喜納元輝と田岡なつみが優勝。JPSAロング第5戦「クリオマンション茅ヶ崎ロングボードプロ」

喜納元輝と田岡なつみが優勝。JPSAロング第5戦「クリオマンション茅ヶ崎ロングボードプロ」 


優勝した喜納元輝と田岡なつみ

 

 

10月4日(日)、神奈川県茅ケ崎市:JPSAロングボード第5戦「クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ」は大会最終日。昨日までの南西ウネリはさらに弱まり、物足りないスモールコンディションでのスタート。

 

堀井哲


サイズだけでなく、波数も少ないタフなコンディションに番狂わせも発生。男子クオーターファイナルでは、カレントリーダーの森大騎が敗退、女子でも、セミファイナルでランキングトップを独走する吉川広夏が敗退した。

 

喜納元輝

 

そんな中で、男子のセミファイナルH1では、ハイエスト6.50をスコアした喜納元輝と、ラストウェイブで大逆転の藤井辰緒がファイナル進出。齋藤久元、松山欣則が惜しくもここで敗退。

 

大逆転でファイナル進出した藤井辰緒

 

 

セミファイナルのH2では、スモールサーフでも安定したバックハンドで2本の5ポイントを集めた堀井哲と、スタイルマスターの秋本祥平がファイナルラウンドへ。畑雄二、ユージン・ティールという、ふたりのグランドチャンピオンがここで姿を消した。

 

畑雄二
ユージン・ティール

 

女子のファイナルは、田岡なつみ、大池裕美、伊藤奈央子、岡澤紫穂。

 

田岡なつみ


ヒートは、岡澤紫穂が得意のバックハンドのハング5を決めて、ヒートスコア7.15でファイナル前半をリード。田岡なつみもクリーンなハング5とカーヴィングをコンビネーションして4.50をスコアし、第2位のポジション。大池裕美子もリズミカルにノーズライディングを切り出し3位。伊藤奈央子は4位で前半を折り返す。

 

岡澤紫穂
大池裕美子
伊藤奈央子

 

 

 

そして、田岡が、後半に入り来たセットで、フォアハンドのハング5を綺麗に決めて4.60をスコア。逆転で第1位のポジションへ。第2位となった岡澤はニード5.20。しかし、終盤に逆転できるセットは入らず、田岡なつみがそのまま逃げ切り、今シーズン初優勝を決めた。


 

優勝した田岡なつみ

 

 

 

男子のファイナルは、喜納元輝、秋本祥平、藤井辰緒、堀井哲。

 


秋本祥平

 

 

波数が少ないファイナル。波のセレクトが勝敗の鍵を握る。秋本祥平はセットを待ち、ファーストライドで、長いハング5からステップバックを繰り返しながらインサイドまキッチリと繋ぎ5.00という高いスコアをゲット。

 

喜納元輝

 

 

喜納元輝はバックハンドでスコアをまとめ、3.65と3.00でヒートスコア6.65でファイナルをリード。それに対し、秋本祥平がスタイリッシュなカットバックからのノーズライドで3.25をスコア。逆転でトップに躍り出る。

 

堀井哲

 

 

堀井哲は後半に入り、左側へポジショニングを移して波を掴むがスコアは伸ばせない。藤井辰緒も左のバンクへ。

 

秋本祥平は喜納元輝を完全にマークして波に乗らせない。そんな状況で、後半に入り堀井哲がジリジリとスコアを重ね2位へ浮上してきた。

 


そして、ヒート残り30秒で安心したのか、秋本は喜納元輝のマークを外し自分が波に乗る。しかし、その一瞬の隙をついて、ファイナル終了ホーンと同時に3位に追い込まれた喜納元輝が、ライトのセットをキャッチ。

 

3度のハング5を入れてインサイドまでライド。ジャッジはそのライディングに5.10を与え、喜納元輝が大逆転。「ハワイ・ホノルル姉妹都市記念イベント」でハワイ出身であるゲンキの大逆転優勝で、大会はドラマテッィックなエンディングで幕を閉じた。



 

 

 

JPSAロングボード第5戦「クリオマンション 茅ヶ崎ロングボードプロ」

男子
優勝:喜納元輝
2位:秋本祥平
3位:堀井哲
4位:藤井辰緒

女子
優勝:田岡なつみ
2位:岡澤紫穂
3位:大池裕美子
4位:伊藤奈央子

 

 

堀井哲。
このプアーなコンディションでも積極的な攻め。作戦もすべてポジティブシンキングで決勝へ。ファイナルでは惜しくも3位だったが、最後まで攻め続けた姿勢は評価。

優勝した田岡なつみ

田岡なつみ。
波数が少なく、サイズも小さいとポジショニングがキーとなる。今回の優勝はそのポジショニングが良かった。
田岡なつみ。
今シーズン初優勝!おめでとう!

セミではオールジャパン・プロの大会と同じメンバーだったので、気合いが入りました。だから、敢えてリラックスして臨んだのが良かったとコメント。

セミで勝ち上がりの写真。お母さんが祝福。
ビーチクリーン。岡澤紫穂との仲良しコンビでゴミ拾い。

喜納元輝。
3年ぶりのJPSA参戦。普段はモンタナ州で気象予報士の仕事をしながらのサーフィン。その環境でありながらの優勝とは見事。

サーフィンのキレ、テクニックは未だ健在。次の千倉は出場できないが、また参戦したいと語ってくれた。それにしてもパドルが早いね。茅ヶ崎のこのイベントは「ハワイ・ホノルル姉妹都市記念イベント」でもあったため、何かの縁か。

終了直前の逆転劇も元輝の十八番。
ヒートが終わってジャッジのコールを待つも、結果は元輝に軍配。

秋本祥平。
2010年のスリランカでの優勝以来のチャンスだったが、最後の最後の詰めを誤った。

先攻逃げ切りで喜納元輝をキッチリ押さえ、残すは1分を切る。
セットを先に乗るが、残り15秒で元輝のところにセットが。。。

吉川広夏。
セミファイナルで3位敗退。波回りも合わず、このコンディションに完璧にやられた。しかし、気持ちは前向き。この結果を次ぎのステップへのチャンスと捉えていた。Go ! Pirotan !

そして、この結果で2015年度ロングボードのグランドチャンピオンが確定。おめでとう!

ちなみに森大騎のグラチャン確定は、最終戦の千倉に持ち越し。

宮崎の2人がファイナリストに。藤井さんと秋本祥平は同郷の中。

「うーん、悔しい。」「セットは2本あったんだよー。」


写真&リポート:山本貞彦

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