イズキール・ラウが「EDPビラボン・プロ・カスカイス」優勝。カノア3位入賞で来季のCTもほぼ確定。

勝利の雄叫びをあげるジーク  WSL / Poullenot

 

 

プライア・ド・カルカヴェロス、カスカイス/ポルトガル(2017年10月5日木曜日)-メンズQS10000「EDPビラボン・プロ・カスカイス」が終了。イズキール・ラウ(HAW)は、カスカイスのバックアップ会場ギンショのクリーンな3−4フィートのコンディションで行われたファイナルで、イタロ・フェレイラ(BRA)を下して優勝した。

イズキール・ラウ  WSL / Poullenot
イズキール・ラウ  WSL / Poullenot

ファイナルは、両者ともミディアム・スコアでのスローなスタート。トリッキー・コンディションにスコアを伸ばせない二人はエアマニューバーに作戦変更。ジークことイズキール・ラウ(HAW)は、テール・ホイップでスコアを稼ぎ、更に彼のシグネチャー・パワー・カーヴィングでポールポジションを確保。最後はフルローテーションをメイクし勝利を掴んだ。

イタロ・フェレイラ  WSL / Poullenot
2位となったイタロ・フェレイラ  WSL / Poullenot

ハワイアンにとって今回の勝利は、2013年のVANSワールド・カップ以来のQS優勝で、QSランキングを93位上げて12位にまでジャンプアップ。QSランクで素晴らしいポジションに立った、現在CTランク25位のジークは、自分のホームブレイクで行われる最後のクオリファイをかけた戦いに挑む。

 

 WSL / Poullenot
歓喜のジーク WSL / Poullenot

 

「この場所は初めてでヒートをメイクすることさえも初なのに、ファイナルまで勝ち上がれたことは巨大な勝利です」と、ラウは言った。「ここでの自分のサポートは本当に最高でした。今年は色々と学ぶ一年で、自分自身を学び、自分がどれほど試合が好きなのか学びました。」

 

カノア五十嵐  WSL / Poullenot
カノア五十嵐  WSL / Poullenot

 

カノア3位入賞で来季のCTもほぼ確定。

 

今回2位となったイタロ・フェレイラ(BRA)にセミファイナルで敗れたカノア五十嵐は、今回の10,000イベントで3位となり、6,500のランキング・ポイントを獲得。22,000ポイントに迫る合計ポイントを手に入れ、QSランク2位に浮上し、来年のリクオリファイをほぼ確定させた。

 

「良い感じでサーフィンできたように感じましたけど、ちょっと残念んですね。でもセミファイナルという結果にはストークです。リ・クオリフケーションは、このイベントに入る時の目標で、僕はそれを達成できたと思います。なので、フランスとペニシェで行われる、次の2つのイベントは楽しんでサーフィン出来ますね。どちらも自分のお気に入りのビーチブレイクなんです。」

 

セミファイナルに、ローカル・スーパースターのフレデリコ・モライス(PRT)
セミファイナルで惜しくも敗れたローカル・スーパースターのフレデリコ・モライス(PRT)

 

いよいよ2017WSLメンズ・クオリファイング・シリーズも大詰め。最後のQS10,000イベントは、11月12日 ― 12月5日の期間でハワイで行われるハワイアン・プロとVANSワールド・カップの2戦となる。

 

大原洋人はQSランク18位へ。

大原洋人 : WSL / Poullenot
大原洋人 : WSL / Poullenot

 

11,530ポイントを持って13位だった大原洋人は、今大会25位でフィニッシュし、 1100ポイントを手に入れた。これは日本で開催されているQS1500などの優勝に匹敵するポイント。大原はベスト5リザルトの最低ポイントが1050だったので50ポイント上げて11580ポイントとなる。

 

予想通り、今回優勝したイズキール・ラウ(HAW)を含む、上位入賞のフレデリコ・モライス(PRT)とイタロ・フェレイラ(BRA)がジャンプアップ。大原は5位順位を下げた。

 

CTクオリファイのラインを考えると、現在、驚異的なポイントを稼ぎQSランキングのトップを独走するジェシー・メンデスは昨年、今回のカスカイスの10000イベントで優勝。そのあとサンセットのW杯で9位になるもランキング13位で涙を飲んだ。

 

また昨年はCTとQSのどちらのランキングからもクオリファイするダブル・クオリファイでCT残留を決めたカノア五十嵐。彼がCTからのトップ22に入りクオリファイを決めたお陰で、QSからのトップ10が切り上げになりチーム・メイトで11位だったジークが悲願のクオリファイ出来たのは有名な話。だが、このパターンが今年どれだけ発生するかは定かではない。

 

残り二つの10,000イベントは、CTで下位の選手がQSからのリクオリファイを目指し、多数出場してくることが予想され、厳しさを増すバトル。血気盛んなハワイアンたちとビッグウウェイブという予想もできないハプニングが発生する最終ハワイアン・レッグだが、日本の大原洋人がサムライ魂を見せてくれるだろう。日本からの大きな期待とプレッシャーもあり、状況は決して甘くはないが、大原洋人の最後の踏ん張りに期待したい。

 

 

EDPビラボン・プロ・カスカイス・ファイナル結果:
優勝:イズキール・ラウ(HAW)12.90
2位:イタロ・フェレイラ(BRA)12.10
EDPビラボン・プロ・カスカイス・セミファイナル結果:
SF 1:イタロ・フェレイラ(BRA)12.67 def.カノア五十嵐(USA)12.30
SF 2:イズキール・ラウ(HAW)15.27 def.フレデリコ・モライス(PRT)12.13

 

オフィシャルサイト:

http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mqs/1941/edp-billabong-pro-cascais