JPSAショート第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』大野修聖が4連勝。庵原はオールジャパン3連覇。

JPSAショート第4戦『ALL JAPAN PRO 新島』大野修聖が4連勝。庵原はオールジャパン3連覇。 


 

2013年9月1日(日)、東京都新島において開催中のJPSAショートボード第4戦『ALL JAPAN PRO 新島 supported by LesPros entertainment』は大会最終日。大会会場は再び、間々下ポイントへと移動。天気は雲。風強し。波は頭。風の影響を受けたラフなコンディションのなか、男子QFからスタート。男女のチャンピオンが決定した。

 

 

大野修聖
田中英義は8.50という本日の最高点となるエクセレントをスコア

 

男子では、クオーターファイナルでは、田中英義が小川幸男を、仲村 拓久未が田中樹を、渡辺寛が高梨直人を、大野修聖が河村海沙を下してセミファイナル進出。セミファイナルのヒート1では、仲村拓久未と田中英義が対決。スタートから6.75をスコアしてヒートをリードしていた仲村に対し、田中英義は、ヒート後半に8.50という本日の最高点となるエクセレントをスコアして大逆転。今回のフォームサーファー同士の激しいバトルを田中英義が制した。ヒート2では渡辺寛が、大野修聖と対戦。大野が再びファイナルへ勝ち上がった。

 

田中英義と大野修聖のファイナル。 


大野修聖。この後もJPSA残りの2戦も参戦を表明。これでグラチャンにもっとも近い存在に。

 

 

田中英義と大野修聖のファイナル。ヒート開始のホーンと同時に両者ともライトブレイクでファイナル・キャンペーンをスタート。すかさずセカンドウェイブで大野が、フォアハンドのクローズセクションでのビッグ・リエントリーで6.75をスコアしリードをとる。

 

 

良い波を最後まで待って逆転する作戦だったが、逆にマーの術中にハマり追い込まれる結果に。

 

 

再びレフトの波にテイクオフした大野修聖。深いボトムターンからヴァーティカルに上がるリエントリーを決めて、ワンマニューバーで4.50をスコア。バックアップを塗り替えてヒートスコア11.25でその差を広げる。リズムを掴んだ大野は次々つとレフトの波にテイクオフ。ロールインとリエントリーのコンビネーションで7.15をスコア。ヒートスコア13.90として完全にファイナルを支配する大野。充分に逆転出来るポテンシャルを持ち、イベントのベストスコアを持つ田中英義は、トップを掴むだけの波を探し続ける。しかし、焦りからかダンパーに手を出してしまう。

 

 

これでJPSAは開幕から4連勝!国内戦は今季6勝目の大野修聖。

 

それに対し、プライオリティを持った大野が形の良いレフトをゲット。トップで激しくテールを蹴り出し、ねじり込むハードなターンをファーストマニューバーで見せる大野は再び7.10とバックアップを塗り替え、ヒートスコア14.25で田中英義をついにコンビネーションに追い込む。残り時間5分を切って、プライオリティを持った田中英義が、ライトのセットをゲット。ビッグな3マニューバーを見せて6.85をスコア。ニード7.4まで追い上げるが、そこでタイムアップ。大野修聖がJPSA4連勝を決めた。

 

 

 

高橋みなと、庵原美穂の女子のファイナル 


庵原美穂  新島のALL JAPAN PROを3連覇!見事です。

 

女子ファイナルは高橋みなとと庵原美穂。オープニングライドは、高橋みなとがゲットし、バックハンドで3.75をスコアしてスタートする。かなり沖でポジショニングして波を掴んだ庵原。緩慢なセクションにスコアが伸びず2.25でファイナル・キャンペーンをスタートさせる。オールジャパンのディフェンディング・チャンピオンである庵原は、3年連続でオールジャパンのタイトルを獲得出来るのか。また今年ASPーWJCジュニアのワールド・チャンピオンシップに日本代表として出場する高橋みなとは、この新島でJPSA初優勝を飾れるのか。

 

高橋みなと 

 

