ダカインISAワールド・ジュニアU16で稲葉が4位。アロハカップで日本が金メダル獲得

ダカインISAワールド・ジュニアU16で稲葉玲王が4位。アロハカップで日本が金メダル獲得 


U16で4位となりメダルを獲得した稲葉玲王 Rommel_Gonzales
アロハカップで優勝して表彰台に上がったチームジャパン _Tweddle
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(2013年6月17日月曜日 11:00更新、現地6月16日日曜日、ヒキリステ、ニカラグア)長かったダカインISAワールド・ジュニアがついにファイナルデイを迎え、クリーンなコンディションでコンテストがスタートした。ボーイズU16リパチャージのファイナルに勝ち上がった稲葉玲王は、レオン・グラッツァ(GER)、ラファエル・ヴェルート(BRA,)、ジェイク・マーシャル(USA)と対戦した。スタートから好調に波を掴む稲葉は、ファーストウェイブでエアリバースも決め4.00、さらに2,33をスコア。ヒートスコア6.33でヒートをリードする。レオン・グラッツァ(GER)もビッグなエアリバースで4.83。ジェイク・マーシャル(USA)も4.23をスコア。稲葉を追い上げる。

ヒート中盤に入ったセットを掴んだグラッツァが7.17、マーシャルが4.93をスコア。1位2位を独占する。3位を強いられた稲葉玲王は、後半に入り、セットのレフトを掴むと、ビハインドピークからテイクオフ。ハードなマネーターンを何度も繰り出し6.67をスコア。続けてレフトでフォアハンドのカーヴィングとリエントリーのコンビネーションで6.30をスコア。2位に浮上する。3位の選手をマークに入る稲葉。そのままタイムアップとなり、稲葉玲王はマーシャルに次いで 2位でグランドファイナル進出を決めた。

 

稲葉玲王がグランドファイナル進出 


稲葉玲王は、ボーイズU16のグランドファイナルで、オーストラリアのジェイコブ・ウイルコックス、イタリアのレオナルド・フィオラバンティ、アメリカのジェイク・マーシャルと対戦。スタート直後から激しいバトルが展開された。スタートからジェイコブ・ウイルコックスが6.50をスコアしてリード。稲葉玲王も2本のレフトを掴み、カーヴィングターンのコンビネーションで、6.93、4.83をスコア。しかし、レオナルド・フィオラバンティが素晴しいバックハンドサーフィンでエクセレントの8.00をスコアしてトップを奪い取る。

 

ファイナル進出を決めた稲葉玲王 Tweddle

 

稲葉玲王は今大会を4位でフィニッシュ。

 

3位で前半を折り返す稲葉玲王。ジェイク・マーシャルがバックハンドで多彩なマニューバーで6.53をスコアして2位に浮上。稲葉は残り時間10分を切り4位に追い込まれる。残り時間は5分。再びセットが入り出しゲームが動く。ジェイコブ・ウイルコックスがフォアハンドのパワーサーフィンでエクセレントの8.40をスコアして、トップを奪い返す。稲葉玲王もヒート終盤、高得点をマークしてきたフォアハンドでチャージを見せるがインコンプリートが続き、そのままタイムアップ。ヒートスコア11.76をマークした稲葉玲王は今大会を4位でフィニッシュ。

 

3年前の13歳のときにプロ資格を取得。史上最年少でプロサーファーとなった稲葉玲王も16歳となった。千葉の一宮でサーフショップを営む両親に育てられた稲葉玲王は、自分を磨くために、親元を離れオーストラリアやハワイへサーフィン修行にでた。そして、海外での試合経験が今回花開いた。プロ転向後、そのポテンシャルの高さから大きく注目されながらもメジャータイトルを獲得出来なかった稲葉玲王にとって、今回のメダル獲得は大きな自信に繋がり、今後の彼のプロサーファー人生の大きな糧となるだろう。これからの彼の活躍に期待したい。

 

 

アロハカップで日本が悲願の金メダル獲得! 


悲願の金メダルを獲得したチームジャパン Rommel_Gonzales

 

 

また、個人競技が終了したあとに、昨年のISAワールド・ジュニア上位7カ国に、今回ホストを務めた地元ニカラグア・チームを加えた8カ国のナショナルチームによる、国別対抗のチームチャレンジ「アロハカップ」が行われ、日本が初出場。キャプテン小林直海、新井洋人、稲葉玲王、仲村拓久未、宮坂桃子の5名が出場した。45分のヒート時間の中で、各選手が3本つづ波に乗り、15本の合計得点で競い合う。セミファイナルを1位でラウンドアップしたチームジャパンは、ファイナル進出した。

 

 

チーム一丸となってヒートに挑んだ日本 Rommel_Gonzales

 

ファイナルでは、アメリカ、オーストラリア、ペルーと対戦したチームジャパン。チームジャパンの先陣を切ったのは新井洋人。フォアハンドのストロング・マニューバーを見せて7.33をスコア。チームジャパンはトップとなる。オーストラリア、アメリカもハイスコアをマーク。目紛しく順位が変わる中、稲葉玲王と宮坂桃子もチャージを繰り返す。ヒート後半に入り3位を強いられたまま、4番バッターのキャプテン小林直海が登場した。小林はバックハンドで6.33をスコアすると、ラストウェイブではバックハンドのリバースも披露。8.87でチームジャパンをトップにへ導く。そしてラストバッターの仲村拓久未に願いを繋いだ。

