大橋海人がWSL-QSイベント初優勝で完全復活!! WSLジャパンツアー「TRUMP Hyuga Pro」

大橋海人がWSL-QSイベント初優勝で完全復活。WSLジャパンツアー「TRUMP Hyuga Pro」 


チーム茅ヶ崎で勝利の歓びを分かち合うWQS初優勝の大橋海人

 

WSLジャパンツアー「TRUMP Hyuga Pro」大会2日目は、昨日まで強かった台風23号が残した東寄りのうねりが落ち着き、胸肩サイズのコンディションでスタート。メンズQSのラウンド3からスタートし、ロングLQS男子はセミファイナルを戦うベスト4までが決定。女子のLQSはラウンド1が行われた。

 

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Day 2 Highlights – TRUMP Hyuga Pro 2015

 

メンズQSはクオーターファイナルからマンオンマン。日本を代表するトップサーファーによる、激しいデットヒートがヒートが繰り広げられ、逆転に次ぐ逆転の見応えのあるクロスヒートが連続した。


 

選手に素晴しいコンディションを提供したコンテスト会場の小倉浜

 

 

そんな熾烈な戦いを勝ち抜いて仲村拓久未と佐藤魁、大橋海人と加藤嵐がセミファイナルまで勝ち上がった。


セミファイナルの第一ヒートの仲村拓久未と佐藤魁は、今回のイベント絶好調の佐藤魁が、ヒートを終始リード。しかし仲村拓久未がヒート終盤に大逆転でトップへ。

 

それに応えて佐藤魁がエクセレントの8.25で再びトップを奪い返す。強靭なハートを持ち、最後まで諦めず、今シーズン何度も大逆転勝利を決めて来た仲村拓久未が、終了ホーン直前にレフトの波にテイクオフ。3発のバックハンドリエントリーを決める。

 

 

運命の仲村拓久未のラストウェイブ

 

 

運命の仲村拓久未のラストウェイブ。ニード8.60の状況でスコアは僅かに足らず8.00。最後のクローズセクションでのワイプアウトが悔やまれるが、仲村拓久未は素晴しいバトルを演じ切り、佐藤魁が僅差のクロスヒートに競り勝った。

 

クオーターファイナルでは辻裕次郎に大逆転勝利を決めた加藤嵐だったが

 

 

大橋海人と加藤嵐のセミファイナル第二ヒートは、大橋海人が終始ヒートをリード。アベレージスコアを確実に重ねていく大橋に対して、波とのリズムを掴めない加藤は辛抱強く波を待ち続けた。そして最後に7.00をスコアするも、7.50、5.50とスコアをまとめた大橋海人がファイナル進出を決めた。

 


完璧なブローテール・リバースをメイクした大橋海人

 

湘南・茅ヶ崎対決となった大橋海人と佐藤魁のファイナルは、潮が上げてファットになり、オープンフェイスな波が目立つようになった。そんな中で大橋海人がクリティカルなバックハンドサーフィンのビッグマニューバーで8.00をスコア。続けて佐藤もバックハンドで6.75をスコアしてバトルがスタートした。

 

佐藤魁

 

 

続けて6.75をスコアしてリードをとった大橋は、佐藤がプライオリティを持っている中で、バックハンドのブローテールリバースをメイク。そのワンマニューバーで8.50という、ファイナル2本目のエクセレントを叩き出し、ヒートスコア16.50として、佐藤魁を大きく引き離していく。

 

佐藤魁もバックハンドの鋭角に上がるリエントリーで7.50をスコアして応戦するも、ニード9.00と追い込まれる。プライオリティを持ってスコア・ポテンシャルのある波を待ち続けた佐藤魁は、ヒート終了間際にクリーンなロングレフトをゲット。

 

クリティカルなマニューバーを見せて、ギャラリーから大歓声が上がったが、惜しくも8.50と僅かに逆転ならず。大橋海人がWQS初優勝!完全復活の狼煙を上げた。


 

 

2014年の夏に、遠征先の南アフリカで足首を骨折するというアクシデントに見舞われた大橋海人。そのシーズンの復帰は難しいだろうと誰もが思っていた。

 

チーム茅ヶ崎、大澤伸幸と大橋海人

 


しかし、そのあと厳しいリハビリを続け、超人的な回復力で9月には試合に復帰。しかし思うような結果が出せなかった。そして、今シーズン湘南で行われたムラサキオープンで素晴しいパフォーマンスを見せて第2位。そして今回のQSイベント初優勝で、本当の意味での完全復活となった。

 

 

大橋海人がリージョナル・ランキングでトップへ


 

WSLジャパン・リージョナル・ランキングでは、今回トップをキープしていた辻裕次郎がクオーターファイナルで敗退。そして、ランキング2位だった大橋海人が今回の優勝で1000ポイントをゲット。2170ポイントとなり、ランキング1位に浮上することになるだろう。(※オフィシャルサイトでのレイティングの更新はまだない)

 

更に磨きがかかったサーフィンを披露する大橋海人。再び世界のステージで活躍するチャンスを手に入れることが出来るか。それとも、1605ポイントでランキング2位の辻裕次郎、1510ポイントで3位の仲村拓久未、1140ポイントで4位の新井洋人が逆転できるのか。

 

最終ランキングは、11月25日-29日に予定されている4戦目QS1,500-「台湾大会」の終了後にランキングが決定する。

 

 

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WSL「TRUMP Hyuga Pro」が開幕。素晴しいコンディションでメンズQSのベスト16決定

オフィシャルサイト

http://www.worldsurfleague.jp

撮影:山本貞彦

 

 

大橋海人。板が調子良いとのこと。ライディングがスムース。技のバリエーションもあることが高評価。WQSは初優勝!おめでとう!

佐藤魁。セミでのキレはハンパない。バックサイドということもあり、うまく板を回してリエントリー連発。ファイナルは上げに変わり波はファット。これに手こずり優勝を逃す。Go !Next !

10ポイントはテイラー・ジェンセンとピッコロ。写真のテイラーはノーズテクの他、リップにカットバック、フローターにエアーとまるでショートボードのように乗りこなす。

LQSメンズ、クオーターファイナルでパーフェクト10をスコアしたピッコロ・クレメンテ。
セミファイナル進出を果たした日本の喜納元輝。
惜しくもクオーターファイナルで破れた櫻岡甲太。
ボンガ・パーキンスはまさかのラウンド2敗退。
昨年のファイナリストであるペルーのルーカス・ガリード・レッカはクオーターで10ポイントのテイラー・ジェンセンに敗退。
一昨年の優勝者であるネルソンIIIアヒナはピッコロに敗退。
ハワイのスコッティ・フォング・ジュニアは秋本祥平を下してセミファイナル進出
秋本祥平は惜しくもセミファイナル進出ならず。
ラウンド1から登場の田岡なつみは2本のエクセレント9.50 + 9.40でヒートスコア18.90をマーク。
ハワイのステーシア(写真)とアシュリー・アヒナ姉妹はエレガントなスタイルでエクセレントをスコア。