JPSA「Blue Eco System ALL JAPAN」村上舜と田代凪沙がオールジャパン・タイトルを獲得

JPSA「Blue Eco System ALL JAPAN」村上舜と田代凪沙がオールジャパン・タイトルを獲得


優勝した村上舜

 

 

千葉県いすみ市、2015年8月29日(土):JPSA「Blue Eco System ALL JAPAN」は大会5日目を迎えた。心配されていた天気も持ちこたえ、今日はDポイント釣ヶ崎海岸(志田下)でショートボード女子 R-3からスタート。そして、男女ともファイナルまで行われクライマックスを迎えた。

 


今日の干潮は10:00AM。風はサイドオン。波のサイズは落ちついてきたとはいえ、頭はある。干いている時は、ダンパーのワイドブレイク。午後には波も上げ込み、風もサイドオフに振れ、コンディションが良くなり、見応えのある試合となった。

 

村上舜と松岡慧斗のバレルバトル。 


ディープなバレルをメイクした松岡慧斗

 

 

ラウンド1から勝ち上がり、イベント・ハイエスト・スコアをホールドしていた村上舜と、日本屈指のビッグウェイバーでバレルライドを得意とする宮城仙台の松岡慧斗がセミファイナルの第1ヒートで対戦。

 

勢いが衰える事のない村上舜は、ファーストライドからエクセレントに近い7.75を叩き出し、松岡にプレッシャーを与える。完全にバレルライド狙いの松岡は見事なバレルスキルを披露して応戦した。

 

圧倒的なサーフィンで勝ち上がっていく村上舜

 

早い波でも必ず2発は技を決めて来る村上は、レイト気味なアンダーザリップのテイクオフからロングバレルをメイク。エクセレントの9.0をスコアして松岡をコンボに追い込む。それに応えるかのように松岡も大きく口を開いたチューブにプルイン。7.15をスコアしてコンボを外すもニード9.6。松岡は惜しくもここで敗退。村上舜がファイナルへ勝ち上がった。

 

 

激しいシーソーゲームに仲村がパーフェクト10。 


フルローテーションをメイクした仲村拓久未

 

今シーズン、向うところ敵なしの圧倒的な強さを見せる仲村拓久未と、2010年のグランドチャンピオンである大澤伸幸がセミファイナルの第2ヒートで対戦。ヒート前半にコミットしたターンのコンビネーションで7.5ポイントをスコアしてリードをとる大澤。


仲村拓久未は3本の波を乗り終えてボードチェンジ。しかしエクセレント8.0が必要な状況に追い込まれた仲村だったが、大澤のプライオリティミスを逃さず、フルローテーションで8.5をスコアして大逆転。

 

 

仲村拓久未のパーフェクト10ライド

 

 

大澤もグッドセットを掴み、素晴しいターンのコンビネーションで7.9をスコアして再びトップを奪い返す。仲村はニード6.9。逆転に次ぐ逆転の激しいシーソーバトル。再びトップを奪いマキシマム・ウェイブも残り1本となった仲村は、大澤が逃した波をゲット。ディープなバレルを高速でメイク。それが何とパーフェクト10となり、仲村拓久未が今シーズン5度目のファイナル進出を決めた。

 


破れたが大澤伸幸のサーフィンも素晴しかった。

 

 

JPSA初優勝の村上舜がオールジャパン・タイトルを獲得 


今後の日本のサーフィン界を担う二人がファイナル対決

 

今大会で最も際立ったサーフィンを見せていた村上舜と仲村拓久未のゴールデンエイジの2名によるファイナル。その30分間のファイナルは、お互いのサーフィンスキルを披露するかのように僅差の激しい戦いが続いた。ヒート中盤では仲村拓久未がトップスコア7.5で村上を僅かにリードした。

 

そして後半に入り、村上がバックハンドの深いボトムターンから、信じられないほど際どいセクションへのビッグリエントリーをメイク。3マニューバーを入れてエクセレントの8.25をスコア。仲村をついに捕らえた。

 

更にエクセレントの9.3をスコアした村上は、仲村をコンビネーションに追い込む。最後は仲村がマキシマム・ウェイブを乗り終えて終了。村上舜がJPSA初優勝という形でオールジャパンという栄誉あるタイトルを獲得した。

 


 

 

 

ウイメンズは田代凪沙がコンボで今季初優勝 


優勝した田代凪沙

 

16時の満潮に向いコンディションが上向ことを期待して、約1時間のウエイティング を経て、ウイメンズのセミファイナルから再開。パワフルなバックハンドで勝ち上がった宮坂桃子と、昨年度のグランドチャンピオンである田代凪沙、そして世界で活躍する大村奈央と、今シーズンJPSAランキング5位に付ける宮坂莉乙子が顔を揃えた。

 

宮坂莉乙子は第2位

 

 

ファイナルに勝ち上がったのは、ソリッドなフォアハンドのマニューバーを決め、今大会絶好調だった宮坂桃子を下した田代凪沙と、バックハンドでビッグセットにチャージして大村奈央を下した宮坂莉乙子がファイナルに勝ち上がった。

 

今シーズン初優勝の田代凪沙

 

18才の田代凪沙と宮坂莉乙子のファイナルは、ハイタイドに向けて刻一刻とコンディションが変化する中で、サイズアップ。じっくりと波をセレクトした田代凪沙がグッドセットをキャッチ。クリティカルなセクションでの素晴しいターンとインサイドのロールインをメイクし、8.25のエクセレントをスコア。宮坂をコンビネーションに追い込んで、今季初優勝を決めた。

 


 


宮坂莉乙子。QFで最後の演技で、フィンが取れる。でも、板は大丈夫。

谷口絵里菜。試合中に靭帯を伸ばすアクシデント。

今日のMCは細川哲夫、脇田貴之に加え、田中譲も参加。

村上舜。R-1からすべて1位で勝ち上がり、JPSA初優勝!おめでとう!
地元開催で思い切ったサーフィンを見せていた加藤嵐だがQFで大澤伸幸に僅差で敗退

クオーターファイナルで仲村拓久未との激しいバトルの末破れた喜納海人
今回クオーターファイルまで勝ち上がった川畑大志
スポンサーシードでR3から出場した安井拓海だったが、QFで松岡慧斗に敗れた。
磨きのかかったカーヴィングターンを披露し大村奈央だったがセミファイナルで敗退
バックハンドのビッグマニューバーで勝ち上がった宮坂桃子はセミファイナルで敗退。
今シーズン全8戦中の5戦において、3戦で優勝し、全ての試合でファイナルまで勝ち上がっている仲村拓久未。悲願のJPSAグランドチャンピオンも目前だ。

 

 

表彰式は明日。NSAとの合同で開催。

ショートボード第5戦「Blue Eco System ALL JAPAN」
男子
優勝:村上舜
2位:仲村拓久未
3位:松岡慧斗、大澤伸幸

女子
優勝:田代凪沙
2位:宮坂莉乙子
3位;宮坂桃子、大村奈央

 

写真&リポート:山本貞彦

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