セットが入らず、ヒート中盤に差し掛かり庵原がピーキーなレフトをゲット。深いボトムターンから打点の高いアンダーザリップのビッグターンを決めて7.25をスコア。続けてレフトの波を掴む庵原。2マニューバーで5.75をスコア。高橋みなとはニード9.25と追い込まれる。ヒート終盤に差し掛かり、再び庵原美穂が、レフトの波にテイクオフ。バックハンドでコミットしたバックハンドのコンビネーションで6.50をスコア。ヒートスコアを13.75として、高橋をンビネーションに追い込んだ。新島では負けなしの庵原美穂が強さを見せつけて優勝。3年連続でオールジャパン・タイトルを獲得した。

 

お互いの健闘をたたえ、固く握手

 

ベストオブザベストライド賞の橋本小百合と田中英義

また、今大会もベストオブザベストライド賞 サポーテッドバイ/ヴィリダリ・デセルタ(キッズセイバー)があり、大会のベストライディングには、男子 10万円、女子 5万円の賞金が用意され、田中英義と橋本小百合が賞金を獲得した。

 

 

 

JPSAショートボードは、最終2戦が残された状態。男子は6戦中の4戦全勝でここまで来ている大野修聖が完全な独走態勢。最終戦を待たずに次回の大洗でグラチャンが決定しそうだ。女子は今回、橋本小百合がアーリーラウンドで破れ、ランキング3位の庵原美穂が優勝したため、かなり面白い展開となって来た。次回のJPSAショート第5戦は、9月6日(金)~8日(日)茨城県大洗町 大洗で開催予定。次回もサーフメディアでは現地から最新情報をお伝えしますのでお楽しみに。

 

 

 

写真、キャプション:山本貞彦

 
大野修聖。今大会はラウンドを勝ち上がるとともに調子を上げ、ファイナルでは完璧な勝利を見せてくれた。
大野修聖。波がひとたび上がれば、マーのレールワークが炸裂。パワー全開でスプレーを飛ばしまくる。見せ場を作ることをわかっている。
仲村拓久未 先攻逃げ切りでプレッシャーをかける作戦だったが、ヒデは全く動じなかった。
仲村拓久未 でも、試合の駆け引きは上手くなってきたね。
渡辺寛   今、出来ることはすべてやった。マーとの対戦でわかった今の自分に足りないところ。まずはこれを知ること。それが君を強くする。
田中樹   今回は若手に一本取られたが、それでも逆転への試合運びは見習うものがある。
河村海沙  ハワイのビッグウェーブを乗りこなすことができるハートがあるならば、コンペももっとやれるはず。次に期待です。
高梨直人  伝家の宝刀のバックハンドが不発に終わった。しかし、レールワークは素晴らしい。
小川幸男  前は集中しすぎて自分を見失うこともあったが、今はコントロールできるようになった。これから強くなるよ。
庵原美穂  波が大きくなれば技が冴える。
庵原美穂  グラチャンは意識せず、残り2戦も自分のサーフィンをするだけですと語った。謙虚です。
高橋みなと JPSA初優勝を狙い試合に臨んだものの、自分のサーフィンができず準優勝という結果。栄冠は次回にお預け。ガンバです!
福島寿実子 初のマンオンマン。手探りながらもやりきった。この経験が明日へと繋がる。
谷口絵里菜 このコンディションならば絵里菜優位かと思ったが、波の選択に迷いが出てセミで敗退。
大野修聖  これでJPSAは開幕から4連勝!国内戦は6勝目と快進撃を続ける大野修聖。優勝おめでとう!
メンズファイナリスト
ウイメンズ・ファイナリスト

 

JPSAショートボード第4戦『ALL JAPAN PRO 新島 supported by LesPros entertainment』

男子

優勝 大野修聖
2位 田中英義
3位 仲村拓久未、渡辺寛
5位 小川幸男、田中樹、高梨直人、河村海沙

女子

優勝 庵原美穂
2位 高橋みなと
3位 谷口絵里菜、福島寿実子
5位 須田那月、宮坂桃子

ベストオブザベストライド賞
サポーテッドバイ ヴィリダリ・デセルタ(キッズセイバー)

男子 10万円  田中英義  (8.50pt)
女子   5万円  橋本小百合    (7.50pt)