クイックシルバー・プロ・フランス、ガブリエル・メディーナがASPワールドツアー初優勝

ASPワールド・タイトル・イベント第8戦
「クイックシルバー・プロ・フランス」

2011年10月4日-13日 ラ・グラヴィエール、ホセゴー・フランス

ガブリエル・メディーナがクイックシルバー・
プロ・フランスでASPワールドツアー初優勝

Gabriel Medina (BRA), (C) ASP / CESTARI

【ラ・グラヴィエール、ホセゴー/フランス(2011年10月12日水曜日)】フランスで開催中のASPワールドツアー第8戦「クイックシルバー・プロ・フランス」が終了。3~4フィート(1メートル)のハイパフォーマンス・ウェイブで行われたファイナルで、ジュリアン・ウィルソン(AUS)に対し、この9月のローテーションでASPトップ34入りを果たしたばかりである17歳のガブリエル・メディーナ(BRA)が土壇場の大逆転劇を演じ、見事初優勝を飾った。

2011年のASPワールドタイトル・シーズン全11試合の第8戦である「クイックシルバー・プロ・フランス」は、エキサイティングなスタイルで終了。ワールドステージにおいてASPワールドタイトル争いの次世代の形を垣間見るエンディングとなった。

 

メディーナはワールドツアー僅か2戦目で初優勝


ASPトップ34メンバー入りを果たし、僅か2戦目のイベントで初優勝を果たしたメディーナ。世界最高峰の中で注目を集め、その感動的な勝利までに、今回のベストシングルスコアのトップ5の上位3つを彼が独占した。「これは今まで味わったことない感覚です」と、メディーナが言った。「僕はファイナルまでに、多くの素晴らしい選手を下しました。僕はいま本当に最高です。僕は、すべての友人と家族、神のサポートに対して感謝したいです。自分にとって素晴らしい一週間でした。僕は2年前、『 the King of the Groms』の大会に出るためにフランスに来ました。そして、その大会で優勝し、いま僕はメイン・イベントに出て優勝しました。信じられないですよ。」

ファイナルのオープニングで、強烈なフル・ローテーション・フォアハンド・エアリアルで7.83をスコアしたメディーナだったが、絶好調のウィルソンによって、ファイナル終了寸前まで追い込まれていた。そして、最後の最後で手に入れたロング・レフトで、いくつかのハイリスク・マニューバーを爆発させ9.17をスコア。土壇場の大逆転でツアー初優勝を決めた。

「ヒートの始まりはスローでした。ハイタイドに向かっていたので、それはチャレンジでした。」と、メディーナが言った。「楽しいヒートでしたね。と同時に危険の多いヒートでした。ジュリアン(ウィルソン)は素晴しいサーファーで、 彼が物凄い勢いで優勝を狙っていたのは分かっていました。あの最後の波で、逆転するにはビッグなスコアが必要なのは分かっていました。それを手に入れるには、全力で行くしかなかったんです。いま本当に幸せですよ。」

 

目の前の勝利を逃したウィルソン


ファイナルデイを通して勢いがあったウィルソンは、ツアーのヘビーヒッターたちをさっさと片付け、いくつかの印象的なスコアを記録した。今回の2位は、彼にとってキャリア最高結果となった。「全てが最高の気分です。そして、僕は表彰台にいられることが非常にうれしいです。」と、ウィルソンが言った。

「僕にとって素晴らしいイベントでした。そして、このフランスで信じられない活躍をしたガブリエル(メディーナ)を祝福したいです。このイベントは、子供の時から見ていて、アンディ(アイアンズ)やケリー(スレーター)がゴーフォーイットするシーンなど、非常に多くの素晴らしい思い出があります。次のイベントでは更に良い成績が残したいですね。ポルトガルが楽しみです。」

 

40歳のテイラー・ノックス(USA)が頑張った


テイラー・ノックス(USA)は、3位タイでフィニッシュして、今年のベスト結果を記録。ASPワールド・タイトル・ランキングでも32位から21位へとジャンプアップした。イベントを通して焦げつくようなカーヴィング・ターンを披露したノックスだったが、最終的にはセミファイナルでメディーナのハイフライ・アクションに破れた。

「最近の中では自分のベスト・イベントだね。でも、セミファイナルでは『メディーナ・エアライン』にやられたよ。」と、ノックスが言った。「自分にとっては物凄く大きな結果だよ。自分のサーフィンが一体となっている感じがした。いま凄く調子の良いボードをいくつか手に入れたんだ。この勢いを続けたいよ。我々は来週、おそらくポルトガルでビッグ・バレルを手に入れることになりそうなので、エキサイティングだね。ツアー終盤に向かって興味深いイベントが盛り沢山だ。」

 

ジョディ・スミス(ZAF)怪我から復活


ジョディ・スミス(ZAF)にとって、タヒチの怪我から復帰後初のイベントとなった今回。イベントを通して感動的なリターン・フォームをディスプレイしたが、セミファイナルでウィルソンに敗れた。「僕は3位になれて本当にうれしいよ。自分にとって良い結果だね」と、スミスが言った。「正直なところ、僕は海に戻れたことが嬉しいんだ。復活出来て良い気分だよ。セミファイナルでは、良い波を掴むことが出来なかった。ジュリアンは、最高のスタートを切って、ずっとリップを繰り返していた。だから僕は彼に勝って欲しかったんだ。」

 

メディーナに敗れたケリー・スレーター(USA)


10タイムASPワールド・チャンピオンで、現在のASPランキングNo.1のケリー・スレーター(USA)は、クオーターファイナルでメディーナに破れた。「自分のは大したパフォーマンスではない」と、スレーターが言った。「彼は上手くサーフィンしていた。残念なことに、僕はヒート全体でリズムを掴めず、彼と戦い抜くためのチャンスがなかった。」2011年のASPワールド・タイトルは、次のイベントのポルトガルで決定されることはなく、少なくともサン・フランシスコへ持ち越しになるだろう。

次回のリップ・カール・プロ・ポルトガルは、10月15日〜24日に開催される。

 

クイックシルバー・プロ・フランス・ファイナル結果:
優勝:ガブリエル・メディーナ(BRA)17.00
2位:ジュリアン・ウィルソン(AUS)16.10

クイックシルバー・プロ・フランス・セミファイナル結果:
SF 1:ガブリエル・メディーナ(BRA)19.57 def.。テイラー・ノックス(USA)7.00
SF 2:ジュリアン・ウィルソン(AUS)18.50 def.。ジョディ・スミス(ZAF)12.55

クイックシルバー・プロ・フランス・クオーターファイナル結果:
QF 1:テイラー・ノックス(USA)15.17 def.。ミシェル・ボウレズ(PYF)9.50
QF 2:ガブリエル・メディーナ(BRA)16.66 def.。ケリー・スレーター(USA)8.60
QF 3:ジョディ・スミス(ZAF)15.26 def.。アレホ・ムニーツ(BRA)13.77
QF 4:ジュリアン・ウィルソン(AUS)13.00 def.。タジ・バロウ(AUS)3.54

 

ASPワールド・タイトル・トップ5(クイックシルバー・プロ・フランス後):
1. ケリー・スレーター(USA)50,150pt
2. オーウェン・ライト(AUS)43,900pt
3. ジョエル・パーキンソン(AUS)35,900pt
4. タジ・バロウ(AUS)34,450pt
5. ジョディ・スミス(ZAF)34,000pt