仲村拓久未が7位、新井洋人は8位。2016INS ISAワールド・サーフィン・ゲームズ

仲村拓久未が7位、新井洋人は8位。2016INS ISAワールド・サーフィン・ゲームズ大会7日目 


優勝候補と地元メディアにも注目されていた新井洋人 Photo: ISA / Pablo Jimenez

 

プラヤ・ハコ、コスタ・リカ、2016年8月13日土曜日:2016INS ISAワールド・サーフィン・ゲームズは大会7日目。男子リパチャージの7回戦から再開。続いて男子ラウンド5、女子ラウンド4、リパチャージ男子ラウンド8、9、リパチャージ女子ラウンド6、7。国別チームチャレンジのISAアロハ・カップのファイナルまでが行われた。


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Competition Day 7 – 2016 INS ISA World Surfing Gamesハイライト映像

 

ファイナルデイを前に、チーム・ポルトガルはリードを拡大。またISAアロハ・カップでは、アメリカチームが初の金メダルを獲得した。

 

アメリカチームがISAアロハカップで金メダルPhoto: ISA / Pablo Jimenez

 

 

多くの中南米の選手が勝ち残る中、波乗りジャパンは仲村拓久未と新井洋人が、存在感を示して勝ち上がっていた。そして、敗者復活のリパチャージ男子7回戦では、新井仲村の二人が同じヒートで地元の大声援を受けるカルロス・ムニョス本日のファーストヒートで対戦した。

 

新井洋人。Photo: ISA / Pablo Jimenez

 


ハイタイドで緩慢なセクションが多いなか、スコアリング・ポテンシャルの高い波を探す波乗りジャパンのふたり。昨日のヒートで今大会の最高点を叩き出した新井洋人は、その勢いのまま絶好調のバックハンド・スナップを連打してエクセレントの8.83をマークする。

 


仲村拓久未は、キープビジーでスコアを重ね、気合いが感じられるパフォーマンスで2位をキープ。カルロスはショートライドながら6.50をスタートからスコアした。

 


残り時間10分を切って新井洋人はバックアップを7.43としてリードを広げる。この時点でカルロスは1ライドのみでニード4.14で3位。ヒートスコアを10.43として2位の仲村は、更にスコアを上げたところだ。

 

逆転するコスタリカのカルロス・ムニョス Photo: ISA / Pablo Jimenez

 

 


そして、残り時間10分を切って、セカンドウェイブを掴んだカルロスがライトブレイクでフォハンドのカーヴィングを披露。それが6.00で逆転するカルロス。残り時間5分を切って、ニード6.88と追い込まれた仲村拓久未は優先権を持って、セットの波を待った。


 

更に大逆転を決めた仲村拓久未 Photo: ISA / Pablo Jimenez

 


そして、期待通りのビッグセットを掴んだ仲村は、バックハンドのビッグターンからインサイドのクローズセクションまで乗り切り、7.83をスコア。再びカルロスを捉える。カルロスを完全に押さえ込んで波乗りジャパンがワンツーフィニッシュで勝ち上がった。

 

二人でヒーローインタビューを受けたヒロとタクミ

 

 

ペルーチーム&日本チーム Photo: ISA / Pablo Jimenez

 


そして、男女メインラウンドの4ヒートを挟んで行われた、リパチャージ・メンズ・ラウンド8で、本日2度目のヒートとなった新井洋人は、ヒート1でレアンドロ・ウスナ(ARG)ビリー・ステアメンド(NZL)と対戦。仲村拓久未は、ヒート2でルッカ・メッシーナ(PER)ミゲール・トゥデラ(PER)と対戦。

 

 

完全に究極のメンタリティー「ゾーン」に入っているのか。

新井洋人 Photo: ISA / Sean Evans

 


新井洋人はオープニングライドからバックハンドで7.17をスコア。レアンドロ・ウスナ(ARG)もバックハンドで8.33のエクセレントでヒートをリード。後半に入り、新井洋人はフォアハンドでバックアップの5.17をスコア。トップへ躍り出る。ウスナは6.77をスコアして逆転。ステアメンドはワイプアウトが目立ちスコアが伸びない。

 

新井洋人 Photo: ISA / Pablo Jimenez

 


