ASPジュニア、カデット最終選考会で仲村拓久未がW優勝。2部門の日本代表を獲得。ガールズは大村が優勝。

ASPジャパンツアー第8戦となるジュニア、カデット最終選考会で
仲村拓久未がW優勝。2部門の日本代表を獲得。ガールズは大村が優勝。 


ジュニア優勝 仲村拓久未。WJC日本代表がかかる試合。自らの力で獲得。

 

宮崎県日向市、お倉ヶ浜海岸(2012年 9月2日、日曜日)ASPジャパンツアー第8戦「QUIKSILVER PRO JUNIOR HYUGA CUP」。最終日の天候は雲が多いものの晴れ。風は弱いオフショアで、波のサイズはモモから腰というクリーンなコンディション。まずはジュニアのクォーターファイナルからスタートした。

 

今大会の結果でWJC日本代表選手(男子5名、女子2名)が確定するととともに、「QUIKSILVER King of The Groms」の日本代表選手(男子1名)も選出される。その両方に絡んでいるのが仲村拓久未。WJCでは金尾玲生、田中海周と最後の2席を争う。クォーターファイナルで新井洋人、セミでは児玉諒と対決するも気迫の攻めで決勝へ進出。この時点で自力にてWJCの代表権を獲得。あとはジュニアの初タイトルを賭け、加藤嵐との対決となった。加藤は千葉、高知と2連勝と絶好調。スキルに加えタクティクスも身につけた強敵だ。

 

仲村拓久未がジュニア初優勝

 

引きに伴いコンディションは悪化。少ないセットを取り合う序盤は仲村が6.75ポイントで先攻。加藤もライトの波で5.25ポイント。さらにインサイドで仲村が4.50ポイントを出しリードを奪う。波数が少なくなり優先権は加藤。アウトで待つもののセットは入らず。その間にインサイドで待つ仲村は、小振りながら張った波で5.20ポイント、さらにリードを拡げる。時間は刻々と進み、アウトからのセットは入らずそのままタイムアップ。見事、仲村は加藤を退けジュニアのカテゴリーで初の優勝を飾った。

 

高橋みなとと野呂玲花が代表の座をかけて一騎打ち

 

続いてガールズの「ROXY Girls Challenge Hyuga」。こちらもWJCの代表権がかかる大事なヒート。昨日、早々と確定を出した大村奈央。残りの1席を高橋みなとと野呂玲花がセミファイナルで直接対決。勝った方が代表となる。序盤は野呂がリード。しかし、思うような演技ができず得点は伸びない。これもプレッシャーからなのか。後半戦になり高橋が動く。きれいに張る波でリエントリーを繰り返し、なんと8.00ポイント。これで野呂を追い込み逆点し、そのまま時間切れ。高橋が決勝に進むと共に代表権を獲得した。

 

決勝は日本代表同士の対決。大村奈央対高橋みなと。大村は小さい波でもパワフルで繊細なサーフィンを魅せる。大村がリードするも、すぐに高橋も逆転。しかし、じりじりと差をつけ始める大村。高橋の逆転にはニード5.75ポイント。終了寸前に高橋がテイクオフ。ボトムでためてリエントリー。わずかながらバランスを崩しセカンドリップ、うまくリカバリーするものの得点は4.05ポイント。逆転ならずで、ここは大村奈央が優勝を決めた。これで大村は今年参戦する試合において、すべて優勝という快挙を達成した。

 

仲村拓久未と大原洋人による日本代表をかけたファイナル

 

最後に「QUIKSILVER King of The Groms」の代表権を賭けたカデットクラス。候補は松下諒大、大原洋人、仲村拓久未の3人。まずは準決勝で松下対大原。ここはセットの波で技数を入れた大原が決勝へ。もう一つのセミでは仲村が佐藤魁と対決。仲村がさらにコンディション悪化の中、きっちり佐藤を押さえ込みファイナルへ。

 

優勝者が日本代表となる決勝は大原対仲村。今大会の最終となるヒート。2人はポジションを右へ移動し、ライトの波での勝負を選んだ。これで本日 5回目のヒートとなる仲村は疲れも見せず、セットの波をつかむと素早いリエントリーからのエアーリバース。これが決まり9.00ポイント。さらに次のセットで同じくリップを繰り返し、さらに高いエアーリバースをコンプリートで9.50ポイント、トータル18.50ポイントと開始5分にて大原をコンボに追い込んだ。

 

