JPSA第2戦「伊豆下田 CHAMPION PRO」で仲村拓久未JPSA初優勝。大村奈央は大逆転勝利。

JPSA第2戦「伊豆下田 CHAMPION PRO」で仲村拓久未JPSA初優勝。大村奈央は大逆転勝利。 


JPSA初優勝の仲村拓久未

 

2014年6月29日(日)  静岡県下田市白浜:JPSAショートボード第2戦「LesPros entertainment presents 伊豆下田 CHAMPION PRO supported by KAIDO」は大会最終日。昨日までの悪天候とは打って変わって、素晴しい晴天とオフショアが戻って来た伊豆白浜。サイズアップもしてイベントのベストコンディションでファイナルデイを迎えることが出来た。

 

そんな中で行われたファイナルは、今シーズン開幕優勝を果たし勢いに乗る辻裕次郎と、ASPジュニアツアーやISAの日本代表選手として活躍する仲村拓久未、ベテラン選手として若手の育成にも力を入れ、JPSA選手会長を務める田中樹、そして、今回プロトライアルを全て1位で勝ち上がり、ファイナルまでの全10ラウンドを勝ち抜いた堀越力というメンバーが顔を揃えた。

 

仲村拓久未

 

ヒートは、スタートホーンと同時に堀越力がフォアハンドで得意のブロウテール・スライドで4.5をマーク。さらにバックハンドのリエントリーで得点を重ね、ヒートをリードしていく。

今回のイベントで絶好調の辻裕次郎は、バックハンドで高さのあるリエントリーを決めて、エクセレントの8.0ポイントをマーク。バックアップも4.15をスコアして、ヒートスコア12.15で、下位の選手を大きく引き離しファイナルを完全にリードする。

 

辻裕次郎

 

狙いを右側のポイントに絞った田中樹は、波を辛抱強く待つ。クオーター、セミファイナルと調子を上げた来た仲村拓久未は、ミドルセクションの切れた波を使いスコアを重ねる。フォアハンド、バックハンドともに激しくチャージを繰り返して2位につけ前半を折り返す。

更に仲村は、後半に入りカーヴィングターンを含む3アクションを決めて、7.25をスコアして辻裕次郎を捕らえる。残り時間5分で辻が逆転に必要なスコアは4.25。さらにマキシマムウェイブの残りは1本と追い込まれた。

 

 

しかし、辻はバリの開幕戦でも同じようなシチュエーションで大逆転で勝利を手に入れており、そんな辻裕次郎を警戒した仲村は、ピッタリとマークする。そし て、ラストウェイブで辻と仲村が同じ波にテイクオフし交錯。互いに自分のポジションを正当化するようにアピールする二人。しかし辻がインタフェアを取ら れ、仲村拓久未が見事JPSA初優勝を決めた。

 


 

チェック!仲村拓久未と辻裕次郎。

残り5分で拓久未が11本目に7.25を出し、裕次郎はニード4.25ポイント。しかも、裕次郎もあと1本!
そして、最後に2人で競ってどちらも譲らず、そのままのテイクオフ!ワイプアウトでこのままタイムアップ。
どちらのインターフェアか?それともダブルか。

コールは裕次郎に3対1でインターフェアという裁定。
ということで、仲村拓久未がJPSA初優勝という結果に。
昨年の茨城で大野修聖に負けた悔しさを晴らすことができたね。おめでとう!

 

 

 

大村奈央が大逆転勝利 


 

女子のセミファイナルでは、前回のバリで2位となったベテランの谷口絵里菜と、3年連続グランドチャンピオンの庵原美穂が敗退するという番狂わせが発生する中、女子のファイナルは、昨日エクセレントをマークした高橋みなと、今回絶好調の水野亜彩子という大会スポンサーであるレプロエンタテインメント所属のプロサーファーと、野呂玲花、大村奈央が顔を揃えた。

 

大村奈央

 

そのファイナルは、水野亜彩子がフォアハンドの激しいリエントリーでスタート。更にロングウォールのライトを掴み、バックハンドで素晴しいマニューバーを描いた水野は、ファーストライドの4.00に続き、そのバックハンドで6.25をマーク。スタートから僅か数分でヒートスコア10.25として、素晴しいスタートを見せる。大村奈央もバックハンドのリエントリーで4.00、4.25をスコアして2位。リズムを掴めなかった高橋みなともセットのライトを見つけ、追い上げる。

 

野呂玲花

 

激しく波を攻める野呂玲花は、ワイプアウトでスコアが伸ばせなかったが、後半に入り、セットのライトをキャッチ。カーヴィングターンとビッグなリエントリーで6.90をスコアして一気にトップへ。さらにバックアップを4.5として、リードを広げた。

