エイドリアン・バカンがビラボン・プロ・タヒチで優勝。スレーターはASP WCTをリードする
チョープー、タヒチ（2013年8月18日日曜日）ASP-WCT第6戦「ビラボン・プロ・タヒチ」が終了。エイドリアン・バカン（AUS）が、ソリッドな4～6フィートのコンディションで行われたファイナルで、11タイムASPワールド・チャンピオンで4タイム・ビラボン・プロ勝利者であるケリー・スレーター（USA）を破り優勝した。
今シーズンの「ビラボン・プロ・タヒチ」は、世界のベストサーファーがエレクトリックな19ヒートを行うマラソン・ファイナルデイでクライマックスに達し、チョープーの有名なサウス・パシフィック・リーフ・パスでは、イベントを通してハイパフォーマンス・バレル・ライディングが再定義された。
ファイナル・デイに大暴れをしたエイドリアン・バカン（AUS）は、本日合計5回のヒートを通してエクセレント・スコアを記録した。驚くほどディープなフォアハンドのバレルでファイナルをスタートさせたバカンの連続９ポイント・ライドは、ヒート終了間際に見せた命知らずのライトハンド・バレルを含む、スレーターのインスパイアされたリカバリーを食い止めるのには充分なものだった。
「信じられないです。」と、バカンが言った。「ケリーは素晴しい。僕は彼が最後に逆転すると思っていました。あのライトには行くことができませんでしたが、行くべきだった。優勝したなんて信じられません。太陽が残り5分で顔を出し、全てが本当にスペシャルな瞬間でした。」
バカンのWCT優勝は、８年という彼のキャリアにおいて2度目。初優勝は2008年にスレーターに対したフランスでのイベントであった。そして今回の優勝でバカンは、2013年のASP WCTランキングで、18位から10位へジャンプアップした。「今日は自分をステップアップさせなければならないと思っていました」とバカンが言った。
「今日は、何人ものビッグネームを倒して進まなければならなかった。毎回パドルアウトするとき、僕は自分に2本だけ乗ればいいんだと自分に言い聞かせていました。それは自分のヒート毎の合い言葉で、それが良い結果に結びついたんだと思います。」
壮絶なワイプアウトを食らいながらも絶好調だったスレーターは、バカンに対したファイナルまで5ヒートを勝ち上がり、ファイナルデイをコントロールしていた。しかし、ファイナルでのバカンのアーリーリードは、スレーターが克服するには、あまりにも大き過ぎた。「今日は確かにいくつも大打撃を食らった。」と、スレーターが言った。「今は大丈夫だけど、途中で肩を脱臼した感じもあった。今日の波は本当に良い波で、エース（エイドリアン・バカン）はヒートのスタートで、最高の波をゲットすることができた。あの2本は素晴しかった。僕は優勝を狙っていたけど、エースが一日中本当に良いフォームでいたし、彼は勝利者に相応しいと思うよ。」
今回惜しくも優勝を逃したスレーターだが、今回の結果で今シーズ4つのイベントを残し、2013年のASP WCTランキング第1位のポジションへとジャンプアップした。「トラッスルズ、ヨーロッパ、パイプは、自分にとって、かなり強力なレッグである」と、スレーターが言った。「今回のトップはかなり僅差なので、シーズン終盤に向けて、かなり面白い展開になって来ると思うよ。」
カイ・オットンのパーフェクト10
ビラボン・プロ・タヒチのフォーム・グーフィー・フッターのひとりであったカイ・オットン（AUS）は、セミファイナルまで一貫してエクセレントなシングルスコアとヒート・トータルを記録した。情熱的でコミットしたフォアハンドのチューブ-ライディング・アプローチは、スレーターには及ばなかったが、彼にとってキャリアベストの3位をマークした。
「今年の自分にとって、かなり重要な瞬間です」と、オットンが言った。「今回の結果は、間違いなく来年のクオリファイに向けて最高の位置に自分をセットアップしてくれと思います。ケリーを倒したかったけど、時に事が思うようにいかない事はあるのです。でも結果には満足ですよ。」
２度のASPワールド・チャンピオンで昨年のビラボン・プロ・タヒチ勝利者であったミック・ファニング（AUS）は、イベントを通して素晴らしいフォームでいたが、セミファイナルでバカンに破れた。「大局的には良かったと思う」と、ファニングが言った。「セミファイナルだし、文句は言えないね。エース（バカン）は素晴らしいスタートで素晴らしいヒートを持った。そして、僕には逆転出来るいくつかのチャンスがあった 。しかし、チューブ・モンスターにつかまったよ。」
