ASP「パンティン・クラシック・ガリシア・プロ」で新井洋人が5位。

ASP「パンティン・クラシック・ガリシア・プロ」で新井洋人が5位。 


Hiroto Arai (JPN)

プラヤ・デ・パンティン、ガリシア、スペイン(2013年8月31日土曜日)ASP「パンティン・クラシック・ガリシア・プロ」の大会5日目は、、クリーンな2-3フィートのコンディションでメンズの3スター・イベント・ラウンドオブ32からスタート。ファイナルデイを迎えた。今回のイベントで高得点をマークし、世界のジャパニーズ・サーファーの存在をアピールした新井洋人と大原洋人のW洋人が、注目のファイナルデイに挑んだ。

 

W洋人がクオーターファイナル進出 


 

新井洋人はメンズ・ラウンドオブ32のヒート1で、ビリー・ステアメンド(NZL)、ディラン・ライトフット(ZAF)、ネイザン・ヘッジ(AUS)と対戦。ヒートはいきなりネイザン・ヘッジのインターフェアでスタート。新井洋人はスタートからフォアハンドのカーヴィングのコンビネーションで4.67、セカンドウェイブではバックハンドでクリティカルなターンでインサイドまで繋ぎ、クローズセクションのリエントリーで5.50をスコア。ヒートスコア10.17で素晴しいスタートダッシュを見せ、ヒートをリードする。

インターフェアを侵しながらヒートのベストスコア6.50と6.00を持つネイザン・ヘッジが2位につける。他の選手が後半に追い上げを開始する中、新井洋人は残り時間10分を切り、ライトのビッグセットをキャッチ。フォアハンドでブロウテールリバースとクローズセクションでのリエントリーを決め、6.10をスコア。ヒートスコアを11.60とする。ラストセットで3位だったステアメンドが7.10をスコア。大逆転でトップへ。新井洋人は2位となるも、見事クオーターファイナル進出を決めた。

 

 

ヒート3で大原洋人が、マテイア・ヒキリー(PYF)、イアン・ゴウベイア(BRA)、イマノ・ヤレギ(EUK)と対戦。各選手がアベレージ・スコアでヒートをスタートする中、大原洋人はじっくりとセットを待つ。ハイタイドでブレイクしにくくなり、波のリズムが掴めない大原洋人だが、ようやくセットを掴み、クリティカルな2つのリエントリーで4.90をスコア

ヒート中盤に入ると、マテイア・ヒキリーがレフトの波をフォアハンドでエアリバースをメイク。大原は3位となる。後半に入り、ヒキリーが再びグッドレフトを掴み、7.60をスコア。完全ヒートをコントロールする。大原洋人はミドルからのレフトを掴みバックハンドでノートリムで3発のリエントリーをメイク。6.07をスコアして2位へ躍り出る。再びレフトの波でチャージを見せる大原は8.30のエクセレントをマーク。下位の選手を大きく引き離しラウンドアップを決めた。

 

 

新井洋人がセミ進出、大原は惜しくも敗退で 13位。 


大原洋人

 

クオーターファイナルの第1ヒート。オープニングライドをとったのは大原洋人。フォアハンドで太いトラックを刻みながら、シャープなオフザトップを繰り出し、4.10をスコアする。レフトの波でコミットしたフォアハンドサーフィンを披露したブラジルのデビッド・ドゥ・カルモ7.67というハイスコアをマークする。アベレージを2本揃えたステアメンドが2位をキープする。ヒート中盤にラファエル・ペレイラが6.10をスコア。バックアップを5,83でトップに躍り出る。

4位を強いられる大原。ヒート後半に入り、セットのライトを掴んだ大原。しかし緩慢なブレイクを見せる波に手こずり3.03。ペレイラは再びバックハンドでバックアップを伸ばし、リードを広げて行く。インタフェアーを侵しながら2位をキープするデビッドは、再びコミットしたマネーターンを連打。それがエクセレントの8.57となり大逆転。

 

残り時間10分となり、大原はミドルセクションからライトを掴み、5.00をマークして3位に浮上する。続けてライトのセットを掴んだ大原は6.37をスコア。2位になるために5.6が必要だ。しかし残り時間5分。今度は4位だったステアメンドがフォアハンドで6.77をスコアして2位へジャンプアップ。4位を強いられ絶体絶命の大原。ヒート終了間際、最後まで諦めない大原は、再びカービングスラッシュのコンビネーションで5.47。そしてヒート終了ホーンにバックハンドで4.00を叩き込むも逆転ならず、惜しくも4位敗退で、13位でフィニッシュとなった。

 

 

新井洋人が起死回生のエアリバースでセミファイナル進出 


Hiroto Arai (JPN)

