「リーフ・ハワイアン・プロ」でセバスチャン・ジーツが優勝。来年度のWCTへのクオリファイを決める。

「リーフ・ハワイアン・プロ」でセバスチャン・ジーツが優勝。来年度のWCTへのクオリファイを決める。 


シーバスことセバスチャン・ジーツ(HAW)Photo ASP/Kirstin
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ホノルル ― (2012年11月24日土曜日)コンディション不良のため、1週間の延期を強いられていた賞金総額100万ドルの「VANSトリプルクラウン・オブ・サーフィン」の第1戦であるASPプライム「リーフ・ハワイアン・プロ」がオーバーヘッドのコンディションで、ようやく再開。カウアイ島出身の24歳、シーバスことセバスチャン・ジーツが、リーフ・ハワイアン・プロで優勝。彼の5年のキャリア最大のメジャータイトルを獲得すると同時に、2013年のASPワールド・ツアーへのクオリファイを決めた。

セバスチャン・ジーツ(HAW) © ASP / Cestari

シーバスは、優勝までにジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、サニー・ガルシア(HAW)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、アレホ・ムニーツ(BRZ)といった強豪を打ち負かし、優勝賞金40,000ドルを獲得。第30回記念大会であるバンズ・トリプルクラウンのレイティングをリードする。

セバスチャン・ジーツ(HAW)© ASP/ Kirstin

ラウンドを重ねるごとに勢いを増していたシーバスは、ファイナルで同じハワイアンのフレデリック・パターチア、ジョン・ジョン・フローレンスと、ブラジルのアレホ・ムニーツと対戦。4,000人もの強烈なギャラリーを味方につけた。スローなスタートとなったファイナルでは、前半からスコアを伸ばし、他の選手をコンビネーションに追い込んだシーバス。しかし、昨年のバンズ・トリプルクラウン・チャンピオンであるフローレンスが、その状況を黙って見ているはずがなかった。残り時間5分でフローレンスは、エアリバースを決めてパーフェクトに近い9.2をスコア。そのあとバックアップも塗り替えて逆転に成功。それに対してシーバスもパワフルなテールスローのターンで9.43をスコア。再びトップを奪い返して、勝利を手にした。

セバスチャン・ジーツ(HAW)© ASP/ Kirstin

「ハワイでのコンテストは、明らかに自信に満ち溢れていました。そしてサーフボードにも同じコトを感じていたんです。」と、ジーツが言った。「僕は長年にわたって、いくつかの怪我に悩まされて来ました。そして、その全てが回復し、あとは自分に自信を持つだけになっていたんです。優勝出来て最高ですね。僕は冷静でした。誰と戦うかは関係ありませんでした。それは自分との戦いだったのです。」

セバスチャン・ジーツ(HAW)© ASP / Cestari

バンズ・トリプル・クラウンのタイトル・レースをリードするシーバスは、トリプルクラウン獲得のために、このあとサンセット・ビーチでスタートする「バンズ・ワールド・カップ」、第3ステージの「パイプラインマスターズ」で戦わなければならない。「2013年のツアーにクオリファイすることは確かに考えていましたけど、自分がトリプル・クラウンを争うなんてことは、想像していませんでしたね。サンセットは、自分にとってトリッキーな場所です。サンセットでは、これまで良い成績を残せた事がないんです。というか、ハレイワでも良い成績は残せた事はなかったので、今年が自分の年になってくれると嬉しいですね。もしパイプに出れるとしたら最高ですよ。僕はパイプラインでのコンテストが大好きなんです。」

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)© ASP/ Kirstin

惜しくも2位となったジョン・ジョン・フローレンス。彼はセミファイナルで、イベントのハイエスト・ヒート・スコア18ポイントをマークした。少し早くピークを迎えてしまったフローレンスだが、彼の持つトリプルクラウン・タイトルを防衛するためには、絶好のポジションを確保した。今年のワールドタイトル・レースからは惜しくも外れてしまったフローレンスだが、エリート・レベル・コンペティションにフル参戦した経験をもつ彼は、そのプレッシャーから逃れ、自分自身のパフォーマンスに対する静かな自信と満足感に溢れていた。

