デュアルヒートでR3まで終了。カノア五十嵐が今シーズン2度目のCT4回戦進出。

Kanoa Igarashi winning Heat 12 of Round Two of the Billabong Pipe Masters Image: © WSL / Cestari

 

 

バンザイ・パイプライン、オアフ/ハワイ(2016年12月18日日曜日)コンディション不良でレイデーを強いられていたWSL-CTとトリプルクラウンの最終戦「ビラボン・パ イプ・マスターズ in Memory of Andy Irons.」が再開。3~5フィートのコンディションを利用し、デュアルヒートでR3まで終了。リクオリファイをかけた熾烈なバトルが繰り広げられた。

 

2016WSLチャンピオンのジョン・ジョン・フローレンス(HAW)は、ラウンド3のヒート6でビード・ダービッジ(AUS)を破りパイプでの連勝を続けた。

 

そのヒートは、ダービッジがスムーズなバレルで開始。しかし、フローレンスは2つのエクセレント・レンジのスコア、8.10と7.17で反撃した。昨年のパイプマスターズのヒート中に大怪我を負って、ようやくこのハワイで復帰したダービッジ。ラウンド2ではヒート5でエイドリアン・バカン(AUS)を下してラウンド3へ勝ち上がった。

 

John John Florence PHOTO: © WSL / Poullenot
John John Florence PHOTO: © WSL / Poullenot

 

「ビード[ダービッジ]とサーフィンできて、スーパークールだった。」と、フローレンスは言った。「彼は、本当にレジェンドのような素晴らしい人ですよ。彼は、怪我からカムバックして海にの戻った驚くべきサーファーです。

 

僕は彼とはスナッパーの開幕戦からコーチと選手の関係で、そのとき彼はかろうじて歩いていたんです。彼が回復する姿を見ていて最高でしたね。」

 

 

「ここで再び試合することが出来て最高です。本当にみんなに感謝したい。」と、ダービッジは言った。「ここに戻ってこれて、再びパイプラインで数名の選手とサーフィン出来ることを幸せに思います。」

 

Billabong Pipe Masters 2016: Day 2 Highlights

 

ルーキーのライアン・カリナン(AUS)は今日、2度のパイプ・ファイナリストで現在の世界No.2であるガブリエル・メディーナ(BRA)をラウンド3のヒート7で下す、大番狂わせを引き起こした。カリナンはエクセレントの8.67を含む15.34のコンバイン・ヒート・スコアを記録しヒートをリード。トップ・シードにプレッシャーを与えた。

 

Ryan Callinan Image: © WSL / Cestari
Ryan Callinan Image: © WSL / Cestari

 

ヒート終盤、メディーナは6.75で逆転できたが、必要なスコアを見つけることができずに、イベントから姿を消した。ラウンド4進出は彼のキャリア初となる。「今年はリクオリファイすることはできないですが、勝ち上がってヒートを楽しもうと思います。来年またツアーに戻るために頑張ります」

 

 

2016 年のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したカイオ・イベリ. Photo: WSL / Cestari

番狂わせは続き、ラウンド3のヒート9でナット・ヤング(USA)は2015WSLチャンピオンで、ディフェンディング・イベント勝者エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)を破った。

 

ヤングは、クリーンなバックドアで6.17をスコア。バックアップ僅か1.83だった。しかしデ・スーザは3.34のコンバイン・スコアを改善することなく、今シーズンを終えた。

 

今日の最終ヒートは、11度のWSLチャンピオンであるケリー・スレーター(USA)とルーキーのコナー・コフィン(USA)とのエキサイティングなマッチアップとなった。来る波全てに乗ったスレーターは、2つのエクセレントなスコアを含む15.27のコンバイン・トータルでヒートをリード。

 

コフィンはヒート終了間際、ニード9.17と追い込まれていた。しかしラストチャンスでコフィンは深いバレルをメイクして9.07をスコア。しかし勝利には僅か0.07足らずに惜しくも敗退となった。

 

Conner Coffin made his mark besides losing on Round 3. Photo: WSL / Heff

ルーキーのカノア五十嵐(USA)は、ラウンド3のヒート10で2014年のパイプ・マスターであるジュリアン・ウィルソン(AUS)を下し、トップ・シードに対する彼のシェイクアップを続けた。ロースコア・ヒートの展開となったが、次のラウンドへ勝ち上がるのに十分なスコアを集め、今シーズン2度目のラウンド4進出を果たした。

カノア五十嵐 Image: © WSL / Cestari
カノア五十嵐 Image: © WSL / Cestari

 

「今年、ラウンド3が自分の壁になっていましたね。」と、五十嵐は言った。「それは本当に重要なヒートで、ジュリアン[ウィルソン]は元パイプ・マスター。緊張したんですが、自分のサーフィンをしようと思いました。僕はただ自分の本能を信じた。ヒートをメイクできて本当に嬉しいです。 僕は全部のコンテストに勝つつもりで、パドルアウトしているんです。」

 

