史上最年少のASPウイメンズ世界チャンピオンとなったカリッサ・ムーア(HAW)のインタビュー

カリッサ・ムーア・インタビュー

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史上最年少のASPウイメンズ世界チャンピオンとなったカリッサ・ムーア(HAW)。子供の頃から父親にサーフィンを習い、いつの間にか世界チャンピオンになっていた。今や子供の時からコーチングを受けるのが当たり前になってきている時代に、父親との二人三脚で勝ち取った栄冠。新しいシーズンを前に、リラックスしたカリッサに、彼女がどうやって頂点まで登り詰めたのかを聞いてみた。

Interview :Emiko Cohen Photo :Gordinho、snowy、ASP


▶サーフィンを始めたのはいつ?
photo:Gordinho

Q. サーフィンを始めたのはいつ?
4歳か5歳の時です。

Q.始めての波に乗った時の事を教えて?
9フィートの板を使いダディーが後ろから押して乗れたんです。

Q.始めた時からすでにチャンピオンになれると思ってた?
ぜんぜんそんな事は思ってなかった。ただ楽しいからやっていただけ。バランスは良い方だと廻りの人に言われましたが。

Q.お父さんもプロサーファーだったの?
いいえ、ダディーもサーフィンをしますが、プロでもないしシリアスなサーファーではありません。ただ水泳の選手としては長けたものがあった様で、水の中での対処法は詳しい部分まで伝授されました。

 

▶最初の波に乗せたダディー

Carissa & Daddy photo:ASP

 

Q. 小さい頃のコーチは誰だったの?
最初の波に乗せたダディー。その時から今もダディーが私のコーチです。

Q.どのスポーツの天才児を見ても、天才だからといって結果がだせるわけではない。激しい訓練が陰にあって結果が出せるのが常だよね。やはり厳しい訓練を受けてきたのかな?
学校が終わった後に毎日2時間ほど父とサーフィンするのが日課だったけど、無理に強いられることは一度たりともありませんでした。むしろ私の方がコーチが父という事で、甘えが出ることもあったかも。気になって仕方なかった事は、コーチングしている方は「もっともっと」を常に求めるのが当たり前なのに、「あ〜〜ダディーは今の私に満足してないんじゃないんだ」と悲観してとってしまったり。
でも私が成長するとともに、客観的に物事がみれる様になったし、父の気持ちが理解できる様になった。それからは良いコンビネーションで目標に向かい続けていると思います。今ではダディーはコーチだけど私のベストフレンドと捉えています。今も一緒にツアーを廻ったりしていますけど、勝った時にベストフレンドと喜びを分かち合えるなんて、最高じゃないですか。ダディーが自分のダディーで本当に良かったと心から思っています。

 

▶家での暮らしはサーフィン一色?
photo:Gordinho

 

Q. 日本では愛情のムチなんていう言葉があって、スポーツの世界では特に失敗すると厳しいお仕置きをしたりするんだけど、お父さんからその愛情のムチを受けた経験は?
ないない、まったくありませんよ!一度たりともダディーに手をあげられたことはないし、負けてもなじられたリ怒られたりされた事もない。逆に自分のパフォーマンスに自分自身が納得いかなくて落ち込んだりする時には励ましてくれます。ダディーは常にポジティブなエネルギーしか送ってきません。

Q.お父さんがサーフィンのコーチだと息抜きする時間がないんじゃない? 家での暮らしはサーフィン一色なの?
そんなことはありませんよ。もちろんサーフィンの話もしますが、それ以外の話もたくさんします。サーフィンのビデオなんかはほとんど見ないし。(笑)

Q.妹さんもいるんだよね。お姉さんがチャンピオンだとご両親の注目を全部とられちゃうみたいに思って捻くれちゃったりとかしないのかしら?
14歳になる妹はサーフィンもするしジュエリーも作るし、良い友達もたくさんいるし、人間的にものすごく豊な子。捻くれるなんて事とはほど遠いかんじ。両親から受ける注目の度合いは、逆に私以上に高いかもしれません。笑

Q.ご両親のお仕事は?
ダディーグラフィックデザイナーで、ママはマーケティングのビジネスを自分で経営しています。

Q.カリッサの血筋は?? ハワイアンなの?
ハワイアンと中国人、ポルトガル人、ドイツ人と他にも何国かの血が混じってます。

Q.親戚とかおじいさん、おばあさんは近くに住んでいるの?
み〜んなハワイに住んでいて優しい人たちばかり。ハグしてくれる人がハワイ中のあちらこちらに居るなんて、とてもラッキーな環境です!