 

「僕は彼が優勝して、とてもうれしいです。来年はツアーも回れそうですよね。」と、フローレンスが言った。「僕以外にもう一人、ハワイアンがツアーにいることは凄く嬉しいことですね。特に彼のように、いつもポジティブでハッピーな人は、みんなを笑顔にしてくれます。僕は、彼らのような年上の選手とツアーを回り、色々な事をたくさん学んでいると毎年感じています。僕はヒート毎に新しい何かを学んでいます。そして、僕がヒートに負けるたびに、新たなラーニング・ポイントを見つけるんです。ミスをしたら彼らには負けてしまいますよ。」彼がディフェンディング・チャンピオンである、バンズ・トリプルクラウン・タイトルは今年、ボーナスとして10万ドルが用意されている。「臨時収入はいつもあり難いですね。それは最高です。しかし、トリプル・クラウンに勝つという名声が、本当のメインのことであると僕は思いますよ。」

ビード・ダービッジ(AUS)© ASP / Cestari

2007年のバンズ・トリプルクラウン・チャンピオンであるダービッジは5位となった。彼がセミファイナルで叩き出したヒート・スコア17.27は、他のヒートより高いスコアだったが、彼はそこでイベントから姿を消した。しかし、2013年のワールド・ツアーにリクオリファイするために、ここで良い成績が必要だった彼は、いま素晴らしいポジションにいる。サンセットでの過去のパフォーマンスを考えると、彼がリクオリファイする見込みは、極めて高いと言える。また、今日第5位タイとなった6Xトリプルクラウン・チャンピオンのサニー・ガルシア(HAW)42歳も、トリプルクラウン・タイトルを争う。

トリプルクラウンは、早くも第2ステージ。会場をサンセット・ビーチに移し、11月25日から12月6日までのウエイティング期間で「バンズ・ワールド・カップ・オブ・サーフィン」が開催される。明日からウエイティング期間に入るが、明日はコンテストはオフ。主催者は、月曜日からのスタートを目指し コンディションをチェックしてコールする。

 

コロヘ・アンディーノ(USA)© ASP/ Kirstin

ファイナル:
優勝:セバスチャン・ジーツ(HAW)17.76pt-40,000ドル
第2位:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)14.70pt-20,000ドル
第3位:フレデリック・パターチア(HAW)13.50pt-12,000ドル
第4位:アレホ・ムニーツ(BRA)8.70pt-10,000ドル

 

セミ・ファイナル
H1:
セバスチャン・ジーツ(HAW)15.43pt;
フレデリック・パターチア(HAW)15.03pt;
サニー・ガルシア(HAW)11.36pt;
コロヘ・アンディーノ(USA)9.07pt
H2:
ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)18.00pt;
アレホ・ムニーツ(BRA)17.70pt;
ビード・ダービッジ(AUS)17.27pt;
トム・ウィッタカー(AUS)12.17pt

 

クォーター・ファイナル
H1:
セバスチャン・ジーツ(HAW)14.90pt;
サニー・ガルシア(HAW)13.10pt;
ジェレミー・フローレス(FRA)12.87pt;
ブレット・シンプソン(USA)12.50pt
H2:
フレデリック・パターチア(HAW)11.17pt;
コロヘ・アンディーノ(USA)11.16pt;
マット・ウィルキンソン(AUS)9.07pt;
コリー・ロペス(USA)6.20pt
H3:
ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)16.87pt;
アレホ・ムニーツ(BRA)13.27pt;
イズキール・ラウ(HAW)12.13pt;
ジャドソン・アンドレ(BRA)2.80pt
H4:
ビード・ダービッジ(AUS)11.40pt;
トム・ウィッタカー(AUS)11.10pt;
パース・スタンドリック(AUS)9.20pt;
ダスティー・ペイン(HAW)8.10pt

 

ミシェル・ボウレズ(PYF)© ASP / Cestari
アレホ・ムニーツ(BRA)© ASP/ Kirstin

 

 

 

オフィシャルサイトをご覧下さい。

http://vanstriplecrownofsurfing.com/reefhawaiianpro2012