 

 

新井洋人のクオーターファイナルは、ヒート開始直後にスティーブン・ピアソンがシャープなバックハンドで7.17、レアンドロ・ウスナも4.33をスコアして、ヒートがスタートする。ヒート中盤に差し掛かり、ようやく波を捕らえた新井洋人はバックハンドで3.67をスコア。ヒート前半にアベレージを2本揃えたレアンドロ・ウスナもバックハンドで。ヒキリーはレフトの波でフォアハンドエアリバースを決めて5.80をスコアする。

後半に入りレフトのビッグセットを掴んだピアソンはバックハンドチャージを見せ9.07のエクセレントをスコア。1位のポジションを固める。思ったような波が掴めずリズムが全く合わない感じの新井はヒートスコア僅か8.47で4位へと追い込まれる。残り時間10分。セットのレフトを掴んだ新井洋人は起死回生のバックハンドのビッグ・エアリバースを決める。それにジャッジは6.57を与え、新井は2位にジャップアップする。

再びレフトの波でビッグな2マニューバーをコンプリートする新井は6.93をマーク。トップのピアソンが再び9ポイントをマークしたため2位以下はコンボ。ヒート終了間際、4位のヒキリーがレフトのビッグセットを掴み6.87をスコアして3位に浮上するするもそこでタイムアップ。下位の追撃を振り切り新井洋人が2位でセミファイナル進出を決めた。

 

 

新井洋人は3位で敗退。5位でフィニッシュ 


 

新井洋人のセミファイナルは、スティーブン・ピアソンがシャープなバックハンドで6.50をスコアしてスタート。それに対する新井洋人もファーストウェイブからバックハンドでコミットしたターンを見せて6.00をスコアする。このヒート唯一のグーフィーのデビッド・ドゥ・カルモはスピーディなフォハンドで8.67のエクセレントをスコア。目紛しいヒート展開となる。

ビッグセットのレフトを掴んだ新井洋人。深いボトムターンからクリティカルセクションへのリエントリーを2発決めて6.93をスコア。ヒートスコアを12.93として2位に付ける

しかし、スティーブン・ピアソンがフォアハンドで9.63のエクセレントをスコア。全員がエクセレントをマークする激しいヒートとなり、新井は一気に4位を強いられてしまう。そして、ステアメンドがバックハンドのビッグなフルローテーションをコンプリート。9.00をスコアして1位へ。ヒート後半に入り再びバックハンドでリエントリーを連打する新井洋人。7.17をスコアして3位に浮上する。しかし残り時間10分を切り、新井が逆転には9.34が必要だ。だが無情にも逆転出来るだけの波は入らずにタイムアップ。新井洋人は3位で敗退。5位でフィニッシュとなった。

 

 

今回のASPキャンペーンを5位という成績で締めくくった新井洋人。フランスのラカナウで行われたASPジュニア「エアウォーク・ラカナウ・プロ・ジュニア」でダイナミックでパワフルなアプローチでラカナウを攻め、5位という素晴しい成績でそのキャンペーンをスタートさせた新井洋人は、同時開催のASP5スター「ソルーズ・ラカナウ・プロ」ではR64で4位敗退で49位。その直後にアメリカ東海岸のバージニアに移動し参加した4スターのVans Proでは、板が届かず大原洋人の板を借りて出場。不運の3位敗退で65位。そして、再びヨーロッパのスペインに飛び、今回のASP「パンティン・クラシック・ガリシア・プロ」でセミファイナルまで勝ち上がり、5位となった。夏にアメリカで行われたUSオープン・メンズ・ジュニア・プロでは7位となり、少しづつ結果を残し始めている新井洋人。今後の活躍に期待が掛かる。

 

今回、一緒にツアーを共にした大橋海人、大澤伸幸、大原洋人、新井洋人 ご存知のようにバージニアで開催されたASP4スターイベントで大橋海人が4位。大原洋人がジュニアで3位となり、確実に世界への1歩を踏み出したジャパニーズ・サーファー達。各大会での評価も非常に高く、彼らのライディングも、しっかりとスコアに現れていた。また今回は日本のサーフィンレンジェンドである糟谷修自がコーチとして参加。彼のコーチングが大きな力になっていたことは間違いないだろう。これからも続くの彼らの戦い。世界を目指しチャージを続ける彼らの活躍を期待しエールを送り続けたい! 頑張れ!日本!

 

 

イベントはファイナルが行われ、スティーブン・ピアソンが優勝。明日はウイメンズ6スターのファイナルデイとなる。

 

オフィシャルサイトではライブ中継も行われています:http://aspeurope.com/pantin2013/