オークリーASPワールドジュニアで加藤嵐がベスト16に残る。

オークリーASPワールドジュニアで加藤嵐がベスト16に残る。 


ベスト16に残った加藤嵐

クラマス、バリ/インドネシア(2012年10月12日金曜日)オークリーASPワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・バリは、完璧な4 – 6フィートのコンディションで、女子のファイナルからスタート。ウイメンズ・ディビジョンでニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)がワールド・ジュニア・タイトルを獲得。その後、メンズのラウンド3が行われた。48人の出場選手は、16人に絞られ、最終的なイベント勝利者が2012年のASPワールド・ジュニア・チャンピオンとなる。

イズキール・ラウ(HAW)

 

イズキール・ラウ(HAW)は、チューブ・ライディング・スキルとパワーカーヴィングでデイヴィッド・シルヴァ(BRA)をラウンド3で下した。ラウは昨年のイベントで5位タイでフィニッシュしており、再びクオーターファイナルをメイクするためには、次のラウンドでカルロス・ムノス(CRI)を破らなければならない。「あのファースト・セットは、とても重要でしたね。」と、ラウが言った。「波が本当にパーフェクトなので、ミディアム・サイズの波に手を出したくなるんです。しかし、ビッグスコアを手に入れるためには、デカイのを待たなくてはならないんです。あの最初の波を掴めて本当にラッキーでした。それは完璧なラインナップで、コンテストでこんな波でサーフィン出来るなんて信じられませんよ。」

 

イズキール・ラウ(HAW)

ウエイド・カーマイケル(AUS)は、パワフルなカーヴィング&スナップで、今日のハイエスト2ウェイブ・トータル17.00をスコア。ラウンド1のトップ・パフォーマーだったピーターソン・クリサント(BRA)を下した。「僕は、バレルを狙っていたんです。」と、カーマイケルが言った。「でも、あのファースト・ウェイブはバレルにはならなくて、何度もターンを繰り出したんです。僕はイベントで最も低いシード選手なんです。でも誰と戦うかは関係ないですね。ベストウェイブを掴んで、自分のベストを尽くすだけです。」

 

ウエイド・カーマイケル(AUS)

 

その他に、カウ・ウッド(BRA)は、2009年のASPワールド・ジュニア・チャンピオンであるマキシム・フスナット(FRA)を下しラウンドアップ。またジャック・フリーストーン(AUS)は、ヒート終了間際に掴んだラストウェイブで大逆転。ジョバニ・フェレイラ(BRA)を下しラウンドアップ。そして、今日のなかで一番のクロスヒートとなったカラニ・デビッド(HAW)とルーク・デイビス(USA)のヒートは、僅か0.16ポイント差でカラニ・デビッド(HAW)に軍配。優勝候補の一角であるコナー・コフィン(USA)もローカル・インドネシア・サーファーのハイリル・アンワー(IND)を下してラウンドアップした。

 

ジャック・フリーストーン

 

日本の加藤嵐がベスト16に残る。 


ヒーローインタビューを受ける嵐

ラウンド3に勝ち上がった日本期待の加藤嵐、大橋海人、新井洋人の3名。加藤嵐はラウンド3 ヒート10でマイケル・フェブラリー(ZAF)、大橋海人は、ヒート14でフレデリコ・モライス(PRT)、新井洋人は、ヒート15でラムジィ・ボウカム (MAR)と対戦した。

 

加藤嵐のマイケル・フェブラリー(ZAF)とのヒートはかなりのスローヒートで、両者とも波に乗らず、リスタートかと思ったほど。残り時間13分でフェブラリーがテイクオフ。フォアハンドで4.67をスコアしてヒートをスタートする。加藤は残り時間10分でようやく1本目にテイクオフ。素晴しいサイズのある波にテイクオフした加藤は、深いボトムターンからビッグ・オフザトップを決める。しかし次のセクションでのリエントリーでバランスを崩してワイプアウトしてしまいポイントは3.77。そのあと、フェブラリーがバックアップとなる4.10をスコア。ヒートをリードする。

 

加藤嵐

 

フェブラリーは綺麗に波を乗り繋いでくるが、明らかにサーフィンのレベルは加藤のほうが上。このヒートは絶対に落とせないヒートだった。追い込まれた加藤。残り時間2分を切り、ビッグセットを掴んだ加藤は、トリミングしながらボトムを探り、一気にトップへ上がりスプレーを高くあげる。そしてセカンドターンではボトムターンで溜め込んだパワーをクリティカルセクションで解き放ち、リップとともにフリーフォール。5.50をスコアして大逆転に成功。見事ラウンド4へ勝ち進んだ。

 

豪快なオフザトップを見せた大橋海人

 

大橋海人は、ヒート14でポルトガルのフレデリコ・モライスと対戦。長身を活かしたビッグマニューバーでモライスが7.17というハイスコアでヒートをスタートする。大橋はバックハンドでリスクの高い技にチャージするもインコンプリートが続きスコアが伸びない。そして、モライスがセカンドウェイブを掴むと、再びビッグマニューバーで9.00をスコア。大橋はあっという間にコンビネーションに追い込まれる。その後も諦めずチャージを繰り返す大橋だったが逆転ならず、敗退となった。

