ASPメンズ4スターイベント「バートン・トヨタ・プロ」

ASPメンズ4スターイベント
「バートン・トヨタ・プロ」

2011年3月15日~20日 メレウェザー・ビーチ、ニューキャッスル/オーストラリア


ディオン・アトキンソンが4スターイベントで優勝

Dion Atkinson © Andy Larkman

【メレウェザー・ビーチ、ニューキャッスル/オーストラリア(2011年3月20日日曜日)】ニューキャッスルのメレウェザー・ビーチで開催されていたオーストラリア最大のサーフィン・フェスティバル「サーフェスト」。そのサーフェストのメイン・イベントである、ASPメンズ4スターイベントのバートン・トヨタ・プロと、ASPウイメンズ6スターイベントのレジェンダリー・パシフィック・コースト・プロが終了。男子はディオン・アトキンソン(AUS)、女子はココ・ホー(HAW)が優勝した。

元ワールドツアー・サーファーであるトム・ウィッタカーとのファイナルを戦ったディオン・アトキンソン(AUS)。壮絶なバトルが繰り広げられる事が予想されたファイナルだったが、スタートから数分でウィッタカーがアトキンソンに対して、インタフェアを侵した。

「単にディオンが見えなかったんだ。もっと注意するべきだったけど、凄く良い波で、その波を手に入れることに集中して、彼がそこにいる事が分からなかった。とても単純な話さ。もっと一生懸命に見るべきだった」と、ファイナル後にウィッタカーが言った。

そんなインタフェアで後味の悪い勝利となったものの、24才のアトキンソンにとってはASP初優勝。「やっと優勝することが出来て本当に嬉しいよ」と先月、ブラジルで行われたASPメンズ・プライム・イベント「ハングルーズ・プロ」で2位となり好調な滑り出しを見せているアトキンソンが言った。

「序盤のインタフェアは信じられなかった。あれはトムの大きなエラーだった。彼のインターフェアのあと、勝つための最高のポジションにいる事に気付いたんだ。でもファイナルに勝つために、集中して、自分自身を落ちつかせ、自分のやるべき仕事をしなければならなかった。神経がすり減るような思いだったよ」

ファイナルの最終スコアとなった、ふたりのトップ2のスコアリング・ライドはウィッタカーが6.97に対し,アトキンソンが12.03。ウィッタカーのセカンド・ライドは半減され、オープニング・ライドは記録されなかった。

一方,ナンバーワン・シード選手だったタジ・バロウはクォーターファイナルでリンコーン・テイラーに対し、7.83のライドでヒートをリードしていたにもかかわらず,パドリング・インタフェアを侵し,セカンドライドを失い破れた。「自分がまだプライオリティがあると思って,あの波にパドルしたんだ。自分がプライオリティを失ったアナウンスは聞こえなかった。だから次の波を取ったんだ」と,バロウが言った。彼は,4月4日からウェスタン・オーストラリアのマーガレット・リヴァーで開催されるプライムイベントに出場予定だが,その前に2週間のトレーニングを兼ねたリフレッシュ・トリップでフィジーへ旅立つ。

3位となったのは、クイーンズランド・ペアのビード・ダービッジとリンコーン・テイラー。ふたりのセミ・ファイナルは完全なワンサイドゲームとなり、ダービッジとテイラーはアトキンソンとウィッタカーに対してそれぞれコンビネーションで破れた。

また今回、このバートン・トヨタ・プロには、日本から和光大、加藤嵐、大橋海人、辻裕次郎、高梨直人、大澤伸幸の6名のサーファーが参加。日本で起きた大災害をオーストラリアで知り,そのショックを克服して,この6スターイベントに挑んだ。

ラウンドオブ96から登場した和光大は2位でラウンドアップ。和光大は続くラウンドオブ80も2位で勝ち上がったが、大橋、加藤はここで敗退。ラウンドオブ64では辻裕次郎がルーク・イーガンらを抑え1位でラウンドアップ。和光はここで敗退。次のラウンドオブ48では、唯一人勝ち上がった辻裕次郎が日本からエントリーするニック・コグランに破れ、33位でフィニッシュとなった。

今回のイベントに出場した選手の多くが,ニュージーランドで3/23からスタートする 6スターイベント「オニール・コールド・ウォーター・クラシック・ニュージーランド」に出場。日本からも大野修聖をはじめ、辻裕次郎、大澤伸幸、大橋海人がエントリー。また同じ23日からアメリカのカリフォルニアで開催される4スターイベント「バンズ・ピア・クラシック」に田嶋鉄兵、加藤嵐、新井洋人が参戦。災害のためコンテストの延期や中止が続く日本を離れ,海外で日の丸を掲げ頑張るサムライ達。一つでも多く勝ち上がり日本に元気を届けたいと奮闘する彼らの事を日本から応援して欲しい。頑張れ日本!

バートン・トヨタ・プロ結果:

優勝:ディオン・アトキンソン(AUS)12.03、

2位:トム・ウィッタカー(AUS)6.97

セミ・ファイナル

SF1:トム・ウィッタカー(AUS)15.00、リンコーン・テイラー(AUS)9.27

SF2:ディオン・アトキンソン(AUS)12.66、ビード・ダービッジ(AUS)5.94

オフィシャルサイト:http://www.aspaustralasia.com/live/2011/surfest/index.php