 

大村奈央もフォアハンドのカーヴィングターンのコンビネーションで6.60をスコア。1位の野呂玲花を追い上げる。規定の波数12本を乗り終えた野呂玲花は、ヒート時間を7分残しながらも海から上がり、戦いを見守ることに。

 

そして、終了間際、大村奈央がライトブレイクをキャッチ。際どいセクションへヴァーティカルなリエントリーをコネクトして、6.25をスコア。ヒートスコア12.85として、大逆転で勝利を手に入れた。

 

 

男子セミファイナル

田嶋、林はここで敗退。

 

男子セミファイナルのヒート1は、林健太、仲村拓久未、田嶋鉄兵、辻裕次郎の戦い。ロータイドに向い、早いブレイクが目立つなか、キレたライトブレイクを見つけた仲村が、4.00、4.75をスコアしてヒートをリード。林健太が2位につける。辻裕次郎はレフトブレイクを掴むもショートライドでスコアが伸びない。残り時間5分で鋭いバックハンドのリエントリーを見せた辻は、3.7ポイントをスコアして逆転に成功。更に田嶋鉄兵が、フォアハンドのビッグリエントリーで4位から2位へ。追い込まれた辻だったが、最後までぶれない安定した試合運びを見せ、バックハンドのベストライドを決めて再び逆転。仲村と辻がファイナル進出を決めた。

 

田中英義はセミファイナルで惜しくも敗退。

 

男子セミファイナルのヒート2は、田中英義、田中樹、堀越力、和光大の戦い。今回プロ公認を得たばかりの堀越力がスタートからチャージして、素晴しいスタートを見せる。そして、同じくスタートから果敢に波を掴む田中樹が2位につける。和光大も素晴しいカーヴィングを見せるも最後のワイプアウトが目立つ。田中英義は早いブレイクを選び切れず、スコアを伸ばせなかった。しかし後半に入り2位に浮上。堀越力はレフトでフォアハンドのフィンを抜く激しいリエントリーを見せ、高得点へ繋げる。ヒート終盤には田中樹がフォアハンドのグッドライドで4.50をスコアして逆転。1位となり、2位の堀越力とともにファイナル進出を決めた。

 

優勝候補の声も高かった喜納海人は惜しくも敗退。

 

男子優勝 仲村拓久未 2位 辻裕次郎 3位 田中樹 4位 堀越力
女子優勝: 大村奈央 2位 野呂玲花 3位 水野亜彩子 4位 高橋みなと
レプロ所属のアスリート、水野亜彩子、高橋みなとを囲んで。
ベストオブザベストライド賞 サポーテッドバイ/ヴィリダリ・デセルタ(キッズセイバー)。大会のベストライディングには、男子 10万円、女子 5万円。QFから先のハイポイントに与えられた。辻裕次郎。8.0ポイント 高橋みなと。8.75ポイント
野呂玲花。ヒートをリードするも、残り7分でマキシマムウェイブ12本の乗り終え上がることに。しかし、確実に地力は上がっているよ。この経験を次ぎにつなげましょう!
大村奈央。ニード4.81ポイント。残り1分でなんと6.25ポイントを出し大逆転!おめでとう!優勝は2012年のバリ以来。
水野亜彩子。試合前半は亜彩子ペース。このまま優勝かと思われたが、逆転され3位。しかし、最後まで諦めず攻め姿勢はイイね!
高橋みなと。ファイナルは自分のサーフィンができなかったが、トレーニングと日々の努力はいつか報われる。ゴー!みなと!
辻裕次郎。準優勝だけど、サーフィンが素晴らしい。見ていて飽きない。次に何をやるのか予測不能。だから面白い。次のステージに上がったな。このライディングが8.0ポイント。この写真はセカンドマニューバーのもの。
田中樹。試合中盤、セット間隔が長いながらもポテンシャルのある波が入る会場右に狙いを絞るが、予想に反して潮が引きサイズダウン。的中していれば、まんまと逆転優勝は樹になったはず。
堀越力。波が波だったので実力も出せなかったが、この経験は自信につながったはず。次からはガードされることが増えるけど、イケイケで攻めちゃってください。
今村大介最後の挨拶。
伊豆クルーを囲んで!

 

 

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撮影、キャプション:山本貞彦

 

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  • 期  日/6月26日(木)~29日(日)
    ※プロトライアル同時開催
  • 会  場/静岡県下田市白浜
  • 特別協賛/株式会社レプロエンタテインメント
    協  賛/濵田酒造株式会社