 

 

仲村拓久未も全力で挑んだ。Rommel_Gonzales

 

仲村はファーストウェイブから、素晴しいバックハンドサーフィンを披露して、6.40をスコアしてリードをキープ。しかし、残り時間10分を切ってアメリカが6.27をスコアして逆転。追い込まれるチームジャパン。しかし、残り時間2分。ラストウェイブを掴んだ仲村は、スモールウェイブながらバックハンドで3つのマニューバーを入れて、キッチリとインサイドまでメイク。その波にジャッジは4.53を与え、チームジャパンが大逆転。「アロハカップ」で優勝して金メダルを獲得した。

 

アロハカップでは素晴しいスタートダッシュを見せ、金メダルに貢献した新井洋人
チームジャパン。今回選手と常に二人三脚で取り組んだコーチ陣の尽力は計り知れない

 

 


サーフィン日本、金メダル獲得で日本の国歌がISAの表彰台で初めて流れた。

 

 

チームジャパンにとって、今回のISAワールドジュニアは、昨年のイベントにおいて、史上初の5位入賞という結果を残していたため、大きな期待とプレッシャーが課せられていた。昨年はU16で銀メダルを獲得してた仲村拓久未は、今年からU18での出場。アンダー18の洗礼を受け、リパチャージ4で姿を消し31位となった。また今年がISAジュニア最後の年となる新井洋人は、昨年の6位を上回る結果を残すために気合いの入ったパフォーマンスを見せ、今年も7位でフィニッシュ。多くの重圧に打ち勝ち、2年連続で素晴しい結果を残した。そして、小林直海、新井洋人、稲葉玲王、仲村拓久未、宮坂桃子の5名が出場した「アロハカップ」では初出場にして見事優勝。悲願の金メダルを獲得した。

 

この世界戦を前に、合宿を行ったチームジャパン。そこで得た試合を最後まで諦めない気持ち、勝利するためのタクティクスを今回見事に実践した。また今回は、12才の西優司、13才の野呂海利、小山みなみが16才以下のクラスに出場。年上の大柄でパワフルなサーフィンを見せる外国選手たちを相手に大健闘した。この子達の経験が明日の日本に大きな財産となることだろう。そして、今回、昨年に続き国別ランキング5位をキープしたチームジャパン。この素晴しい経験は、彼らを一回りも二回りも成長させたに違いない。ISAの表彰台で初めて日本の国歌が流れたことは感無量だった。感動をありがとう。そして、次の目標に向って前進して行こう!頑張ろう!日本!

 

 

 

「ダカインISAワールド・ジュニア・サーフィン・チャンピオン シップ(ISA世界ジュ ニア選手権)」結果

 

U-16ボーイズ
優勝:ジェイコブ・ウイルコックス(AUS)
2位:レオナルド・フィオラバンティ(ITA)
3位:ジェイク・マーシャル(USA)
4位:稲葉玲王(JPN)

25位:安井 拓海(JPN)
33位:野呂 海利 (JPN)
41位:西優司(JPN)

U-18ボーイズ
優勝:ジョシュ・モニーツ(HAW)
2位:ソリ・ベイリー(AUS)
3位:アンディ・クリエール(FRA)
4位:ルーク・ハインド(AUS)

7位: 新井洋人(JPN)
16位:小林直海(JPN)
31位:仲村拓久未(JPN)
49位:西修司(JPN)

U-16ガールズ
優勝:マヒナ・マエダ(HAW)
2位:カレル・ポキィ(TAH)
3位:ダックス・マギル(HAW)
4位:フランキー・ハラー(USA)

11位:田代凪沙 (JPN)
13位:小山みなみ (JPN)

U-18ガールズ
優勝:タティアナ・ウエストン-ウェッブ(HAW)
2位:ステファニー・シングル(AUS)
3位:ニッキ・ヴァイシンス(USA)
4位:チェルシー・トゥアク(BAR)

13位: 宮坂桃子(JPN)、黒川日菜子(JPN)

 

国別総合ランキング(30カ国出場)

優勝:オーストラリア
2位:ハワイ
3位:アメリカ
4位:フランス
5位:日本
6位:南アフリカ
7位:ペルー
8位:ブラジル

 

 

関連リンク:ダカインISAワールド・ジュニア。U16稲葉玲王がリパチャージのファイナル進出

関連リンク:ダカインISAワールド・ジュニア大会6日目。U18新井洋人、U16稲葉玲王が勝ち進む。

関連リンク:ダカインISAワールド・ジュニア大会5日目。U18新井、小林、U16稲葉、田代がリパへ。

関連リンク:「ダカインISAワールド・ジュニア」大会4日目。U18小林、U16稲葉がラウンド4進出。

関連リンク:「ダカインISAワールド・ジュニア」大会3日目。U18ガールズ宮坂桃子が9ptライド。

関連リンク:「ダカインISAワールド・ジュニア」大会2日目。U18小林、U16安井、稲葉がR3へ。

関連リンク:ニカラグアでダカインISAワールド・ジュニア開幕。日本勢は快調なスタートを切る。

関連リンク:ダカインISAワールド・ジュニア・サーフィン・チャンピオンシップ6/8開幕

関連リンク:チーム・ハワイがISA世界ジュニアで金メダル。日本は史上初の5位入賞。

 

オフィシャルサイト:http://isawjsc.com/

チームジャパンの現地ブログ http://blog.livedoor.jp/nsaorg/