ジョン・ジョンがＡＩアワードを受賞
ジョンジョンのパーフェクト10
アーリーシーズンの怪我からの復活以来、センセーショナルなフォームを続けるジョン・ジョン・フローレンス（HAW）。今回のタヒチの優勝候補のひとりだったフローレンスは、バカンに対したクオーターファイナルで、信じがたいダブル・バレルのパーフェクト10をスコアしたが、バカンの2本の9ポイントを揃えた巨大なヒート・トータルを逆転できなかった。今回5位となったフローレンスだが、今は亡き３Xワールドチャンピオンであり、タヒチのハイパフォーマーであったアンディ・アイアンズのモスト・コミッテッド・アワードを受賞した。
「僕は、ＡＩモスト・コミッテッド・アワードを受賞し非常に光栄に思います。」と、フローレンスが言った。「彼は、僕たちの子供の頃の良き指導者で、僕たちはAIが居なくなって、本当に寂しいです。僕たちは今でも彼の海の中でしていたことをリスペクトしています。僕は確かにもっと上位を狙いたかったですが、この賞は自分にとっては特別なものです。次のイベントが楽しみですね。」
次の2013 ASPワールド・チャンピオンシップ・ツアー（WCT）は、9月15日から21日で行われるサザン・カリフォルニアのトラッスルズで行われる「ハーレー・プロ」。そちらのリポートもお楽しみに。
オフィシャルサイト：http://www.billabongpro.com/tahiti13
ビラボン・プロ・タヒチ・ファイナル結果：
優勝：エイドリアン・バカン（AUS）18.94
2位：ケリー・スレーター（USA）17.90
ビラボン・プロ・タヒチ・セミファイナル結果：
SF 1：エイドリアン・バカン（AUS）18.67 def.ミック・ファニング（AUS）15.80
SF 2：ケリー・スレーター（USA）16.73 def.カイ・オットン（AUS）7.67
ビラボン・プロ・タヒチ・クオーターファイナル結果：
QF 1：ミック・ファニング（AUS）12.07 def.ジョシュ・カー（AUS）7.06
QF 2：エイドリアン・バカン（AUS）19.17 def.ジョン・ジョン・フローレンス（HAW）17.33
QF 3：カイ・オットン（AUS）16.54 def.ジュリアン・ウィルソン（AUS）13.90
QF 4：ケリー・スレーター（USA）16.86 def.フレデリック・パターチア（HAW）8.66
ビラボン・プロ・タヒチ：ラウンド5
ヒート1：ミック・ファニング（AUS）14.20 def.ジェレミー・フローレス（FRA）13.40
ヒート2：エイドリアン・バカン（AUS）14.16 def.ジョディ・スミス（ZAF）8.30
ヒート3：ジュリアン・ウィルソン（AUS）18.00 def.C.Jホブグッド（USA）17.27
ヒート4：ケリー・スレーター（USA）16.74 def.ジョエル・パーキンソン（AUS）13.97
ビラボン・プロ・タヒチ：ラウンド4
ヒート1：ジョシュ・カー（AUS）16.67、ジェレミー・フローレス（FRA）16.47、ジョディ・スミス（ZAF）8.67
ヒート2：ジョン・ジョン・フローレンス（HAW）18.67、エイドリアン・バカン（AUS）17.80、ミック・ファニング（AUS）12.10
ヒート3：カイ・オットン（AUS）18.93、ジュリアン・ウィルソン（AUS）18.74、ケリー・スレーター（USA）14.77
ヒート4：フレデリック・パターチア（HAW）18.53、ジョエル・パーキンソン（AUS）7.47、C.Jホブグッド（USA）16.70
ビラボン・プロ・タヒチ：ラウンド3
ヒート9：ジュリアン・ウィルソン（AUS）13.34 def.アダム・メリング（AUS）0.73
ヒート10：C.Jホブグッド（USA）9.60 def.ヤイディン・ニコル（AUS）7.10
ヒート11：フレデリック・パターチア（HAW）16.70 def.ガブリエル・メディーナ（BRA）16.16
ヒート12：ジョエル・パーキンソン（AUS）16.33 def.。アライン・リオウ（PYF）15.76
ビラボン・プロ・タヒチ終了後：カレントASP WCTトップ５
1. ケリー・スレーター（USA）38,950pt
2. ミック・ファニング（AUS）37,900pt
3. ジョエル・パーキンソン（AUS）30,700pt
4. ジョディ・スミス（ZAF）29,200pt
5. タジ・バロウ（AUS）25,400pt
