・ジョン・フローレンスの脅威となる。

 

もしもフローレンスがパイプでファイナル進出ができないならば、メディーナは優勝することで彼の2度目のWSLタイトルをつかみとることができる。

 

「これまでは考えていませんでしたが、いまタイトルについて明らかに考えています。」と、メディーナは付け加えた。「彼(フローレンス)はより多くのポイントでアドバンテージを持っている。でもハワイは何でも起こりうるんです。自分はパイプの波が大好きで、過去に結果も残しています。何も不可能なことはないんです!」

 

 

メディーナとジュリアン PHOTO: © WSL / Poullenot
メディーナとジュリアン PHOTO: © WSL / Poullenot

 

ファイナルでは、メディーナがアベレージ・ウェイブを利用し、スコアラインを組み立て、早くからプレッシャーをウィルソンにかけて、終始リードをとった。しかし、残り時間10分を切ってジュリアンがバックハンドのロングバレルをメイク。逆転されて追い込まれたメディーナだったが、そこからベスト2を揃えて再びトップを奪い取り、勝利を手に入れた。

 

 

ジュリアン・ウィルソン PHOTO: © WSL / Poullenot
ジュリアン・ウィルソン PHOTO: © WSL / Poullenot

 

今回2位となったジュリアン・ウィルソン(AUS)は、ランキングで4位となり、ワールド・タイトルへの希望は数字的に残された。

 

カノア五十嵐が3位入賞。

 

クオーターファイナルで、見事なバレルをメイクして、ミゲル・プポ(BRA)を下して、セミファイナル進出を果たしたカノア五十嵐(USA)セミファイナルのメディーナとの戦いはロースコア・バトルに苦しんだ。

 

そんな中でも、メディーナはスタートから小さなバレルをメイク、更に彼のシグネチャーのフルローテーションでバックアップ。ソリッド・リードを掴んだ。コンディションの急激な変化に翻弄されて、スコアリング・ウェイブを見つけられなかったカノアは惨敗。しかし、彼のベスト・リザルトをてにいれて、第20位までランキングを上げた。

 

カノア五十嵐 PHOTO: © WSL / Masurel
メディーナを意識したのか、エアマニューバーで対抗したカノア五十嵐 PHOTO: © WSL / Masurel

 

素晴らしいクオリファイング・シリーズ(QS)キャンペーンのおかげで、2018年のCTリクオリファイを確定しているカノア五十嵐。彼がこのままトップ22でCTシーズンをフィニッシュできればQSサーファーのために1つのスポットを解放することができる。

 

「シーズンの後半は自分の大好きな部分なんです。QSのカスカイスで自分のスポットを固める事が出来て最高に嬉しかったですね。なので、僕はまったくストレス無しで、最後のいくつかのイベントをサーフィン出来るんです。有難いですね。」と、五十嵐は言った。

 

「出来れば、この結果でトップ22に入り、QS上にいる自分の友人のために、スポットを開ける事ができれば良いですね。パイプは僕にとって特別な場所です。去年の年末のハワイでは、自分にとって素晴らしい事が起きたので、今からエキサイトしています。」

 

 

 

現在のワールドNo.1であるジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は、クォーターファイナル・マッチアップでコロへ・アンディーノと対戦。トリッキー・ラインナップにリズムを崩して敗退した。

 

ジョン・ジョン PHOTO: © WSL / Poullenot
ジョン・ジョン PHOTO: © WSL / Poullenot

 

「波を見つけることは本当にハードだった」と、フローレンスは言った。

 

「コロへは、2つの本当にファンな波を見つけたけど、僕らが朝、見ていた波はそこにはなかった。僕はバレルをメイクするぞとエキサイトしていたんですが、そんな波を見つけることができなかった。ホームであるパイプでサーフィンするのが楽しみです。良い波でやりたいですね。僕がホームで勝つ事ができれば、さらに意味があると思うんです。」

 

クォーターファイナルでのフローレンスの敗退は、WSLタイトル・レースが2017年のチャンピオンシップ・ツアー最終戦の「ビラボン・パイプ・マスターズ」に持ち越される事を意味する。

 

フローレンス、ジョーディ・スミス、メディーナ、ウィルソンの 4名のサーファーは、ファイナル・イベントにワールド・タイトルへの望みを繋ぐが、フローレンスはパイプラインでファイナル進出することで、2度目のWSLタイトルを獲得する。

 

ビラボン・パイプ・マスターズでのワールド・タイトル・シナリオ

 

  • フローレンスがパイプで優勝または2位ならば、ワールド・タイトル確定。
  • フローレンスが3位ならば、メディーナはワールド・タイトルを獲得するためにパイプで優勝する必要がある
  • フローレンスが5位でも、メディーナはワールド・タイトルを獲得するためにパイプで優勝する必要がある
  • フローレンスが9位ならば、メディーナは2位、スミスは優勝する必要がある
  • フローレンスが13位または25位ならば、メディーナは5位、スミスは2位、ウィルソンは優勝が必要となる。

 

 

このシナリオを見る限りは、自分の最も得意とする波での勝負となるジョン・ジョン・フローレンスにかなりのアドバンテージがあるようだが、何が起こるかわからないのがハワイ。

 

2017WSLチャンピオンシップ・ツアーのファイナル・ストップは、2017年12月8日 ― 20日まで、ハワイで開催される「ビラボン・パイプ・マスターズ in Memory of Andy Irons 」WorldSurfLeague.comをチェック!

 

 

http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mct/1961/meo-rip-curl-pro-portugal

 

 

 

MEOリップ・カール・プロ・ポルトガル・ファイナル結果:
優勝:ガブリエル・メディーナ(BRA)13.26
2位:ジュリアン・ウィルソン(AUS)10.94

 

MEOリップ・カール・プロ・ポルトガル・セミファイナル結果:
SF 1:ジュリアン・ウィルソン(AUS)16.83 def.コロへ・アンディーノ(USA)14.56
SF 2:ガブリエル・メディーナ(BRA)11.10 def.カノア五十嵐(USA)6.24

 

MEOリップ・カール・プロ・ポルトガル・クォーターファイナル結果:
QF 1:ジュリアン・ウィルソン(AUS)7.50 def.セバスチャン・ジーツ(HAW)7.40
QF 2:コロへアンディーノ(USA)14.00 def.ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)3.80
QF 3:カノア五十嵐(USA)12.50 def.ミゲル・プポ(BRA)8.44
QF 4:ガブリエル・メディーナ(BRA)11.33 def.ミック・ファニング(AUS)3.17

 

WSLジープ・リーダーボード・トップ5(MEOリップ・カール・プロ・ポルトガル後):
1-ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)53,350pt
2-ガブリエル・メディーナ(BRA)50,250pt
3-ジョーディ・スミス(ZAF)47,600pt
4-ジュリアン・ウィルソン(AUS)45,200pt
5-オーウェン・ライト(AUS)39,850pt