 

波が来なかった。新井洋人

続いて、新井洋人は、ヒート15でラムジィ・ボウカム (MAR)と対戦。スタートから素晴しいセットの波で、深いボトムターンから鋭いリエントリーを2発決めて5.33をスコアして幸先の良いスタートを切る新井洋人。それに対しバックハンドでヴァーティカルなサーフィンを見せるボウカムが7.67をスコアしてヒートをリード。そのあと両者とも波に乗らないまま後半戦へ。波を待ち続けた新井洋人は、残り時間5分を切り2本目にテイクオフ。風に面を乱されたバンピーな波をものともしない、しっかりとしたボトムターンで最大限のスピードを手に入れ、リップで思い切りテールを蹴り出し大きなスプレーを高く上げる新井。5.57をスコアするも逆転には僅かに足らず。再びボウカムがバックハンドでチャージを見せて、リードを広げてタイムアップ。新井洋人もここで敗退となった。

チームメイトにエールを送る日本チーム

 

これで男女合わせて勝ち上がっているのは加藤嵐のみとなった日本チーム。加藤嵐はラウンド4 のヒート5でジャック・フリーストーン(AUS)と対戦する。加藤嵐は、ジャックと2012年のバーレーで開催されたWJCでも対戦しており、今回2回目のマンオンマン。前回は、10.20対10.13の僅か0.07ポイント差で惜しくもジャックに敗れた加藤。今回はその時の借りを返す時がきた。加藤嵐の活躍に期待し、エールを送り続けよう! 頑張れ日本!

現地時間、明朝7時スタートを目指し、午前6時30分にファーストコール。

 

 

 

http://oakleyprojunior.com/

 

撮影、フォトキャプション:山本貞彦。

マット・バンティング(AUS)
2002年に起きたテロの被害者のためにメモリアル・パドルアウトが行われた。
加藤嵐
大橋海人
大橋海人
新井洋人
新井洋人と加藤嵐
フレデリコ・モライス(PRT)
イタロ・フェレイラ(BRA)
ヴィセンテ・ロメロ(ESP)
クーパー・チャップマン(AUS)Photo by 加藤嵐

 

 

 

 

オークリーASPワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・メンズ:ラウンド3

ヒート1:イズキール・ラウ(HAW)14.50 def.デイヴィッド・シルヴァ(BRA)7.77
ヒート2:カルロス・ムノス(CRI)13.50 def.ヴィセンテ・ロメロ(ESP)11.70
ヒート3:エヴァン・トンプソン(USA)10.60 def.タナー・ヘンドリクソン(HAW)7.10
ヒート4:ウエイド・カーマイケル(AUS)17.00 def.ピーターソン・クリサント(BRA)13.10
ヒート5:カウ・ウッド(BRA)11.53 def.マキシム・フスナット(FRA)10.10
ヒート6:クーパー・チャップマン(AUS)14.63 def.バスコ・リベイロ(PRT)13.76
ヒート7:アンドリュー・ドヘニー(USA)16.26 def.。コア・スミス(HAW)8.47
ヒート8:キアヌ・アシン(HAW)14.17 def.ジャック・ロビンソン(AUS)9.04
ヒート9:ジャック・フリーストーン(AUS)13.43 def.ジョバニ・フェレイラ(BRA)10.00
ヒート10:加藤嵐(JPN)9.27 def.マイケル・フェブラリー(ZAF)8.77
ヒート11:カラニ・デビッド(HAW)14.66 def.ルーク・デイビス(USA)14.50
ヒート12:コナー・コフィン(USA)15.53 def.ハイリル・アンワー(IND)13.94
ヒート13:イタロ・フェレイラ(BRA)15.40 def.マット・バンティング(AUS)13.43
ヒート14:フレデリコ・モライス(PRT)16.90 def.大橋海人(JPN)7.43
ヒート15:ラムジィ・ボウカム(MAR)14.50 def.新井洋人(JPN)10.90
ヒート16:トーマス・ウッズ(AUS)14.77 def.ライアン・キャリナン(AUS)12.76

 

アップカミング・オークリーASPワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・メンズ:ラウンド4
ヒート1:イズキール・ラウ(HAW)対カルロス・ムノス(CRI)
ヒート2:エヴァン・トンプソン(USA)対ウエイド・カーマイケル(AUS)
ヒート3:カウ・ウッド(BRA)対クーパー・チャップマン(AUS)
ヒート4:アンドリュー・ドヘニー(USA)対キアヌ・アシン(HAW)
ヒート5:ジャック・フリーストーン(AUS)対 加藤嵐(JPN)
ヒート6:カラニ・デビッド(HAW)対コナー・コフィン(USA)
ヒート7:イタロ・フェレイラ(BRA)対フレデリコ・モライス(PRT)
ヒート8:ラムジィ・ボウカム(MAR)対トーマス・ウッズ(AUS)