誰もがこれで仲村の勝利を確信するも、大原も攻勢に出た。止まらないサーフィンで反撃開始。なんと8.65ポイントでコンボを外し、ニード9.85ポイントで逆転と追い上げる。さらに縦回転のエアーリバースで高得点を狙うがこれはインコンプリート。それでも大原得意のレールトゥーレールのリエントリーで8.45ポイント。しかし、大原は最後まで攻め続けたものの、ここで試合終了。優勝は仲村拓久未。高知 生見からの2連勝を決め、2年連続の「QUIKSILVER King of The Groms」の日本代表をも獲得した。

 

ASP WJC(ワールドジュニアチャンピオンシップ)「Oakley ASP World Junior」 は 10/6から17までバリで開催される。日本代表選手 男子は新井洋人、大橋海人、加藤嵐、仲村拓久未、金尾玲生。女子は大村奈央、高橋みなとの合計7人。

また、9/28から10/8まで開催されるASP WCT「Quiksilver Pro France」と同時開催される「QUIKSILVER King of The Groms」の日本代表は仲村拓久未となる予定。以上はアンオフィシャルなので正式な発表を待とう。頑張れ!日本!

 

 

「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」ジュニア優勝:仲村拓久未、2位 加藤嵐、3位 児玉諒、田中海周。
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」カデット優勝:仲村拓久未、2位 大原洋人、3位 松下諒大、佐藤魁。
「ROXY Girls Challenge Hyuga」ガールズ優勝:大村奈央、2位 高橋みなと、3位 野呂玲花、須田那月。
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」グロム優勝:西優司、2位 小笠原由織、3位 瀬戸優貴、藤沼圭太郎。
グロムの詳細はこちらをご覧下さい。

 

リポート、撮影、フォトキャプション:山本貞彦

 

「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」優勝 仲村拓久未。ASP ジュニアイベント初優勝!おめでとう!

「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」優勝 仲村拓久未。プアーなコンディションでも演技ができる強さを身につけた。
「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」優勝 仲村拓久未
「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」優勝 仲村拓久未。2位 加藤嵐。表彰式。
「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」2位 加藤嵐。千葉、生見に続き3連勝とはならなかったものの、最後まで嵐スタイルを魅せてくれた。
「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」3位 地元の意地を見せ、セミまで勝ち上がった児玉諒。最後まで攻めるもののスコアできる波を見つけられなかった。
「QUIKSILVER Pro Junior Hyuga」3位 WJCに出場のためには優勝しかなかった田中海周。タイムアップ瞬間まで諦めずに逆転を狙ったが、セミで力尽きる。
「ROXY Girls Challenge Hyuga」優勝 大村奈央ー1。これで参戦したジュニアイベント3戦すべて優勝という結果。おめでとう!
「ROXY Girls Challenge Hyuga」優勝 大村奈央-2。こちらもWJC日本代表を獲得。
「ROXY Girls Challenge Hyuga」優勝 大村奈央-3。パワフルにそして、しなやかに。
「ROXY Girls Challenge Hyuga」優勝 大村奈央
「ROXY Girls Challenge Hyuga」優勝 大村奈央。2位:高橋みなと。表彰式。
「ROXY Girls Challenge Hyuga」優勝 2位 高橋みなと。冷静に波を待てるようになった。あとはレールワークか。
「ROXY Girls Challenge Hyuga」3位 野呂玲花。勝てば代表獲得なるものの、プレッシャーからか思うような演技ができず。残念ながらセミで敗退。
「ROXY Girls Challenge Hyuga」3位 須田那月。同じくセミで大村に敗れるものの怪我からの復調は、目を見張るものがある。
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」優勝 仲村拓久未−1。KOGの日本代表争いも自ら優勝して手に入れた。おめでとう!
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」優勝 仲村拓久未。スムースラインでエアーリバースを絡めた演技に9.0、9.5ポイント。ヒートを大量リードする。
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」優勝 仲村拓久未−3。冷静な試合運びができるようになった。
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」優勝 仲村拓久未
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」優勝 仲村拓久未、2位:大原洋人
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」2位 諦めずに攻め続け、コンボを外した大原洋人。あと一歩及ばず。タフな精神に脱帽。
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」3位 成長著しい松下諒大。
「QUIKSILVER King of the Groms Hyuga」3位 オリジナルスタイルが評価できる佐藤魁。あとは経験だけ。

イベント公式ページhttp://www.aspjapantour.com/webcast/2012/hyugajr/