もう一人のルーキーであったキアヌ・アシン(HAW)は、本日のアーリーヒートで五十嵐と対戦し、惜しくも敗れ来季のCTポジションを確保することは出来なかった。

 

ジョシュ・カー(AUS)はラウンド4進出. Photo: WSL / Poullenot”

 

ジェレミー・フローレス(FRA)は、マット・ウィルキンソン(AUS)に対したラウンド3のオープニング・ヒートで今日一番の波を見つけ、エクセレントの9.17をスコア。
 

また、10年間CTサーファーを続けていたカイ・オットン(AUS)は今日、ラウンド3でコロへ・アンディーノ(USA)に僅差で敗れ、彼のエリートツアー最後のヒートをサーフィンした。

 

オットンは、2007年に初めてクオリファイを果たし、10年の間CTサーファーとして君臨。2013年のポルトガルでCT初優勝、ブラジルで2位、4つのセミファイナル進出(タヒチ2、南アフリカとポルトガル)という成績でツアーを去る。

 

「ある意味、強制的リタイヤだね」と、オットンは言った。「QSに参戦するつもりはないよ。だから、これがおそらく自分の最後のイベントになるだろう。」

 

今大会のウエイティング期間は12月20日まで。予報では月曜はサイズダウン傾向だが、ミドルサイズのバックドアならありか。一方で、アリューシャン諸島上にあるストームからの新しいスウェルが火曜日に期待されているようだ。主催者はファイナルデイをいつに持ってくるか。

 

 

今回のイベントライブ中継は、日本語放送が行われています。

ライブ中継の日本語放送をクリックしてご覧ください。

 

http://www.worldsurfleague.com/events/2016/mct/1540/billabong-pipe-masters

http://www.vanstriplecrownofsurfing.com/billabongpipemasters2016

 

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・ラウンド2結果:
ヒート1:コロへアンディーノ(USA)12.50 def.ギャビン・ベシェン(HAW)3.60
ヒート2:エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)14.67 def.ブルース・アイアンズ(HAW)11.30
ヒート3:ジョエル・パーキンソン(AUS)11.74 def.フィン・マギル(HAW)11.00
ヒート4:セバスチャン・ジーツ(HAW)12.76 def.フレデリコ・モライス(PRT)8.17
ヒート5:ビード・ダービッジ(AUS)8.29 def.エイドリアン・バカン(AUS)5.17
ヒート6:ライアン・キャリナン(AUS)12.16 def.カイオ・イベリ(BRA)4.43
ヒート7:ジョシュ・カー(AUS)14.50 def.アダム・メリング(AUS)7.00
ヒート8:カイ・オットン(AUS)4.93 def.スチュアート・ケネディ(AUS)2.73
ヒート9:コナー・コフィン(USA)15.10 def.ジャック・フリーストーン(AUS)13.93
ヒート10:ウィゴリー・ダンタス(BRA)5.93 def.デイヴィ・キャスルズ(AUS)5.90
ヒート11:ナット・ヤング11.27(USA)def.ジャドソン・アンドレ(BRA)6.00
ヒート12:カノア五十嵐(USA)10.50 def.キアヌ・アシン(HAW)8.26

 

ビラボン・パイプ・マスターズ・ラウンド3結果:
ヒート1:ジェレミー・フローレス(FRA)13.84 def.マット・ウィルキンソン(AUS)7.43
ヒート2:フィリーペ・トリード(BRA)10.44 def.ウィゴリー・ダンタス(BRA)4.13
ヒート3:コロへアンディーノ(USA)10.83 def.カイ・オットン(AUS)10.07
ヒート4:ジョエル・パーキンソン(AUS)12.10 def.ミゲル・プポ(BRA)8.74
ヒート5:ミシェル・ボレーズ(PYF)12.16 def.イタロ・フェレイラ(BRA)10.34
ヒート6:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)15.27 def.ビード・ダービッジ(AUS)9.94
ヒート7:ライアン・キャリナン(AUS)15.34 def.ガブリエル・メディーナ(BRA)11.43
ヒート8:ジョシュ・カー(AUS)7.33 def.セバスチャン・ジーツ(HAW)2.94
ヒート9:ナット・ヤング8.00(USA)def.エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)3.34
ヒート10:カノア五十嵐(USA)7.50 def.ジュリアン・ウィルソン(AUS)3.60
ヒート11:ケリー・スレーター(USA)15.27 def.コナー・コフィン(USA)15.20

アップカミング・ビラボン・パイプ・マスターズ・ラウンド3マッチアップ:
ヒート12:ジョディ・スミス(ZAF)対アレックス・リベイロ(BRA)

ビラボン・パイプ・マスターズ・ラウンド4マッチアップ:
ヒート1:コロへアンディーノ(USA)、フィリーペ・トリード(BRA)、ジェレミー・フローレス(FRA)
ヒート2:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ミシェル・ボレーズ(PYF)、ジョエル・パーキンソン(AUS)
ヒート3:ライアン・キャリナン(AUS)、ジョシュ・カー(AUS)、ナット・ヤング(USA)
ヒート4:カノア五十嵐(USA)、ケリー・スレーター(USA)、TBD