新井洋人がQS6000で9位、仲村拓久未が17位。ベスト8が決定。アゾレス・エアライン・プロ

新井洋人が9位。WSL/POULLENOT

 

ポルトガルのアゾレス諸島最大の島、サンミゲル島のサンタバーバラ・ビーチで開催中のメンズQS6,000イベント「アゾレス・エアライン・プロ pres. by SEAT」は大会3日目。クリーンな2-3フィートのコンディションでラウンド3から5までが行われ、クオーターファイナルを戦うベスト8が決定した。

 

仲村拓久未 WSL/POULLENOT
仲村拓久未 WSL/POULLENOT

 

ラウンド3では、昨日ランドアップを決めた仲村拓久未、村上舜、新井洋人という日本期待の3名のサムライが激しいバトルを繰り広げた。

 

H2の仲村拓久未は、ライアン・カリナン、クーパー・チャップマン、アレックス・リベイロと対戦。仲村は目が覚めるようなオープニングライドを披露。レフトブレイクのクリティカル・セクションで、バックハンドのソリッドなターンをメイクし6.50をスコアする。チャップマン、リベイロも高得点をスコア。仲村にプレッシャーをかけてくる。

 

仲村拓久未
ラウンド3を1位で勝ち上がった仲村拓久未

 

残り時間10分を切り、優先権を持って仲村はバックアップを探し続けた。そして、スコアリング・ウェイブを見つけた仲村は、再びバックハンドでフルスロットル。カーヴィングとビッグターンで5.93をスコア。トータル12.43でトップを保持。そのままシチュエーションは変わらず、先手必勝の仲村拓久未が1位でラウンドアップを決めた。

 

村上舜 WSL / WSL/POULLENOT
村上舜 WSL / WSL/POULLENOT

 

H4の村上舜は、ピーターソン・クリサント、アレホ・ムニーツ、ウィリアン・カルドゾと対戦。村上舜はスタートからレフトブレイクをキャッチ。ドライブの効いた高速ターンのコンビネーションで5.77をスコア。

 

しかしヒートが進むにつれて、ブラジリアンのパワーサーフィンが次々と炸裂。クリサントは9ポイントまでも叩きだす。バックアップを探す村上は一気に4位を強いられ、ニード8.23と追い込まれる。優先権を持ちスコアリングウェイブを待ち続けた村上だったが、ここで惜しくも敗退となった。

 

 

新井洋人 WSL/POULLENOT
新井洋人 WSL/POULLENOT

 

H11の新井洋人は、ビリー・ステアメンド、シェーン・キャンベル、ジョナサン・ゴンザレスと対戦。バックハンドが好調な新井洋人は、今回もスコアを刻み、5ポイントと4.5ポイントで前半2位に付ける。

 

しかしステアメンドが一気にトップに躍り出て3位を強いられる新井は、残り時間10分を切りニード6.21と追い込まれた。優先権を持って波を待っていた新井はセットのレフトをキャッチ、2つのビッグターンで6.70をスコアし逆転に成功。2位となった新井は更に5.40をスコア。リードを広げて2位でラウンドアップを決めた。

 

 

惜しくも敗れ、仲村拓久未 WSL/POULLENOT
バックハンドで好調なサーフィンを見せた仲村拓久未 WSL/POULLENOT

 

ラウンド4の3人ヒートを戦った仲村拓久未は、H1でラムジ・ボウキアム、ティアゴ・カマラオと対戦。ラウンド3同様、先制攻撃を仕掛ける仲村は、全く疲れを感じさせないパワフルなバックハンド・サーフィンで5.17をスコアして開始。セカンドウェイブも4.17をスコアしてヒート前半をリードする。

 

調子が良かっただけに悔しい敗退となったタクミ WSL/POULLENOT
調子が良かっただけに悔しい敗退となったタクミ WSL/POULLENOT

 

しかし、ジリジリと追い上げる カマラオが2本の5ポイントを続けてスコアして逆転。2位を強いられる仲村。残り時間10分を切り、ニード5.02のボウキアムが優先権を持ち5.97をスコア。残り時間5分で逆転される仲村。ニード5.14と十分に逆転可能なスコアだが時間がない。その後に波は入らず、仲村は惜しくも敗れ、今回17位でフィニッシュとなった。

 

 

新井洋人はラウンド4の最終ヒートでデイヴィ・キャスルズ、ヤゲ・アラウージョと対戦。ヒートはキャスルズがパワフルなバックハンドサーフィンでヒートをリード。新井洋人も5.40をスコアして2位につける。キャスルズは7.67をスコアしてリードを広げていく。新井洋人も6.10をスコア。キャスルズは駄目押しの9ポイントで下位の選手をコンビネーションに追い込み圧勝。新井も2位で勝ち上がった。

 

新井洋人 WSL/POULLENOT
新井洋人 WSL/POULLENOT

 

ハイタイドと風の影響でコンディションが悪化する中、本日3度目の登場となった新井洋人。ラウンド5ではブラジルのビノ・ロペスと対戦。ヒートはロペスが先制。スコアリング・ウェイブを見つけるのが難しいコンディションで新井洋人も5.67をスコアして逆転し反撃を開始。しかし、スコアごとにトップの入れ替わる激しい僅差のシーソーバトルの展開となる。

 

新井洋人 WSL/POULLENOT
新井洋人 WSL/POULLENOT

 

ミスの許されない僅差の戦いで、優先権を持って波を掴んだ新井洋人。ニード2.33とアベレージで逆転だがスコアが伸ばせず優先権がロペスへ。このミスをカバーすべく波を掴む新井だがスコアは伸ばせない。残り時間10分を切りロペスが7.40をスコア。ニード6.57と差を広げられてしまう。最後まで諦めない新井は一発逆転をかけてラストウェイブにチャージ。しかしスコアは5.67と僅かに逆転ならず。新井洋人は惜しくもここで敗退となった。

 

しかし、今シーズンのQS6000一宮オープンの5位に次ぐQS6000で9位という結果を手に入れた新井洋人。1,550ポイントを獲得し、ランキングも恐らく50番以内にアップしてくるだろう。このあと新井洋人を含むサムライたちは、ポルトガルで行われるQS10000「EDP Billabong Pro Cascais 2017」に参戦予定。さらなる頂を目指せ。がんばれ!日本!

 

 

現在の日本とアゾレス諸島との時差は、9時間。ネクストコールは、日本時間の 2017年9月8日17時45分。クオーターファイナルが再開となれば、QF1でゴニー・スビサレッタ、ヤゴ・ドラ、QF2でウェイド・カーマイケル、ピーターソン・クリサント、ラムジ・ボウカム、QF3でアリツ・アランブル、マイケル・ロドリゲス、QF4でビノ・ロペスとデイヴィ・キャスルズが戦いを再開する。

 

オフィシャルサイト:

http://www.worldsurfleague.com/events/2017/mqs/1933/azores-airlines-pro