残り時間10分で新井洋人は再びレフトブレイクへチャージ。8.77というヒートのベストスコアをマークして再びトップへ。しかし再びウスナが8.47で逆転するが、新井が今度はフォアハンドでエアリバースをメイクして8.50をスコア。全く負ける気がしない新井洋人のヒート展開。完全に究極のメンタリティー「ゾーン」に入っているのか。

 

後半に調子を上げて来た仲村拓久未 Photo: ISA / Pablo Jimenez


仲村拓久未は、ヒート2でルッカ・メッシーナ(PER)ミゲール・トゥデラ(PER)と対戦。気合いが伝わるライディングをオープニングライドから見せる仲村拓久未は、ヒートスコア10.50でアーリーリードをとる。残り時間10分を切り、ライトブレイクを見つけて得意のカーヴィングをコンビネーションさせて、5.40をスコアする。

 

仲村拓久未  Photo: ISA / Sean Evans


しかし、メッシーナがバックハンドで6.07をスコアしてトップへ。さらに9.00へトップスコアを塗り替えてリードを広げた。トゥデラとの僅差の2位争いを戦った仲村だったが、追い上げを振り切り見事2位でラウンドアップを決めた。

 

チームジャパンは一丸となって選手を応援し続けた Photo: ISA / Pablo Jimenez

 

 

ここを勝ち上がれば敗者復活戦のファイナル進出。

 

波乗りジャパンとして大一番となったリパチャージ・メンズ・ラウンド9では、新井洋人、仲村拓久未が再び同ヒートで、ルッカ・メッシーナ(PER)レアンドロ・ウスナ(ARG)と対戦。ここを勝ち上がれば明日のファイナルデイで行われる敗者復活戦のファイナル進出となる。


 

チームジャパン  Photo: ISA / Pablo Jimenez

 


ヒートはルッカ・メッシーナがアーリーリード。仲村拓久未もバックハンドで6.00をスコアして2位でヒートを開始。新井洋人はじっくりと波を待つ作戦なのか。他の選手がスコアを重ねる中、5.70をスコアし4位のまま後半戦へ。

 

勢いに乗るメッシーナはバックハンドで9.33をスコアしてヒートを完全にコントロール。12.47で2位をキープする仲村拓久未。それまでの波とのリズムが崩れたのか、精彩を欠く新井洋人は、優先権を持って波を待つが、コンビネーションに追い込まれていた。2位をキープしていた仲村拓久未もウスナに逆転されて3位を強いられる。


 

仲村拓久未 Photo: ISA / Pablo Jimenez

 

 

 

勢いは完全に日本だった。しかし、そのままセットは入る事無くヒートは終了。波乗りジャパンの戦いは、ファイナルデイを前に終わった。


大健闘だった新井洋人と仲村拓久未。このヒートで3位敗退となった仲村は7位、4位敗退の新井は8位でフィニッシュ。

 


絶好調だった二人に、個人の表彰台はもちろん、団体でもメダル獲得の期待も高まったが、その願いは叶わなかった。

 

8日間に渡る長期戦を強いられるISA-WSGは、フィジカル面、メンタル面のどちらが欠けても勝ち続けることは不可能だろう。それだけタフな戦いを選手達は強いられる。

 

2020年東京オリンピックにおいて、サーフィン競技が初のオリンピック種目として正式に採用が決まり、今回はこれまでとは違ったアプローチとなった「波乗りジャパン」としては、4年後の開催に向けて大きな課題も見えたと同時に、大きな収穫もあったイベントとなったのではないだろうか。

 

 

今回絶好調だった新井洋人は自分のSNSで「今回の世界戦は8位でした! 日本からの沢山の応援、こっちで最大限のサポートをしてくれたチームジャパンに本当に感謝です。メダルを持って帰れなかったのが悔しいですが、これをバネに来年とれるようにまた努力していきます!!」とコメント。

 

 

連日連夜の日本チームに活躍に一喜一憂した今大会。最終的な国別順位はまだ確定されてはいないが、日本チームの大健闘に大きな拍手を送りたい。

 


 

がんばれ!日本!GO!NAMINORI JAPAN!

 

 

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大会名 2016 ISA World Surfing Games
開催国 コスタリカ ハコ
開催日 2016年8月6日~8月15日(現地時間)

 

■日本代表 結果
Open Men

新井 洋人  8位
石川 拳大  37位
大野 修聖  19位
仲村 拓久未  7位
Open Women

大村 奈央  19位
田代 凪沙  13位

 

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