JJP NEWS/オークリーASP-WJC大会結果報告及び、これからの展望。

JJP NEWS/オークリーASP-WJC大会結果報告及びこれからの展望。 


バリ島で開催された ASP WJC(ワールドジュニアチャンピオンシップ)「2012 OAKLEY WORLD PRO JUNIOR CHAMPIONSHIP」の大会結果報告及び、これからの展望についてのリポートが、サーフメディアもサポートする「Japan Junior Project (ジャパンジュニアプロジェクト) JJP」 から届いたので紹介する。

 

2012 OAKLEY WORLD PRO JUNIOR CHAMPIONSHIP


2012年のジュニア世界一を決める大会が10/6-17にインドネシアのバリ島で開催された。年間3戦 あるジュニアの大会だが、今年はブラジル、オーストラリアの大会がキャンセルとなった為、この1戦でジュニアワールドチャンピオンが決まる。ある意味、一 発勝負であると共に、誰にもチャンスがある大会となった。

大会はチャングーでスタート。男子、女子ともR-1を消化。日本からは新井洋人、大橋海人、加藤嵐、仲村拓久未、金尾玲生に加え、女子は大村奈央、高橋みなとの7人。今の日本ではほぼベストメンバーを揃え、試合に臨むものの全員がR-2に回る厳しい結果となった。

大会は会場をクラマスに移し、引き続きR-2が行われ、女子は大村奈央がまさかの敗退。高橋みなとは勝ち上がるものの次のR-3でWCT入りが確定 しているビアンカ・ブュイテンダッグ(ZAF)にやられた。ビアンカが調子を落としていただけにチャンスがなかったわけではないが、スキルの差を見せら れ、ここで今大会を終了することとなった。

続いて男子。R-2では加藤嵐、大橋海人、新井洋人は僅差の試合をものにして勝ち上がり。しかし、金尾玲生は初の世界大会からか緊張。まったく自分の波乗りができないまま敗退。仲村拓久未は積極的に攻めるものの、点が伸ばせず、このラウンドで姿を消した。

あとが無くなった日本陣営。R-3ではまず加藤嵐が登場。終了間際までリードを奪われていたが、起死回生のリエントリー2発でラウンドアップ。続い て大橋海人。スタート直後に完璧なチューブライディングを魅せるも抜けられず、満点を逃す。その後はワイプアウトを繰り返し自滅。新井洋人は今できる最大 限の演技をするものの、体格差には勝てずここで終了となった。

最後の日本人選手となった加藤嵐のR-4の対戦相手はジャック・フリーストーン(AUS)。何度か対戦、勝ったこともある相手だけに、ここは期待が かかった。最初に攻めたのは嵐。際どく攻め続け、特大スプレーを上げるリップでグッドスコア。これで十分戦えると思ったのもつかの間、ジャックがチューブ を抜け、カットバックにフィニシュで当て込みグッドスコア。さらにセットの波を超特大アリーウープで今大会初の10ポイント。高さもあり完璧なフルローテ の演技に会場は揺れた。ここで、流れは完璧にジャックに。嵐は最後まで諦めず、攻め続けたもののここで敗退。日本人選手はこれですべて姿を消した。

男子の優勝はジャック・フリーストーン(AUS)。女子はニッキ・ブァン・ダイク(AUS)。そして彼らが 2012年度世界ジュニアのタイトルも併せて獲得。ジャックは今大会2度目のタイトルとなった。

 

日本は一つランクダウンの最下位に戻った。

さて、ASP リージョナル7地域のWJC 男子トップ4人の獲得ポイントの合計。順位を見るとトップのオーストラリアは変わらず。2位にはノースアメリカ。同率でハワイが昨年の5位からランクアッ プ。4位はサウスアメリカで、昨年の2位からダウン。5位にヨーロッパ。6位はアフリカ。7位が日本という結果となった。昨年から比べると日本は一つランクダウンの最下位に戻った。反省点は多々ある。個人の抱える問題、更には組織の在り方など。語り尽くされている問題は未だ解決できていない。

ここのところ日本人選手は良い成績も残すようになり、自分たちの力で何とかなると考えた矢先、世界はさらに遠くへ行ってしまっていた。そう、また思 い込みの世界を知らされた。しかし、今大会では負けはしたものの各選手が自分の実力を再確認。これから何をすべきか、世界との差を改めて肌で感じ、次への ステップアップとして自覚できたことは収穫だった。

成長するためには、自分の目指すところが必要。そして、自分の実力を把握することができれば、そこへ向かう為には、今、 何をすべきか。実際の行動を始めることができる。選手の意識向上の芽生え。これこそが今回の収穫だと思う。

今年はJJPの活動を通し、強化合宿の開催、コーチの帯同など。ジュニア選手の希望を規模は小さいながらも行うことができた。そして、だからこそわ かったこと。複数人のコーチ体制やフィジカルの強化などの必要性。さらに日本においての体制の在り方。協会のバックアップなど一歩踏み込むことになるが、 選手の選考の仕方など。根本の問題も含め協会側と議論しながら、選手の成長とともにJJPの強化も進めていきたい。

最後に「応援ありがとうございました!」と感謝の言葉と共に、更なる強化のために次年度はバックアップ体制をさらに充実させ、切磋琢磨して選手とともに進んで行きたいと思います。引き続き御指導、御鞭撻をお願いすると共に応援をよろしくお願いします!

 

ASP 「2012 OAKLEY WORLD PRO JUNIOR CHAMPIONSHIP」


期間:2012.10/6-17
場所:インドネシア バリ クラマス、チャングー
Men’s
優勝 Jack Freestone (AUS)
2位 Ezekiel Lau (HAW)
3位 Andrew Doheny (USA)、Ramzi Boukhiam (MAR)
5位 Wade Camichae (AUS)l、Cooper Chapman (AUS)、Conner Coffin (USA)、Frederico Morais (PRT).

9位 加藤嵐
17位 大橋海人、新井洋人
33位 仲村拓久未、金尾玲生

Women’s
優勝 Nikki Van Dijk (AUS)
2位 Bianca Buitendag (ZAF)
3位 Quincy Davis (USA)、Philippa Anderson (AUS)
5位 Mahina Maeda (HAW)、Leila Hurst (HAW)、Ellie-Jean Coffey (AUS)、Alessa Quizon (HAW)

9位 高橋みなと
17位 大村奈央

Oakley Pro Junior HP

http://oakleyprojunior.com/

Japan Junior Project (ジャパンジュニアプロジェクト) JJP」オフィシャルページ

http://www.jrpro-jpn.com/