 

▶小さい時から競争が好きでした

 

Q. NSSAのタイトルを11回もとったり、14歳の時にキアヌ・アーシンとかを相手にしたグロムコンテストで男の子を破って優勝したり、最年少の世界チャンピオンになったり、ものすごい記録を残し続けているけど、それが逆にプレッシャーになって辞めたいなんて思ったことはないの??
試合になっちゃうと相手が誰であれ自分がベストを尽くすことに集中するからあまり緊張することもないんだけど、小さい時は特に負けたりすると『もう戦うのを辞めようかしら』なんて思った時もありましたよ。

でも試合に勝ちたいという目的があるから、負けの一つや二つ、世間の評判なんかは気にしなくてもいいんだと思う様になりました。それからは全くそういうネガティブな気持ちを持たなくなりましたね。『前進あるのみ!』

Q.小さい時から競争好きだったの??
好きでしたね。負けるのも嫌い。ただ負けて荒れるタイプではありませんよ。笑

▶普通の女の子です
 

Photo:Gordinho

 

Q. サーフィンというとどちらかというメンズ的スポーツでしょ。男勝りな女の子だったとか。お人形さんごっこはしなかったとか?
しましたよ〜(笑)バビーの人形もたくさん持ってたし。普通の女の子です!(笑)

Q.他のスポーツやお稽古ごとにハマったことはある?
水泳教室。スイムチームでガンガン泳いでいたこともある。でもサーフィンに比べるとやはり魅力はなく、結局サーフィンのみになりました。

Q.サーフボードは一年間に何本位新調するの?
歳と共に新調する板の数も増えました。子供の時は一年に7本から8本だったけど、今は15本から20本です。

ここでは話に出てこなかったが、カリッサのご両親は12歳の時に離婚している。離婚したての頃、カリッサはお母さん側に引き取られた。彼女のお母さんはカリッサにサーファーではなく、普通の女の子を求めた。一緒にショッピングに連れて行ったり、学業に身を入れさせたり。だが、サーフィンから遠ざかる環境を虐げられた彼女はこの時気がついたのだ。『自分にはサーフィンが必要だ』と。この事がワールドチャンピオンへの道を歩む最大の要因になった様だ。

 

▶子供を世界で通用するサーファーにさせるには
 

Moore (HAW), 18, claims her maiden ASP Women's World Title at the Roxy Pro Biarritz.

 

Q. 今や子供の時からコーチングを受けるのが当たりまえになってきているけど、板にもお金がかかる上にコーチングにもお金をかけなければいけないのは親にとっては厳しいと思うけど、その辺りの事はどう思う? 子供を世界で通用するサーファーにさせたい親はどうしたらいいと思う?
出来る環境が整っている様だったら、どんどんエキスパートに頼るべきだと思う。私もダディー以外のコーチが何人かいますよ。マイレス(パダカ)や、シェーン・ベッシェン、パンチョ(サリバン)等のエキスパートたち。ダディーや女性にはない上達の為のソリューションを受け取ることが出来るから。

ただ環境が整ってないのに無理をしてしまうと家庭環境が悪くなるし、そうなると子供たちもハッピーでなくなる。サーフィンしても楽しさを感じられなくなりますよね。そうなると本筋の『楽しむ為のサーフィン』から離れてしまうからよくない。その本筋からは絶対に離れてはいけません。

後はコーチングを受ける様になったとしても、子供たちが『コーチに力を付けてもらっているのではなく自分で力をつけているんだ』って気持ちにさせなければ、結果は出てこないと思う。あくまでもポジティブに子供たちが楽しく自分のダンスを自信もって踊れる様に導いていくべきです。

Q.他のスポーツやお稽古ごとにハマったことはある?
水泳教室。スイムチームでガンガン泳いでいたこともある。でもサーフィンに比べるとやはり魅力はなく、結局サーフィンのみになりました。

Q.最後に大会に勝ちたい、うまくなりたい、と頑張っているサーファーにアドバイスをお願いします。
自分の夢を恐れずに追ってください。その間にうまくいかない事もあると思いますが、ぜったい諦めちゃダメ! 自分を目標に向けてセットすれば、かならず成功すると私は信じてる。誰にもチャンスがあることを忘れないでくださいね!

▶ASPウイメンズ・ワールドツアー2011の成績
ASPウイメンズ・ワールドツアー2011の成績:
ロキシー・プロ・ゴールド・コースト:優勝
リップ・カール・ウイメンズのプロ・ベルズ・ビーチ:第2位
TSBバンク・ウイメンズ・サーフ・フェスティバル・ニュージーランド:第2位
コモンウェルス・バンク・ビーチェリー・クラシック:優勝
ビラボン・リオ・プロ:優勝
ロキシー・プロ・ビアリッツ:第2位
ナイキUSオープン:第3位