「TAHARAおいでんGIRL’S CUP」代表の大沢裕子プロインタビュー

今年10周年を迎えた「TAHARAおいでんGIRL’S CUP」実行委員会代表の大沢裕子プロに突撃インタビュー


「TAHARAおいでんGIRL’S CUP」は今年で10回目を迎えました。愛知の女子プロサーファーが主体となって始まった、女の子だけの大会。10年前の当時は女の子だけの大会はほとんどなかったと思われますし、ガールズサーキットの中でも1番古くから開催している大会になります。この10年という道のりには大変な苦労があったことと思います。そこで、実行委員会代表の大沢裕子プロにショートインタビューをさせてもらいました。

 

-なぜ大会を始めようと思ったのですか?


たしか、(バッカー)麻里衣がプロになって2、3年の時だった思うのですが、「愛知で女の子を盛り上げたいから、一緒にガールズのコンテストをやってあげませんか?女の子だけの大会って楽しそうではないですか?」と声を掛けてきたんです。それで、「そうだよね、楽しそうだよね。みんなで力を合わせてやってみるか!」って感じで。麻里衣と同じく愛知のプロサーファーの三浦麻美と3人で企画しました。

 

-始めはどんな大会でしたか?


まずは「伊良湖で女の子だけのサーフィン大会をやってもいいですか」ってNSA愛知支部や愛知のサーフィンの連盟にお願いしました。最初はショートボードだけで、クラスはスペシャル、オープン、ビギナー、ママさんだったかな。ママさんクラスは最初からあったんです。それと、ビギナーの子にコンテスト目を向けてもらってレベルアップしてもらいたい、サーフィンをレジャーからスポーツとして捉えるようになってもらえたらと思って、楽しそうなクラスをメインに考えました。ハードコアなイメージではなく、楽しいイメージで。それからプロサーファーが教えるコンテストのためのスクールを大会前に募集しました。コンテストに出るためのレッスン、勝つためのアドバイスをしました。

 

ー大会開催にあたって大変だったことは?


設営は毎年大変でしたね。最初は小さい規模でしたが、機材を運んだり、前もっての準備もいろいろあって、女の子だけだと無理があって。協力してくれる男の人にお願いするのも最初は大変でした。でも毎年やっていく中で、こんなにがんばっているなら手伝おうって感じで、「今年はいつなの?」って自分から声掛けてくれる人が増えて。毎年同じメンバーが協力してくれて助かっています。

 

ー心に残るエピソードは?


やはり1回目の時、いざ企画して大会当日まですごく大変でした。細かい雑用から、行政などに対する大会申請まで、いろんなことに責任を持ってやらなくてはいけない状態でした。ショップの大会レベルだと割と気楽な感じでできるのですけど、愛知県のスケジュールに組み込まれた大会となるといろんな申請が必要になってくるので。大会当日まで本当にできるのかなって思いましたね。それで1回目が終わった時に、麻里衣が代表して花束をくれたんです。それが感激でした。大会委員長として責任があったし、結構1人で背負ってしまう方だったので。私にも出来たんだって感無量でした。言葉にならなかったです。私がやったんだって意識はなかったのですが、ただただ精神的に大変だったのかな。それが気持ちに出ちゃった感じですね。1回目はそんな感じで、後は毎年、「また来たな」みたいな感じで続けてきました。規模が大きくなると大変にはなるけど、今は慣れてきているので最初のような大変さはなくこなせてきています。

 

ー10年間開催してどうですか?


人数、クラスが増えて、カテゴリーも変わってきました。最初の頃はショートボードのみで、その後ロングボードクラスを作りました。それで、今年初めてボディボードクラスをやることになって。ガールズサーキットの他のガールズカップはボディボードクラスがあったけど、私たち発起人3人ともショートボードのプロということもあり、サーフィンのカテゴリーでいっぱいいっぱいだし、無理だよねと思っていたんです。でも愛知のボディボードの人たちが熱くて、海でよく声を掛けられたんです。「おいでんはよく見に行くのですけど、ボディボードはないからさみしいです。一緒に入れてもらえないですかね」って。それで、愛知のボデイボードの人たちが活躍する場が出来て、女の子がもっと盛り上がるならって思って今年からやることになったんです。

 

結果よかったと思っています。よりパワーアップした感じで、愛知の人たちも活躍できて、みんなに「おいでんはいいよね。楽しかった」って言ってもらえればやった甲斐があるかなと。それとエントリーいっぱいで出れなかった人もいて、もっとエントリーの枠を増やしてほしいという声もあるんですね。でも1日消化で、イベントタイムはコンテストを止める形を取っていて、スケジュール的につまっているので、ヒート数も限られたなかで増やせる部分を少し増やしています。基本的には地元の人に参加してもらいたいので地元から募集をかけて、その後に一般公募の形を取っています。イベントとしてはおいでんのメインイベントはやはりプロのエキシビジョンで、毎年たくさんのプロに参加してもらっています。

 

10年間をとおして感じているのは、年々ガールズサーファーのレベルがアップしていることですね。最初はビギナークラスが超ビギナーと普通のビギナーと2つあって、エントリーがそのクラスからいっぱいになりました。最近はオープンクラス、スペシャルクラスからいっぱいになってくるようになりましたね。サーフィンを続けている人が多いということもありますね。

 

ーガールズサーファーにメッセージをお願いします!


私もそうですが、サーフィンが好きという気持ちがあれば年齢が上がってきても続けられると思います。それには自分の中でレベルアップしていかないとマンネリ化して楽しくなくなってきてしまう。だから刺激を受ける場に自分を持って行くことが大事だと思います。マイペースに友達とエンジョイするのもいいけど、たまには女の子の大会に出てみると発見するいろんなこともあるんじゃないかな。サーキットではいろんな場所に行くので、友達ができたり、新しいサーフィンライフが生まれて、サーフィンをもっともっと続けていけると思いますよ。ぜひ新しい世界に首を突っ込んでほしいと思います!

 

 

インタビュー:米地有理子

 

 

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